中丹広域振興局

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中丹ジビエ料理講習会(7月2日及び16日開催結果)について

地域の飲食店等におけるジビエ料理のメニュー開発を支援するため、料理人向けの料理講習会を2会場で開催しました。兵庫県丹波市の鹿肉料理専門店「無鹿」オーナーシェフ鴻谷氏を講師に迎え、食肉処理業者の協力のもと実施しました。参加者(35名)全員から調理法や下処理などが参考になったという声を聞くことができ、各店舗におけるジビエ料理のメニュー開発にはずみがつきました。

日時

1.平成26年7月2日(水曜日)午後2時30分から午後4時35分
2.平成26年7月16日(水曜日)同上

場所

1.市民交流プラザふくちやまクッキングルーム
2.舞鶴市中総合会館料理教室

内容

1.食用に適した捕獲・処理方法、部位に合った料理等について

■説明者有限会社田舎暮らし代表取締役中島健太郎氏
株式会社アートキューブ代表取締役垣内忠正氏
部長前田由紀子氏

中丹地域で鹿や猪を捕獲し、食肉加工処理を行っている事業者からそれぞれの鹿の捕獲方法や衛生的な解体処理を紹介。また部位毎の特徴や部位に合った料理もあわせて紹介いただきました。

1)中島氏の捕獲、処理方法などの紹介

食用として利用することを前提に、個体を痛めないよう慎重に罠をかけて捕獲している。また、速やかに放血(血を抜くこと)し、その後も適切な解体処理等をすることで、全く臭くない肉になる。
背ロース肉は素材そのものを生かした料理(ステーキ)、逆にスネ肉など筋が多い部位は、ミンチにすると味がしみ出して美味しい。鹿肉は温度管理が難しいが、ポイントさえ間違えなければ、これほど美味しい肉はない。

2)垣内氏、前田氏の捕獲、処理方法などの紹介

止めさし(ナイフなどを使用してとどめを刺すこと)をしてから1時間以内に、処理施設に持ち込める場所でしか猟を行わない。衛生面には特に気を使っており、各工程毎にナイフを使い分け、処理場では外部と接触のないように一方向のみの移動しか行わない、銃弾が残っていないか確認するため、金属探知機で検査するなど、安心して食していただけるよう配慮している。
また、すぐに解体するのではなく、熟成させることで、獣臭さを和らげ、旨みを増加させている。

2.調理実演

■講師株式会社葉山代表取締役鴻谷佳彦氏

特に調理の難しい鹿肉にスポットを当て、下処理から保存方法、温度管理など鹿肉を調理する上で必要な技術や知識を存分に披露していただきました。

鹿モモ肉のサラダ、鹿モモ肉のソテー、鹿スネ肉の煮込み3品のレシピを調理をしながら実演

○煮込む際に味付けした調味液ではなく、水で煮込まないと極端に美味しくなくなってしまう。
○鹿肉は、赤身のため火が通っても赤身のままのため、焼けていないと勘違いして焼きすぎて、固くなってしまう。そこで、焼きすぎを防止するため、またしっかり火が通っていると自信を持って料理を提供するためにも、中心温度計を使用し、75℃1分で加熱殺菌することが肝要。
○保存の際に気をつけることは、一度解凍した肉を再冷凍しないこと。また、鉄分が多いので、空気に触れると酸化し劣化が進んでしまう。
○鹿肉は、低カロリー、低脂肪であり、それを求める女性や高齢者には美味しいと感じることが多い。一方で若い男性であれば少し物足りないと感じることがある。

会場の様子

講習会2■鴻谷氏からは上記の調理技術面だけでなく、鹿肉を扱うに当たってのご自身の理念までお話いただきました

安い料理ばかりを追求していては、食肉処理業者に大きな負担になるため、高級感をある料理を提供するために、「無鹿」をオープンした。
○日本人にも天然の鯛でお祝いするなど、「天然もの」でおもてなしをする文化があるので、天然の肉(=ジビエ)でおもてなしをすることで、鹿肉料理を見直し、高い単価であってもジビエが取引が可能な肉にしていきたい。
○各飲食店などが適切に処理されている業者からジビエを購入することで、質の良いジビエが普及し、今後ますますジビエ料理が広がっていくと考えられる。

 

 

■参加者の声講習会1

○試食した料理は、どれも柔らかくて臭みも全くなく、美味しかった。
○ゆっくり冷ますことでパサつきを抑えることができるなど、目から鱗の調理法で驚いた。
○実際の調理を見学することが出来て、非常に有意義だった。
○専門家の意見や様々な調理法を学ぶなど、まだまだ研究の余地があるため、今後もジビエ料理の講習会等を開催してもらいたい。

 

 

 

お問い合わせ

中丹広域振興局農林商工部 農商工連携・推進課

舞鶴市字浜2020番地

ファックス:0773-62-2859

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