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平成16年12月20日農林水産部長
6畜第1101号
改正 平成21年3月18日1畜第172号
平成16年2月、府内最大規模の採卵鶏農場において高病原性鳥インフルエンザ(以下「本病」という。)の発生を認め、家畜伝染病予防法(以下「法」という。)及び高病原性鳥インフルエンザ防疫マニュアル(平成15年9月17日付け15消安第1736号農林水産省消費・安全局衛生管理課長通知)に基づき防疫措置を講じたところである。
本府では、全国に前例のない事態に対処するため、「京都府高病原性鳥インフルエンザ専門家会議」を設置し、専門家会議の意見及び助言も踏まえながら安全で的確な防疫措置を進めてきたが、長期にわたる家きん等の移動制限措置等に伴う損失など府の養鶏産業全体に多大な打撃を与えたところである。
このような事態を二度と招かないためには、家きん飼養農場における発生予防対策を強化することが最も重要であり、家畜保健衛生所は、巡回指導等により本病を含めた家きん疾病の正確な情報を提供し、衛生的な飼養管理技術の向上を指導するとともに、家きん飼養農場及び自家用家きん飼養農場が自らの責任において本病を疑う異常家きんの早期発見と早期通報に努める意識の向上を図ることが重要である。
また、家畜保健衛生所による巡回指導等を通じた監視体制と家きん飼養農場自らが実施する発生予防対策(自衛防疫)の双方を強化し、考え得るあらゆる発生予防対策を講じるとともに、万一の発生に備えた危機管理体制の整備が必要である。
さらに、発生した場合のそれぞれの防疫措置に係るマニュアルを作成し、関係者全員が本病防疫対策を十分認識し、迅速かつ的確な防疫対応を図ることが必要である。
本要領は、飼養衛生管理基準(法第12条第3項)、高病原性鳥インフルエンザに関する特定家畜伝染病防疫指針(以下「防疫指針」という。)を基に京都府独自の防疫対策要領を定めたものである。
家畜保健衛生所は、1,000羽以上の家きん飼養農場を対象に、本病の発生予防に係る指導の徹底と死亡鶏等の検査による清浄性確認あるいは早期摘発を目的として家きん飼養農場巡回実施要領(平成16年7月2日付け畜産課長通知)に基づく巡回を実施する。
また、海外及び国内での発生状況を踏まえ、発生予防対策の一層の強化が必要な場合には、集中的に巡回を実施するとともに、自家用家きん飼養農場(学校の敷地内の飼育舎その他の自家用に供される家きんの飼養場所であって、他の農場との間に、家きん等若しくはその死体若しくは家きん等の卵、獣医師、飼料関係者等の人、飼養管理関係器材等の物又は飼料運搬車等の車両の出入りがない等疫学的な関連がなく、本病の病原体がまん延するおそれがないと家畜防疫員が認めたものをいう。)、家きん以外の鳥類飼養者についても市町村等の協力を得ながらリーフレットの配布等を行うなど徹底した指導と監視を行う。
鳥インフルエンザウイルスの全国的な浸潤状況把握のため、防疫指針に基づき府内家きん飼養農場の飼養実態に合わせたモニタリングプログラムを作成し、各家畜保健衛生所管内3農場について定期的なウイルス検査を実施する。
家きん飼養農場自らが実施する予防対策(自衛防疫)が本病の発生予防対策の中で重要であり、家きん飼養農場は、本病の特性を踏まえ、早期発見、早期通報に心掛けるものとする。特に、本病の感染経路としては、感染した野生鳥獣及び本病ウイルスに汚染されたこれらの排せつ物を介した飼料、粉塵、水、ハエ、野生鳥獣、人の衣服又は靴底等、飼養管理器材、車両等により農場あるいは鶏舎内に持ち込まれることが考えられ、本病の発生予防のためには、この感染経路を徹底的に遮断することが最も重要であることを家きん飼養農場は十分理解した上で、飼養衛生管理基準による適切な飼養管理を行わなければならない。
また、家畜保健衛生所は、家きん飼養農場巡回等を通じ、これら自衛防疫の遵守状況について把握するとともに、不十分な場合には、必要な指導を行う。
ア 疫学的特徴
(ア)日齢に関係なく発生
(イ)本病に罹患または汚染した家きん群等(野鳥、人、車両、器具等)との接触により発生
イ 主な臨床症状
(ア) 突然の死亡あるいは死亡羽数の増加
(イ) 呼吸器症状(異常呼吸音)
(ウ) 顔面、肉冠若しくは脚部の浮腫又は出血斑若しくはチアノーゼ
(エ) 産卵率低下又は産卵停止
(オ) 神経症状(うずくまる、嗜眠、振せん又は羽毛の逆立等)
(カ) 下痢
(キ) 飼料摂取量、飲水量の低下
ウ 剖検所見
(ア) 病変は多様
(イ) 諸臓器又は筋肉若しくは皮下の充出血又は壊死
(ウ) 急性熱性病変(実質臓器の脆弱化、卵巣融解等)
なお、家きんの種類、分離されるウイルス株により症状は多様でウイルスの排出量が異なることを十分念頭に置くこと。
ア 防鳥ネットを設置し、すずめ、からす類等の野鳥が鶏舎等へ侵入しない対策を講じること
イ ねずみ、いたち類等の野生動物が鶏舎内及びその周辺へ侵入しない対策を講じること
ウ 鶏舎及び堆肥舎等におけるハエ、ゴキブリ等衛生害虫の駆除を講じること
エ 給水用の水は、適切に消毒されたもの、あるいは水道水を使用すること
オ 農場の出入口に消毒槽を常設し、車両、器具、従業員の作業服及び作業靴等の消毒を徹底するとともに、関係者以外の農場への出入りを厳しく制限すること
カ 外来者(飼料、医薬品、その他関係業者等)の来場記録とその保管を行うこと
キ 導入元の衛生状況(ワクチンプログラム、疾病の発生状況等)を事前に十分把握した上で、家きん等を導入すること
ク 同一農場内に複数の鶏舎を有する場合には、鶏舎又は鶏舎群ごとに飼養管理者を適正に配置するとともに、鶏舎毎に消毒槽を常設し、作業衣、長靴、器具等を適切に交換又は消毒することにより、鶏舎間での感染拡大を防止するよう飼養管理を徹底すること
ケ 養鶏農家等は、本病に関する知識を十分理解した上で日頃の衛生的な飼養管理を行い、従業員等に対しては、衛生管理の方法の教育を徹底すること
コ 飼育家きんの毎日の健康観察と死亡状況の把握による異常の早期発見に努めるとともに、症状が多様であることから、常に本病の発生を疑い、万一異常が認められた場合には、死亡家きん等の羽数の多少にかかわらず、速やかに家畜保健衛生所へ通報すること
本病の発生に際しては、迅速かつ的確な防疫措置を広範囲かつ円滑に実施する必要があることから、本府の発生事例を踏まえ、次の事項についての事前対応を図る。
畜産課及び家畜保健衛生所は、別に定める京都府高病原性鳥インフルエンザ防疫対応会議開催要領に基づき、関係機関、関係団体並びに養鶏関係者を参集した会議を開催し、京都府高病原性鳥インフルエンザ防疫対策要領(以下「本要領」という。)の主旨の徹底と防疫対応に係る調整及び検討を行う。
迅速かつ的確な初動防疫措置を講じるため、家畜保健衛生所は、各家きん飼養農場の飼養羽数、導入・出荷、発生予防対策等の詳細な状況把握により家きん飼養農場台帳を取りまとめるとともに、防疫マップの整備を進める。こうした家きん飼養農場の台帳と防疫マップは、発生が確認された際の疫学的関連農場や汚染拡大の可能性のある農場を的確に把握し、汚染の効果的な封じ込め策を講じるとともに的確な移動制限区域の設定及び適切な消毒ポイントの設置に活用する。
本病を疑う異常家きんの早期通報及び円滑な情報伝達のため、家畜保健衛生所は、全ての家きん飼養農場及びその関係者の連絡先を網羅した緊急連絡網を整備し、情報収集、伝達体制の構築を図る。
本病の発生に際しては、発生農場での焼却又は埋却を原則としつつも、発生場所、発生の規模により殺処分鶏及び汚染物品の処理について、まん延防止と防疫措置の早期完了を考慮し、様々なケースを想定する必要がある。
このため、家畜保健衛生所は、焼却又は埋却が可能な施設をリストアップするとともに、家きん飼養農場に対して、発生した際の焼却又は埋却場所の確保に努めるよう指導する。(殺処分鶏等の焼埋却方法検討マニュアル)
また、家きん飼養農場での確保が困難な場合も想定されることから、市町村には、埋却地の確保等の対応について積極的に取り組むよう依頼する。
家畜保健衛生所は、初動防疫並びにその後の防疫措置に必要な機器について、定期的に点検するとともに、消毒剤の在庫状況を把握し、必要により資材の更新や補完を進め、常に万全の体制を整えておくものとする。
家畜保健衛生所は、市町村の協力を得て自家用家きん飼養者の所在地、飼養羽数、飼養形態、連絡先等の状況把握に努める。自家用家きん飼養者に対して、市町村、広域振興局、農業改良普及センター、農業協同組合等と連携して、法に定める家畜を飼養していることの理解を求め、予防対策の徹底及び発生した際の防疫措置の対応について協力を求めるものとする。
本病を疑う異常を示した家きんの発生通報を受けた場合、あるいは異常家きんの発生に関する情報を入手した現地家畜保健衛生所は、内容を精査し、直ちに畜産課に報告する。
現地家畜保健衛生所は、養鶏農家巡回台帳により直近の基本情報を確認し、別に定める農場立入検査実施マニュアルに基づき、本病を想定し、病原体の拡散防止等の防疫措置に十分配慮した上で、立入検査を実施する。
ア 家畜保健衛生所の対応
現地家畜保健衛生所長は、臨床症状、死亡状況、疫学的背景等から本病が疑われる場合には、畜産課へ報告する。(農場立入検査報告様式)
なお、法第5条、第31条又は第51条の規定に基づく検査時に家畜防疫員が異常家きんを発見した場合にあっても、これに準じて対応する。
イ 畜産課の対応
畜産課は、現地家畜保健衛生所から報告(発生農場立入検査報告様式)を受けた場合には、その旨を農林水産部長に報告するとともに、農林水産省消費・安全局動物衛生課(以下「動物衛生課」という。)及び現地家畜保健衛生所以外の家畜保健衛生所長に連絡する。
農林水産部長は、企画理事・危機管理監に報告し、京都府高病原性鳥インフルエンザ対策本部設置要綱に基づく対策本部の設置準備を要請する。
追加情報を得た場合には、同様にその都度連絡する。
検査実施前の3日間の家きん群(飼養羽数あるいは複数鶏舎がある場合には鶏舎毎)の死亡率が10%以上(以下「一定以上の死亡率」という。)であり、臨床症状等から本病の発生が疑われる場合(移動自粛判断基準表で確認)には、現地家畜保健衛生所長は、畜産課長と協議の上、当該農場に対し飼養家きん、家きん卵等の移動の制限を法第14条第3項の規定に基づき指示するとともに、広域振興局長及び当該市町村長に対し、経過説明を行う。
また、発生を疑う農場を中心とした移動制限予定区域内の農場等に対し、移動制限自粛を要請するとともに、発生状況検査及び家きん卵出荷監視検査の説明を行う。
臨床症状を示す家きん及び死亡した家きん等を対象に、病性鑑定実施マニュアルに基づき病性鑑定(ウイルス分離検査、血清抗体検査及び病理学的検査)に供する材料(気管スワブ及びクロアカスワブ、血清並びに臓器等)を採材し、中丹家畜保健衛生所へ検査材料を搬送するとともに、現地家畜保健衛生所において必要な病性鑑定を実施する。
病性鑑定実施マニュアルに基づきウイルス分離検査、血清抗体検査及び病理学的検査を実施する。
また、検査の結果、インフルエンザウイルスが分離されず、他の伝染病を疑う場合には、別途現地家畜保健衛生所に追加の調査及び検査材料の採材等を指示し、本病の完全な否定を行うとともに、当該伝染病への的確な対応を講じる。
中丹家畜保健衛生所は、インフルエンザウイルスを疑うウイルスが分離された場合には、直ちに現地家畜保健衛生所及び畜産課へその旨を報告する。
畜産課長は、農林水産部長に報告し、(対策本部が設置された以降は、農林水産部長が対策本部に報告する。)関係部局間の連絡体制を構築するとともに、正確な情報の把握に努め、迅速かつ的確に、家畜保健衛生所、動物衛生課、関係府県及び関係市町村に必要な事項について連絡する。
ア 病性鑑定依頼及び検査材料の搬送
中丹家畜保健衛生所は、病性鑑定に供した材料(第4の3の(1)の材料に加え、発育鶏卵から採取した尿膜腔液)を、独立行政法人農業・食品産業技術総合研究機構動物衛生研究所(以下「動物衛生研究所」という。)に搬送し、A型インフルエンザウイルスの同定及びウイルスの性状判定を依頼する。
イ 畜産課、動物衛生課及び動物衛生研究所への連絡
中丹家畜保健衛生所は、病性鑑定材料を送付することについて畜産課に連絡し、畜産課は、その旨を動物衛生課及び動物衛生研究所に連絡する。
最終的に本病患畜と診断されることを想定し、移動制限区域内農場の発生状況検査の実施までに、別に定める事前調査等実施マニュアルに基づき、次に掲げる疫学的背景等について取りまとめておく。
病性鑑定の結果に基づく本病の最終的な診断は、原則として現地家畜保健衛生所の家畜防疫員が行い、次のアからウまでにより本病の患畜、疑似患畜又はおそれ畜の決定を行う。
ア OIEマニュアルにより判定されたインフルエンザウイルス
(ア) 感染卵尿腔液の1:10希釈液0.2mlを、4~8週齢の感受性鶏8羽の静脈内に接種し、10日以内に6羽以上致死させる(致死率75%以上)。
(イ) (ア)のテストで1~5羽の鶏を致死させるH5又はH7亜型以外のウイルスの場合、トリプシン非添加で培養細胞にプラックを形成する。
(ウ) 低病原性の全てのH5、H7ウイルス及びトリプシン非添加でも培養細胞でプラックを形成する他の亜型のウイルスの場合、HAの開裂部位のアミノ酸配列を決定する。それが他の高病原性株と同等の場合は高病原性とみなす。
イ H5又はH7亜型のA型インフルエンザウイルス
ア 家畜防疫員が臨床症状、ウイルス分離検査及び血清抗体検査の結果により患畜である疑いがあると判断した家きん(例えば、一定以上の死亡率が確認され、A型インフルエンザウイルスが分離された家きん)
イ 家畜防疫員が同居歴等の調査結果により患畜である疑いがあると判断した家きん(例えば、患畜と同居している家きん。患畜が確認された農場以外の農場であって発生農場の管理者が日常の飼養管理を行っている農場で飼養されていた家きん)
患畜又は(2)のアの疑似患畜に臨床症状が初めて確認された日又は検査材料を採取した日のいずれか早い日より前(以下「患畜等になる前」という。)21日以内に、患畜又は(2)のアの疑似患畜と同居していたことにより、家畜防疫員が患畜である疑いがあると判断した家きん(以下「同居歴による疑似患畜」という。)
ア 同居歴による疑似患畜と同居している家きん
イ 患畜又は疑似患畜が確認された農場から、患畜又は疑似患畜が確認される前7日以内に、人(獣医師、飼料関係者等)、物(飼養管理関係器材等)又は車両(飼料運搬車等)が移動した農場で飼養されていることにより、家畜防疫員が患畜になるおそれがあると判断した家きん
発表は、防疫指針第2の2の(1)に基づき、あらかじめ動物衛生課と発表の概要、今後の防疫の対応方向等について調整した上で、府と農林水産省の両方で行う。
畜産課は、現地家畜保健衛生所からの報告により、発生農場及び関連農場の規模に応じて想定される動員数を算定し、対策本部へ報告する。
畜産課は、発生状況等に応じて、府の家畜防疫員だけでは対応が困難と判断される場合には、対策本部の指示のもとに、動物衛生課に対して、不足員数、派遣要請期間及び予定活動内容を連絡し、他府県の家畜防疫員及び関係機関の人員の派遣について調整を依頼する。
畜産課は、対策本部の指示のもとに、防疫に関する技術的助言を得るため、動物衛生課に対し動物衛生研究所、動物医薬品検査所、動物検疫所等関係機関の防疫の専門家の派遣を依頼する。
ア 防疫指針及び本要領に基づき防疫措置を実施する。
イ 発生農場において日常作業を行っている者は、まん延防止及び公衆衛生上の観点から、原則として防疫作業にあたらせないこととする。
ウ 当該農場の所有者又は管理者に対し、野鳥及び野生動物の侵入防止並びにハエ等の衛生害虫の駆除の徹底を指導する。(病原体散逸防止対応マニュアル)
エ 防疫作業に従事する者は、防疫服、マスク、ゴーグル、手袋等を必ず着用し、感染防止に努めるよう十分留意する。(防疫作業実施マニュアル)
また、予防投薬等の感染防止については、健康福祉部及び医療関係者の協力を求める。
ア 発生農場の所有者に対し、本病の概要、法の趣旨、所有者の義務、法第52条の2の規定により行政不服審査法(昭和37年法律第160号)に基づく不服申立てに制限がある旨等について説明を行う。
イ 家畜防疫員は、患畜等の所有者に対し、法第14条第1項に基づき、速やかに患畜等の隔離を行うよう指示する。
ウ 種鶏場等ふ卵業務を行っている農場で患畜等が確認された場合は、家畜防疫員は当該農場の所有者又は管理者に対し、法第34条に基づき、ふ卵を停止又は制限を行うよう指示するとともに、ふ卵中の卵、ふ卵器等については、法第23条に基づき、汚染物品としてすべて焼却、埋却又は消毒を行うよう指導する。
エ 発生農場の外部の見やすい場所に発生の標示と立入禁止の掲示を行い、門を閉じるか綱を張るなどし、出入口数を必要最小限に限定し、当該出入口には、消毒槽及び噴霧消毒施設を設ける。(発生農場立入制限実施マニュアル)
オ 家畜防疫員は、当該農場の所有者又は管理者に対し、すべての動物の隔離及びけい留並びに排水口の閉鎖を指導し、これを確認する。
カ ウイルスに汚染するおそれのあるすべてのもの(庭及び道路を含む。)に十分な消毒液を散布する。この場合において、家きんの管理等に使用した衣類、飼育管理用器具等についても同様とする。(初動防疫時の緊急消毒実施マニュアル)
ア 殺処分は、原則として鶏舎内で行うこととし、やむを得ず鶏舎外で殺処分する場合は、ケージなどを用意し、病原体の拡散防止、死体処理場所の選定に配慮して実施する。(殺処分実施マニュアル)
イ 殺処分後、直ちに焼却又は埋却が行えない場合は、一旦、死体の消毒を行う。
ア 家畜防疫員は、患畜等の所有者に対し、法第21条の規定により発生農場又はその付近において焼却又は埋却を行うことを指示する。
イ 飼養規模、農場の地勢等によりアの措置が困難な場合には、当該死体の消毒、不浸透性容器への密封等必要な措置を講じた上で、当該死体を他の場所へ運搬し、処理を行う。(発生農場からの死体等搬出マニュアル)
ウ 処理を行う場所の選定に当たっては、所有者、市町村及び関係者と事前に十分協議する。埋却の場合は、土質、地下水の高低、水源との関係、臭気対策等を市町村及び関係部局と協議する。焼却の場合は、火災予防に留意し、消防署等と協議する。
エ 焼却又は埋却する場合は、家畜伝染病予防法施行規則(昭和26年農林省令第35号)別表2の基準により行う。
ア 患畜等となる前7日以内に、当該患畜等又はその排せつ物に接触し又は接触したおそれのある次のような物品を汚染物品とする。
(ア) 家きんの部分(肉、骨、臓器、羽毛)
(イ) 家きんの生産物(卵)
(ウ) 家きんの排せつ物(糞、尿)
(エ) 飼料及び敷料
(オ) 飼養管理又は防疫作業に用いた車両及び器具
ただし、発生農場由来の家きん肉又は家きん卵のうち、それぞれ食鳥処理場又はGPセンター等で既に食用に処理されていたものは、原則として汚染物品には当たらないものとする。
イ 家畜防疫員は、汚染物品の所有者に対し、法第23条の規定により、焼却、埋却又は消毒を行うよう指示する。
発生農場消毒実施マニュアルに基づき実施する。
防疫作業実施マニュアルに基づき対応する。
同居歴による疑似患畜及びおそれ畜が飼養されている発生農場以外の農場を疫学関連農場、食鳥処理場等の施設(疫学関連農場を除く。)を疫学関連施設とし、家畜防疫員は、以下の措置を行う。ただし、疫学関連施設で飼養されている疑似患畜又はおそれ畜が、(2)のア又は(3)の病性鑑定の結果、患畜と決定された場合にあっては、原則として当該疫学関連施設を中心とした半径km以内の家きん飼養農場に対し、法第32条第1項の規定に基づき、直ちに生きた家きん、死亡した家きん、家きんの卵、飼養管理に必要な器材、飼料、排せつ物等本病の病原体をひろげるおそれのある物品の移動を制限し、臨床症状を確認するとともに、必要に応じてウイルス検査及び抗体検査を実施する。
また、法第33条及び第34条に基づき、当該区域の清浄性が確認されるまでの間、家きんの品評会等の家畜を集合させる催物の開催等を制限する。
疑似患畜対応マニュアルに基づき次の対応を講じる。
ア 家畜防疫員は、疑似患畜の所有者に対し、法第14条第1項の規定に基づき遅滞なく当該家きんを隔離するよう指示するとともに、必要により当該疑似患畜の病性鑑定を実施する。
なお、法第14条第1項に基づく隔離を必要としない場合には、当該疑似患畜の所有者に対し、法第14条第2項に基づく隔離の解除及び本病のまん延を防止するために必要な限度において、けい留等の措置をとるよう指示する。
イ また、法第32条第1項に基づき、当該疫学関連農場又は当該疫学関連施設で飼養されている家きん、その死体、家きんの卵、飼養管理に必要な器材、飼料、排せつ物等本病のウイルスをひろげるおそれのある物品の移動を制限する。
家畜防疫員は、おそれ畜の所有者に対し、法第14条第3項により当該家きんについて21日を超えない範囲内において期間を定め、一定の区域外への移動の制限を指示し、当該おそれ畜の経過観察を行うとともに、必要に応じて病性鑑定等を実施する。(おそれ畜対応マニュアル)
ア 家畜防疫員は、農場への立入検査により異常の有無を確認し、発生農場の防疫措置完了まで、毎日の死亡状況等の報告を求めるとともに、関係者以外の農場内への立入を厳戒し、止む終えず立入る場合の消毒の徹底を指導する。
また、発生農場を出入りする車両等が当該農場近辺を通過しない措置を講じる。(移動制限区域内農場対応マニュアル)
イ 家畜防疫員は、患畜となるおそれがある家畜が決定した段階で、当該農場の移動制限等まん延防止措置及び移動制限予定区域内の農場等の移動自粛を講じた後、同区域内の農場等について立入検査により、「高病原性鳥インフルエンザに関する特定家畜伝染病防疫指針に基づく発生予防及びまん延防止措置の実施に当たっての留意事項について」(以下、「留意事項」という。)の9の発生状況検査(家きん等又は死亡した家きん等のウイルス分離検査及び血清抗体検査)を実施する。
家畜防疫員は、農場への立入検査により異常の有無を確認し、異常が認められた場合の通報の徹底、関係者以外の農場内への立入の制限、止む終えず立入る場合の消毒の徹底を指導する。(移動制限区域外農場対応マニュアル)
家畜防疫員は、市町村及び教育委員会等を通じて、適正な衛生管理の徹底を図るとともに、異常な死亡や症状が見られた場合の通報の徹底を指導する。(自家用家きん飼養者指導対応マニュアル)
府は、患畜等の発生を確認し、本病のまん延防止のため必要がある場合には、法第32条第1項(京都府規則第5号第2条)に基づき、家きん、その死体又は本病のウイルスをひろげるおそれがある物品について、区域内において移動を制限する区域(以下「移動制限区域」という。)又は区域外への搬出を制限する区域(以下「搬出制限区域」という。)を定めるとともに、法第33条及び第34条(京都府規則第5号第3条において準用する同規則第2条)に基づき、家きんの品評会等の家畜を集合させる催物の開催等を制限する。
ア 範囲
(ア) 原則として、発生農場を中心とした半径10km以内の区域とする。ただし、発生状況、疫学的背景等を考慮して、動物衛生課と協議の上、半径5~30kmの範囲まで拡大又は縮小する。(イ) (ア)で定めた範囲については、発生状況、清浄性の確認状況等を勘案して、衛生管理課と協議の上、半径5kmの範囲まで縮小する。
(ウ) 範囲の設定は、市町村等行政単位の区域、又は道路、河川、鉄道等その他境界を明示するのに適当なもので定める。
イ 期間
原則として、最終発生に係る防疫措置の完了後21日以上の期間とし、発生状況、清浄性の確認状況等を勘案して動物衛生課と協議の上、最終的な期間を決定する。
ウ 内容
(ア) 家きん及びその死体並びに家きんの卵、飼養管理に必要な器材、飼料、排せつ物等の本病のウイルスをひろげるおそれのある物品の移動を制限する。また、愛玩鳥の所有者に対しても、移動の自粛を要請する。(愛玩鳥移動自粛要請実施マニュアル)
(イ)飼料運搬車両等の畜産関連車両を消毒するため、幹線道路等に必要な消毒ポイントを設置し、家畜防疫員の指示に基づき消毒を実施する。(消毒ポイント設置マニュアル)
(ウ)移動制限区域内の食鳥処理場、GPセンター、ふ卵業務を行う種鶏場等の施設は、イによる移動制限の期間の終了又は次のエによる移動制限の除外までの間閉鎖し、食用卵輸送車の消毒などにより、ウイルスの拡散防止の徹底を図る。
(エ)移動制限区域内における食鳥処理場以外の場所における自家と殺等の処理及びふ卵を停止し、又は制限する。
(オ)品評会などの家きんを集合させる催物等の開催を停止する。
エ 移動制限の除外
発生状況、清浄性の確認状況、搬出・搬送・搬入時及び移動先のウイルス拡散防止措置状況等を勘案して、動物衛生課と協議の上、次の(ア)から(キ)までに該当する場合は除外する。(ふ卵場の再開及びひなの移動に当たっての対応マニュアル(例外措置)、GPセンター等の再開及び家きん卵の移動に当たっての対応マニュアル(例外措置)、食鳥処理場の再開及び家きんの移動に当たっての対応マニュアル(例外措置)、家きんの排せつ物・発酵たい肥の移動又は出荷に当たっての対応マニュアル(例外措置))
(ア)移動制限区域内のGPセンター等の再開
(イ)発生農場を中心とした半径5km以内の区域(自家用家きん飼養農場における発生の場合にあっては、動物衛生課と協議の上指定した区域)を除いた処理場等の再開
(ウ)移動制限区域内の食鳥処理場、GPセンター、農場等へ直接搬入する移動制限区域外の家きん並びに移動制限区域外及び移動制限区域内の家きん卵の移動
(エ)発生農場を中心とした半径5km以内の区域(自家用家きん飼養農場における発生の場合にあっては、動物衛生課と協議の上指定した区域)を除いた区域内における移動制限区域外で生産された種卵を用いるふ卵業務の再開
(オ)移動制限区域内及び移動制限区域外の保管、焼却、加熱処理又は発酵処理を目的とした施設への家きんの卵及び家きんの排せつ物の移動
(カ)加熱、発酵等により、ウイルスを不活化するのに十分な処理がなされた家きんの卵及び家きんの排せつ物の移動制限区域内及び移動制限区域外への移動
(キ)(エ)により再開したふ卵業務で生産された家きんのひなを移動制限区域外の農場へ直接搬入するための移動
(ク)その他、家畜防疫員が本病のウイルスをまん延させるおそれがないと認めたもの
ア 範囲
(ア)原則として、移動制限区域以外の区域で、移動制限の開始時に(1)のアの(ア)で設定した区域とする。ただし、発生状況、清浄性の確認状況等を勘案して、動物衛生課と協議の上、半径5km(自家用家きん飼養農場における発生の場合にあっては、1km)の範囲まで縮小する。
(イ)範囲の設定は、市町村等行政単位の区域、又は道路、河川、鉄道等その他境界を明示するのに適当なもので定める。
イ 期間
原則として、最終発生に対する防疫措置完了後21日以内の期間とし、発生状況、清浄性の確認状況等を勘案して、動物衛生課と協議の上、最終的な期間を決定する。
ウ 内容
(ア)家きん及びその死体並びに家きんの卵、飼養管理に必要な器材、飼料、排せつ物等の本病のウイルスをひろげるおそれのある物品の搬出制限地域外への移動を禁止する。また、家畜防疫員は、家きん以外の鳥類の所有者に対し、移動の自粛を要請する。(家きん以外の鳥類移動自粛要請実施マニュアル)
(イ)生きた家きんについては、区域内での移動及び区域外から区域内への移動は可能であるが、食鳥処理の場合を除き、移動先で必ず21日間以上けい留し、家きんの所有者は、毎日の臨床症状の観察を行う。(搬出制限区域農場家きん導入実施マニュアル)
(ウ)飼料運搬車両等の畜産関連車両を消毒するため、幹線道路等に必要な消毒ポイントを設置し、家畜防疫員の指示に基づき消毒を実施する。
(エ)種鶏場等のふ卵業務は、搬出制限区域内での実施及び搬出制限区域からの種卵を用いた業務に制限する。
(オ)品評会などの家きんを集合させる催物の開催を停止する。
エ 搬出制限の除外
本病の発生状況、搬出、搬送、搬入時及び移動先におけるウイルスの拡散防止措置の状況等を勘案して、動物衛生課と協議の上、次により例外を設けることとする。
(ア)搬出制限区域外の食鳥処理場、GPセンター等に直接搬入する家きん及び家きんの卵の移動
(イ)搬出制限区域外の保管、焼却、加熱処理又は発酵処理を目的とした施設への家きんの卵、家きんの死体及び家きんの排せつ物の移動
(ウ)加熱、発酵等により、ウイルスを不活化するのに十分な処理がなされた家きんの卵、家きんの死体及び家きんの排せつ物の搬出制限区域外への移動
(エ)ウの(エ)のふ卵業務で生産された家きんのひなを搬出制限区域外の農場等へ直接搬入するための移動
(オ)その他家畜防疫員が本病のウイルスをまん延させるおそれがないと認めたもの
現地家畜保健衛生所は、最終発生に係る発生状況検査材料の採取完了後10日目以上経過し、当該検査の結果が陰性であることが確認され、かつ、防疫措置が完了した後、発生状況検査と同様の検査を実施する。
畜産課は、清浄性が確認された場合、衛生管理課と協議し、対策本部において順次、制限区域の縮小又は解除を行う。(清浄性確認検査実施マニュアル)
現地家畜保健衛生所は、移動制限解除後の監視検査実施マニュアルに基づき、移動制限の解除後、原則として3か月間、当該区域内の農場の監視を継続し、家きんの所有者から死亡羽数等の状況を報告させるとともに、第2の1の(3)に準じ、少なくとも1回、立入検査による家きん等の臨床検査、家きん等又は死亡した家きん等のウイルス分離検査及び血清抗体検査を実施する。
現地家畜保健衛生所は、発生農場の経営再開のために、反復消毒終了後、当該農場の環境中(鶏舎の床、壁、天井等)のウイルス分離検査を行うとともに、清浄性確認のために家きん(以下「モニター家きん」という。)を導入し、モニター家きんの臨床検査、ウイルス分離検査及び血清抗体検査を行い、清浄性を確認する。(発生農場経営再開に係る検査実施マニュアル)
ア 家畜防疫員は、全ての家きん飼養農場等に対し、本病の特性、野鳥との接触の防止等の防疫対策、臨床症状の確認の励行等について周知徹底を図る。
イ また、飼育ハト等愛玩鳥の飼育者に対しても、市町村の協力を得ながら本病の特性等について周知徹底を図り、発生時における防疫措置への協力を要請する。
死亡野鳥等の検査については、原則として家きん飼養農場及びその周辺で発見され、臨床症状又は死体の状態から本病の可能性を否定できない死体を対象に行うこととする。(死亡野鳥対応マニュアル)
なお、府民からの死亡野鳥に関する通報状況等を勘案し、検査範囲の拡大等については別途検討する。
ワクチンは、原則として、同一の移動制限区域内の複数の農場で本病が続発し、発生農場の飼養家きんの迅速なとう汰が困難となり又は困難になると判断される場合に、法第31条に基づき実施することとし、必要に応じ、法第47条に基づく農林水産大臣の指示により実施する。
本病のまん延防止と発生防止のためには、感染経路の究明が重要であり、感染経路の究明には、科学的なデータに基づいた詳細な疫学的調査が不可欠である。 このため、本病が発生した場合は、農林水産省に獣医学の専門家のほか、野鳥、野生動物、鶏飼養管理等の専門家で構成する疫学調査チームを立ち上げ、現地において、府の担当と連携し、材料の採取及び検査、家きん、人、車両及び物品の移動、野鳥等との接触の可能性並びに気象条件等の網羅的な疫学調査を実施するよう要請する。
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