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インターネット知事室 対談 お客様:橋本龍太郎様 紺野美沙子様

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第3回世界水フォーラムの成功に向けて

お客様:橋本龍太郎様 紺野美沙子様


尾田榮章
水フォーラム事務局長

 来年3月京都府を中心に滋賀県と大阪府の琵琶湖・淀川流域を会場に「第3回世界水フォーラム」が開催され、世界の水に関するさまざまな問題がその解決に向け討議されることになります。そこで、今回は水フォーラム開催地である京都府の山田啓二知事と水フォーラム運営委員会会長の橋本龍太郎元首相、運営委員の紺野美沙子さんにこのフォーラムへの期待やその成功に向けての取り組みなどについて語り合っていただきました。聞き手は尾田榮章第3回世界水フォーラム事務局長にお願いしました。

水の問題を考えるきっかけに

- 第3回世界水フォーラムではさまざまな世界の水問題がテーマとなるわけですが、今回日本で開催されるという点について橋本会長に伺います。


山田啓二 京都府知事

橋本 これまでの水フォーラムでの議論はどちらかというとヨーロッパの問題が中心であったように思います。今回日本で開催することでアジアの問題に焦点が当たることを期待しています。
 アジアにはさまざまな水問題があります。干ばつがある一方でヒマラヤの氷河の溶け水でできた湖が決壊するのではないかという恐れや、海水面の上昇で太平洋の島が沈んでしまいそうだという声もあがっています。
 また、アフガニスタンの復興計画においても、ウズベキスタンなど下流域の国や地域の水の問題が計算に入っていませんでした。それで私たちは日本からその点について訴え、計画に盛り込んだのですが、やはりアジアのことが分かっている人たちが計画づくりに入ってもらいたいと考えています。
 水フォーラムをきっかけにアジアのそうした問題に関心を集めることができれば成功だと思っています。

- 紺野さんは、国連親善大使も務められ、水フォーラムでは水の声メッセンジャー第1号にもなっていただいておりますが、そうしたお立場からご意見を伺います。

紺野 水の問題に関しては、関心のある方と関心のない方とで極端に分かれていると思います。日本はもちろん世界中の国の方たちの大切な問題ですからすべての人に考えてもらいたいものです。水フォーラムをきっかけに関心がなかった人たちに少しでも水のことに目を向けてもらいたいと思います。
 また、水フォーラムは具体的な行動に移す会議ですから、日々の積み重ねの中で実際に行動を起こしていかないとフォーラムの意味がなくなってしまうのではないかと思います。

京都と水の関わりを世界に発信

- 山田知事には、開催地の知事さんとして、水フォーラムに対する期待などをお伺いします。

知事 第3回世界水フォーラムが京都をメーン会場として開催されることをとても光栄に思っています。京都は地球温暖化防止京都会議(COP3)で京都議定書が採択され、環境問題を世界に発信しました。京都はこれまでから世界に発信できる文化や芸術がありましたが、これに加えて環境問題でも世界に発信していきたいと考えています。
 水フォーラムの会場となる琵琶湖・淀川流域では琵琶湖から水の都大阪にかけて豊かな水をたたえ、水との関わりの中で文化をはぐくんできました。一方で、治水にも苦労し工夫してきた歴史もあります。
 また、京都盆地は先ごろNHKテレビでも紹介されたように琵琶湖に匹敵する地下水脈があり、伏見のお酒、京野菜など、水を生活や産業に生かして京都独自の文化を形づくってきました。
 そうした水との関わりを世界に紹介できたら良いと思っています。

- 開催地である京都への期待について橋本会長、紺野さんに伺います。


橋本龍太郎
第3回世界水フォーラム運営委員会会長

橋本 京都は1200年にわたって王城の地であったところです。日本は木と紙の文化だといわれます。ヨーロッパは石の文化であり、だから長い年月続くのだといわれます。しかし、木と紙の文化の京都が1200年続きその中に人の営みがちゃんとありました。世界にそんな都市は他にないと思います。本当に京都は私たちが世界に誇れる都市なのです。その中に水があります。国民が誇れるまちを守り後世に引き継ぐことも大切で、水フォーラムがこの世界に誇る京都、その1200年の歴史、伝統をどう守っていくかを考える契機になるのではないかと思います。

紺野 今、橋本会長がおっしゃった日本の木と紙の文化は、私も日本の女性として未来に引き継いでいきたいと思っています。しかし、京都でも伝統の匠(たくみ)の技やその担い手が少なくなっているのではないかと残念に思っています。京都がいつまでも日本文化のふるさととして、「あこがれの京都」であってほしいですね。

橋本 そうですね。京都ならではの技がありますね。同じ工芸品でも京都で作られたものは他では得られない味わいを持っていますね。案外、京都の方も気付かれていないようにも思います。そのような京都にしかない伝統の技というものを大切に継承してほしいと思います。

知事 伝統の技を継承・発展させることは京都にとって大きな課題の一つです。実際のところ特に繊維関係をはじめとして伝統産業は大変厳しい状況にあります。今、産学公で力を合わせて、文化・芸術を振興する観点からも、京都の持っている技を残していくためのさまざまな取り組みを行っています。
 また、京都のすぐれた景観や環境の保護、再生にも力を入れています。堀川や西高瀬川など水の枯れている川を京都市とも一緒になって再生していく「京(みやこ)の川再生事業」というのを行っています。
 しかし一方で、先ほど述べました京都の地下水脈も、わき水などが減り、水との親しみがだんだん薄れていく恐れも指摘されています。水フォーラムをきっかけに、京都に住む私たちが水と関わる暮らしを再発見し、京都の環境や京都のよさを世界に発信すると同時に、その保存・継承に向けて努力していかなければならないと思っています。

NPOとの連携・自然との共生

- 水フォーラムはNPOの活動と連携も課題ですが、京都は町衆の文化があり、NPOの交流も盛んですね。


紺野美沙子さん

知事 そうですね。京都は町衆のまちで、役所や役人が出しゃばらずにみんなで盛り上げようとするところです。先のCOP3でもNPOとの関係を深めましたし、今回の水フォーラムでも連携・交流がより活発になっています。既に水フォーラムのためのNPOの拠点として「交流プラザ京都」が開設されています。
 やはり、みんなで生活の視点から水について考える雰囲気が大切です。先日も淀川で水フォーラム関連イベントとして「淀川船上サミット」という催しがありまして、その中でメダカやカエルの気持ちで水との共生を考えようというのが結論でした。このようにさまざまな視点から水問題を考えるべきだと思います。

橋本 メダカやカエルの気持ちというのはおもしろいですね。メダカも最近は数が減って見ることが少なくなっているようですね。

知事 淀川にはワンドといって水たまりのようなところがいっぱいあるのですが、そこは流れが無いために水の生物がたくさんいるそうです。そうした環境を残すあるいは再生して、水や自然に親しみ触れ合うことも、環境問題を認識していく上で重要なことだと思います。

紺野 そうですね。特に子どもたちにとっては自然に触れる機会があるといいと思うのですが、最近は子どもたちも自然の中で遊ぶことが少なくなってしまいました。この夏休み小学校一年生の息子を連れて岐阜の田舎に遊びに行ったのです。泊まった宿の近くに小川や池、ビオトープがあって、息子は網を持ってオタマジャクシやドジョウなどを捕って大喜びで遊んでいました。今住んでいる街の中ではそうした遊びができないので、部屋の中でテレビゲームをやったりで、子どもにとってもかわいそうな環境にあります。そうした自然に触れることも将来環境問題を考える上ではとても大切なことだと思います。

地球の環境や未来のために

- 最後になりますが、第3回世界水フォーラムに向けて皆さまにメッセージをお願いします。

紺野 日本国内はもちろん世界中の人々が地球の環境が危機的な状況になりつつあることに気づかなければ地球の未来がありません。
 私たち日本人も一人ひとりが合理性や利便性を追い求めてきた生活を見直して、自然や環境に目を向けていかなくてはいけません。水フォーラムではこうしたことを水問題を考える中で真摯(しんし)に考え直していかねばならないと思います。
  そうした意味から世界水フォーラムが成功することに大きな期待を持っています。橋本 水フォーラムで議論される水に関わるテーマが本当にたくさん出てまいりました。そして世界各地でいろんな取り組みも行われ、自然を生かすこと、そして再生すること、その中で水の位置づけを考えていくことになるだろうと思います。私としてはこの水フォーラムが成功し無事終わってくれることが何よりです。
 あわせて、水フォーラムの開催地である琵琶湖・淀川流域から2005年の愛知万博へと流れを作りたい気持ちです。愛知万博の海上の森はまさに再生された素晴らしい自然なのです。自然の再生が人の手によって見事に成功した事例なのですから。

知事 さきほど紺野さんがおっしゃったとおりで、世界は今、環境について考えていかないと未来がないと言われています。この今の時代だからこそ水フォーラムの開催意義は非常に大きいと感じます。京都の「もてなし」と「しつらい」で水フォーラムを成功に導くためにしっかりと支えていきたいと考えています。

- 本日はお三方ともお忙しい中本当にありがとうございました。


第3回世界水フォーラム 平成15年3月16日(日曜)~23日(日曜)の8日間

お問い合わせ

知事直轄組織広報課

京都市上京区下立売通新町西入薮ノ内町

電話番号:075-414-4071

ファックス:075-414-4075

koho@pref.kyoto.lg.jp

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