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これからの市町村のあり方について - はじめに

21世紀を迎え、地域社会を取り巻く環境は、少子高齢化の急速な進行、高度情報化の進展、地球的規模での環境問題の広がりなど、大きく変わろうとしています。住民生活に最も身近な基礎的地方公共団体である市町村には、こうした環境の変化や政策課題に対応し、住民福祉の向上を図っていく重要な役割が期待されています。

市町村がこのような役割を果たすため、平成12年4月の地方分権一括法の施行などにより、分権型社会の実現に向けた改革が進められているところですが、今後はさらに、国と地方公共団体の役割分担に応じた権限や税財源の地方公共団体への移譲等の行財政制度改革の一層の推進と、これらの権限を駆使して地域社会の課題に対応できる行政体制の整備とが相まって進展することが必要です。

一方、府内の市町村を見てみますと、人口規模の小さい市町村を中心として、急速に人口減少、少子高齢化が進む傾向にあり、日常生活圏の拡大とも相まって、今後、住民の多様なニーズに的確に対応し住民福祉の充実を図っていく上で、難しい局面を迎えることも予想されます。

こうした現況を踏まえるならば、市町村が今後の行財政課題に的確に対応できるよう、行財政基盤の充実を図る必要があり、地域の将来展望を拓くため、市町村のあり方について市町村合併や事務の共同化などを含め、今一度真剣に検討すべき時期が来ていると考えます。

しかしながら、市町村のあり方、特に市町村合併は、地方自治の根幹に関わる問題であることから、市町村や議会、住民の方々の自主的で主体的な議論が十分に行われ、これに基づいて実現されることが何よりも重要でありますが、こうした議論が実り多いものとなるためには、必要な情報・資料が十分に提供されることが不可欠であると考えます。

このような観点から、京都府、京都府市長会及び京都府町村会は、昨年2月に共同で「市町村行財政研究調査会」を設置し、21世紀の府内市町村のあり方について幅広く研究調査を進めてきましたが、去る2月5日に研究調査結果の報告を受けたところです。

この研究調査報告には、議論の基礎となる情報・資料として、府内市町村の現況と課題に関する分析や合併のメリット・デメリットなどに関する情報に加え、21世紀の市町村のあり方を幅広く展望するとの観点から、地方自治・住民自治の推進方策についての考え方も盛り込まれております。

京都府、京都府市長会及び京都府町村会は、研究調査報告を踏まえ、その内容を簡潔にお示しして、今後の市町村のあり方に関する議論に必要な情報・資料を提供するとともに、市町村や議会、住民の方々による活発な議論が展開されるよう広く呼びかけるため、「これからの市町村のあり方について」をとりまとめました。より具体的な議論を進めるため、これと併せて、研究調査報告書及びその資料集もご参照いただければ幸いです。

この「これからの市町村のあり方について」が「出発点」となり、地方自治のさらなる推進をめざして、21世紀の府内市町村のあり方についての議論が一層深まることを期待します。

平成13年3月23日

京都府知事     荒巻 禎一
京都府市長会会長  中村 稔
京都府町村会長   野中 一二三

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