京都文化博物館活性化提言の概要
1 目指す博物館像
京都文化を提案する博物館
- 文博のコンセプトの基盤を形成するのが常設展であり、その上に特別展などが成り立っている。
- 京都文化をどう展示し表現していくかの視点から、常設展再構築や特別展等の企画運営を充実させ個性的な博物館を目指す
学習・参加・体験できる博物館
- 2階常設展示の再構築を機会に参加型・体験型展示の実現
別館を「顔」とする博物館
- 築100周年(2006年)記念を機に、運営に民間のノウハウを取り入れ別館が三条通界隈の「顔」となるような利用促進(各種展示、音楽会、ブライダル等のイベント)
利用しやすい博物館
- 夜間開館、開館時間の延長、利用料金の低額料金化(小・中学生の入場無料化を含む)、くつろげるスペース(子どもの遊ぶスペースの確保や椅子の増設等)の拡充、館内での分かりやすい展示解説や案内、ホームページの充実(関係書籍の販売、日本語以外の対応等)等来館者の視点に立った取組
館全体で魅力を創出できる博物館
- 特別展示のテーマに応じた映像ホールでのイベントやミュージアムショップでの関連書籍等の販売、ろうじ店舗での季節・行催事に合わせた料理の提供、オリジナルグッズの販売等来館者の満足度を上げる努力
2 活性化に向けて
運営体制の強化
マネ-ジメント機能の強化
- 経営感覚、経験が豊富な民間識者を入れた「経営・企画委員会」(仮称)の設置、理事・主要ポストの人材補強及び専門職の質的向上を図るシステムの構築
- ニーズ把握や市民が参画できる仕組みづくり、ミュージアムネットワークの構築
厳しい経営環境を乗り越える館の中・長期展望の構築
- 具体的な数値目標、年度別の行動計画の策定、経営環境の変化等に応じた見直しと計画の実行、評価、検証というマネジメントサイクルの確立
自主的・主体的取組
- 館の自主性や活力を引き出す仕組みと、館の判断と責任が確保された自立的な予算執行ルールの確立
- 府も、財政的関与のあり方を明確にしつつ、館に一層の経営努力を促すとともに、その成果を館運営に生かせる方途を用意するなど責任をもったバックアップ
柔軟な館運営
- 課題解決型の柔軟な運営体制の確立
(経営面)
- 館の強み・弱みの分析、経営努力が館の収益、評価に反映される仕組みの確立
- 利用料金の設定も集客、利用率向上を図る上で工夫、努力
- 料金の検証、小中学生の無料化や、開館時間の延長等への取組み検証
(組織、人事制度面)
- 目標管理と業績評価に基づく人事評価システムの確立や業績主義の導入等の検討
- 学芸関係のプロパー職員の育成に重点を置いた制度の確立、外部から優れた人材をとり入れる制度等状況に応じた新しい人事制度の検討
意識改革
- 館の活性化のため、直ちにできるところから手がけていく意識への転換
展示・施設の再構築
2階常設展示の再構築(リノベーション)の検討
- 歴史常設展示のテーマ設定と展示更新に至る検討は「経営・企画委員会」(仮称)で検討を深める。例えば、大型ディスプレイ等を利用した動的な展示(映像・3D)による市内と京都府域との立体的な把握が可能な方途を検討する等、新しい手法の活用
- 再構築に当たっては、広く有意な知見を活用することを目的にプロポーザル方式によることが適当
地域活性化の中核としての役割を担う-別館の有効活用と三条通側入口の開放-
- 三条通界隈の環境整備、三条通側の別館玄関の開放や別館を有効活用する取組みの推進による新館への誘客性の高い動線の演出
- 三条通界隈にも多くの人を呼び込み、その集まりを通じて活性化に資する都市空間の形成
最先端情報システムを装備した新IT博物館機能の充実-デジタル疏水等ITを活用した情報ネットワーク、地域や関連機関との連携-
- 映像系コンテンツの蓄積と活用、ネットを利用した映像文化関連イベントの展開等による学校教育現場や地域との連携
- 京都文化の情報を集中的、網羅的、体系的に収集・蓄積し「京都を世界へ」提示・提案し、世界中から京都文化情報を検索できるセンターに
3 博物館運営への期待
京都文化の情報基地として
- 組織間での交流や職員一人ひとりの積極的な情報交流による情報収集力の向上
- 地域に埋もれる文化財の活用、京都府域の情報や京都文化に関する情報、展覧会等の催しの紹介や観光情報などを広く発信する機能を充実
地域の「中核」として
- 府民・NPO・企業等さまざまな分野の人々が集い、交流し、情報発信するための地域のナビゲーター
新しい京都の魅力を
- 世界中から訪れる人々に京都の新しい魅力を紹介(三条通界隈の文化財建造物のライトアップ、開館時間延長日設定による別館のジャズバー的活用等)
特別展のあり方
- 題材、手法、予算面での工夫による魅力ある展示
多くのサポーターの確保
- 博物館運営を支え、応援するサポーターの獲得(館の魅力のアピールや満足度の高い特典等に向けた努力)
京都文化発信の担い手
- 館員の京都文化発信の担い手としての自覚と責任
- 地域交流、学芸員の人事交流、ミュージアム間の交流、大学との交流など積極的な交流の強化
