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インターネット知事室 知事の発言

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平成24年 知事年頭あいさつ 【動画を見る

 あけましておめでとうございます。職員の皆様におかれましても、また新しい年を健やかに迎えられたことと、心からお祝い申し上げます。
 また、本日は、近藤府議会議長様をはじめ、府議会の皆様、市町村長の皆様、また府政の推進に大変御協力いただいております様々な団体の皆様など、多くの皆様に立会っていただき、心からお礼を申し上げたいと思います。ありがとうございます。

 昨年は日本の安心・安全が問われた年でありましたけれども、府民の安心・安全を守るため、警察、消防、病院関係の皆様など、多くの皆様が、休日・夜間を問わず、この年末年始にも業務に励んでいただき、改めて御礼を申し上げます。また、厳しい経済・雇用情勢の中、仕事や生活の安定を求める方が安心して年末を迎えられるよう、生活・就労の巡回相談を年末に実施していただくなど、本当に多くの皆様に御尽力いただきましたことを、心から感謝申し上げます。

 昨年、日本は、東日本大震災という未曾有の災害を経験いたしました。3月、議会の最中でありましたけれども、すべての議決が終わった直後の大震災で、日本は大きく変わりました。あの光景は誰も絶対に忘れることはないのではないかと思います。改めて、亡くなられた方々に心からお悔やみを申し上げますとともに、被災者の皆様にお見舞いを申し上げます。

 その上、異常な円高が続き、中小企業の経営を圧迫するとともに、国勢調査での初めての人口減少、さらに高齢化の進展がダブルパンチとなって京都を追い込んで参りました。被災地ではこの寒い中、まだ、復旧・復興に向けて懸命の努力が行われているところですが、今なお自分の生まれ育ったふるさとに帰ることができない方々、家族・親族・友達を失われた中で必死に闘っている多くの方々がいらっしゃることを私たちは片時も忘れてはならないと思います。私たちはそうした中で、今年の御用始めを迎えたのです。

 日本は今、大きな変化の中にあります。昨年は、原子力発電所の事故においては、「想定外」という言葉が繰り返されましたが、今まで行政が前提としていたものが大きく崩れてしまいました。

 それは震災だけではありません。今年も欧州諸国の経済情勢の悪化の中、わが国は過去最高値を更新するという記録的な円高に相変わらず直面しております。厳しい経済・雇用情勢はそう簡単に変わるものではありません。ものづくり産業の海外への流出やTPP交渉への参加を巡る問題など、グローバル化の中で私たちの将来に対し、しっかりと課題を見つめながら府民を支えるために時代の波に立ち向かわなければなりません。

 地方自治も大きく動きます。この変化に立ち向かえない者は、府民に対して責任を果たすことはできません。変わっていく世の中に対し、冷静かつ積極的に取り組む者だけに明日は見えると私は考えます。過去の慣例に従い、決まり切ったことを繰り返していれば、都道府県の公務員として安泰という時代はとうに過ぎました。十年、二十年先をしっかりと見据え、今何をなすべきか、何も変わらないと言うことでは府民の皆様の期待に背くことになります。皆さんの一挙手一投足に世間の厳しい目が注がれています。

 私たちは、誰も経験したことのない時代に向かっています。だからこそ今の京都府の職員にだけ、できることが必ずあります。激動の昨年に、私たちは国民文化祭の開催を成功させました。京都府内の北から南までの全ての市町村で素晴らしい創意とおもてなしの心を込めた事業が展開され、434万人の方々を動員するに至りました。過去の誰も経験したことのない参加人数であります。京都府はどこにも負けない力を持っています。次の世代に繋がる力を持っているのです。あとは、その力を信じ進もうではありませんか。

 私には、多くの困難とともに、その困難に打ち勝ち、厳しい道であっても、しっかりと明るい道が見えている気がします。皆さんが挑戦し続ける限り、京都は前進できると思います。国民文化祭で示した力、国内外から参加されました多くの方々との交流によって示された力が私たちにはあります。

 今年、まずしなければならないこと。何よりも、安心・安全な京都府をできる限り実現してまいりましょう。方丈記が書かれて800年。この書には、鴨長明が京都で体験した大火・台風・地震などの災害が克明に書かれていますが、京都はこのような災害だけではなく、古くから何度も戦禍に見舞われても、そのたびに復興を遂げてまいりました。皆さんの頭の中で、しっかりイメージを描き、災害に備え何をなすべきかを抽出し、即実行してまいりましょう。

 その上で、グローバルな時代に船出する中小企業を支え、高齢化時代に変化する内需に適応し、人口減少時代に行政・企業・NPO・住民の皆様など、多様な皆様と連携・協働して、直面していく課題にしっかりと対応してまいりましょう。

 省エネ・創エネ時代に、その先頭を走り、拠点港に指定された京都舞鶴港から、24年度にも大枝-大山崎間が竣工する京都縦貫自動車道を経て、学研都市に至る京都の南北軸を確立し、発展への道を切り拓きましょう。全て皆さんの双肩に懸かっております。過疎の集落を再生し、農林水産業の6次産業化に取り組む力を見せましょう。高齢者から子ども達まで誰もが生きがいや夢を持って暮らせるしあわせの京都こそ、私たちの目指す地平であります。地域包括ケア、青少年対策、防犯対策、住民の皆様や市町村をはじめ多くの皆様との参加と協働が必ず道を拓きます。

 厳しい現実だからこそ、私たちが希望を描くべきであります。世界に誇る、歴史文化と豊かな自然、そして勇気を与えるスポーツをする心、若い世代の夢と希望を実現する府政を目指しましょう。今こそ現実を見つめ、課題を確かめ合って、怖れず、ひるまず、進む年にしたいと思います。

 今年は世界遺産が採択されて40年目にあたる年であります。17の世界遺産があるここ京都では、それを記念する会議が11月に開催されます。私どもは、また新たに天橋立や宇治茶、日本料理の世界遺産登録を目指しておりますけれども、この機会を捉えて、京都のすばらしさを、京都の内外に強く示してまいりましょう。

 過去しか振り返らない心や、現実よりプライドを優先する気持ちを捨てて目標に向かえば、私たちは誰にもひけをとりません。今年もおそらくまたいろいろ難しいことが起きるかもしれません。どうか皆様には、健康に万全の注意を払っていただき、自分の体と心の状態を良好に保ち、ご家族や友人、職員同士のつながりを大切にし、日々の仕事を分かち合い、相手への思いやりと共感を常に忘れず、新たな絆を築いていただきたいと思っています。支え合う年にしてまいりましょう。

 今年は辰年でありますけれども、昨年11月には、ブータンのワンチュク国王夫妻が、この京都を訪問されました。ブータンの国旗には龍が描かれており、このワンチュク国王は東日本大震災の被災地の小学校を訪れられた際に、「龍は私たちの心の中にいて、経験を食べて強くなる」という話をされたそうであります。我が国は今、大変困難な状況にありますが、職員の皆さんの心の龍、辰は羽ばたこうとしているでしょうか。

 厳しい時代にこそ、自らを育てる大きな機会であります。すべての府民の皆様とともに、明るい未来に向かってしっかりと成長を重ね、昇り龍のように、上に向かって進んでいく年になるよう、心から願い、私の新年のあいさつとさせていただきます。

 御清聴ありがとうございました。