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概要

水環境対策課は、京の水環境保全と安全なくらしのために、以下の取組みを市町村と連携しながら進めています。

(1)汚水対策

私たちは、日常生活や事業活動に伴い汚水を排出し続けており、生活環境の改善と公共用水域の水質保全を図るため、下水道、農業集落排水、浄化槽といった汚水処理施設の整備と適切な管理が必要です。

京都府、市町村、家庭・事業所が、それぞれの役割を果たすことが必要であり、京都府では、広域的な下水道の整備と管理を行うとともに、下水道、農業集落排水、浄化槽を整備する市町村(京都市を除く。)への助言・指導や支援等を行っています。

下水道(汚水)

下水道(汚水)は、生活環境の改善、公共用水域の水質保全を目的として、下水道法に基づき、京都府と各市町とが連携しながら市街地における汚水処理施設の整備を行っています。

流域下水道は、京都府が事業主体で、府全体の人口の約3割を対象に5箇所で汚水処理施設の整備を進めています。公共下水道事業は、市町が事業主体で、15市8町で供用しており、その処理人口は府内人口の約9割に当たる239万人に達しています。

市町別下水道普及率(PDF:121KB)

農業集落排水

農業集落排水は、農村部において農業集落の形態に適した小規模分散型の汚水処理施設として、汚水を安定して効率よく処理し、農業生産の改善、農村の快適な生活環境の創出、豊かな水環境の回復による「美しい快適なむらづくり」を実現すること、処理水の再利用と併せ、発生する汚泥を農地に還元し、循環型農村社会を構築することを目指しています。

府内では、10市町で農業集落排水事業を行い、90処理場が供用開始しており、処理人口は約4.6万人に達しています。

市町別農業集落排水普及率(PDF:69KB)

浄化槽

浄化槽は、人家が散在している地域に適した個別汚水処理施設として、下水道や農業集落排水等の集合処理が非効率となる地域において、生活排水を効率よく処理し、地域の生活環境の改善と公共用水域の水質保全を図ることを目的として、市町村や個人が整備を行っています。

府内では、5市町が事業主体となって浄化槽整備を進めるとともに、19市町村が浄化槽整備に係る補助事業を実施しており、処理人口は約6万人に達しています。

浄化槽事業における設置基数の推移(PDF:127KB)

コミュニティプラント

コミュニティ・プラントは、開発団地や既存集落等における地域の汚水処理施設であり、し尿の衛生的処理及び公共用水域の水質保全を目的として、廃棄物の処理及び清掃に関する法律に基づき整備を行っています。

府内では、3市が事業を実施し、3地区で供用開始し、処理人口は約900人です。

(2)雨水対策

大雨による内水氾濫から私たちの生命・財産を守り、都市活動を維持するためには、雨水を排除・貯留する下水道の整備が有効です。京都府では、広域的な雨水対策のため、桂川右岸流域を対象とした「いろは呑龍トンネル」の整備を行うとともに、雨水対策のための下水道を整備する市町村(京都市を除く。)への助言・指導や支援等を行っています。

いろは呑龍(どんりゅう)トンネル

いろは呑龍トンネルは、雨水が流入して増水した川から水を取り込んで貯留するための地下トンネルです。京都市(西京区、南区)、向日市、長岡京市の一部を排水区域(面積1,421ha、人口121,000人)として、確率年10年の61.1mm/hを計画対象降雨としています。

平成7年度に事業着手し、平成13年6月に北幹線第1号管渠を、平成23年10月に北幹線第2号、第3号管渠を供用開始しました。平成25年9月には100%の貯留を行うなど、浸水被害の軽減に大きな効果を発揮しています。今後、当地域の一層の浸水被害の軽減のため、南幹線の平成35年度の完成に向けて事業の進捗を図っています。

いろは呑龍トンネルのページへ

水環境対策課の施策は、下記の基本計画に基づいて推進しています

(1)京都府未来下水道計画

地球環境問題や豊かなうるおいのある生活環境への関心が高まる中、21世紀における豊かな京都府社会の実現のため、下水道の新しい可能性について、未来下水道検討委員会から平成6年度に提言を受けたものです。この提言の基本理念は「府民と下水道」、「地域と下水道」、「環境と下水道」の3つの調和(和)であり、京都府では、この提言を下水道事業推進に当たっての指針と位置付けています。

(2)京都府水洗化総合計画

京都府水洗化総合計画は、水洗化施設の未整備地域の早期解消を目指し、経済性、整備の迅速性、環境への効果の観点から効率的・効果的な各水洗化整備手法(下水道・農業集落排水・浄化槽等)を選定した計画です。

平成3年に策定し、平成22年には、人口減少や高齢化の進行、市町村合併をはじめとした地域社会構造の変化等、水洗化施設整備を取り巻く諸情勢が大きく変化してきていたことから、より地域の実態に即した水洗化整備手法を選定し、地域間の整備格差の是正等を図るため、学識者等による検討委員会を設置し、京都府水洗化総合計画2010を策定しました。

同計画では、平成32年度に府内全域の水洗化施設整備をほぼ完了することを目標として掲げています。

(3)流域別下水道整備総合計画

流域別下水道整備総合計画は、公共用水域の水質環境基準を維持達成するため、下水道で整備すべき区域や下水処理場の処理水質を定めた下水道整備に関する総合的な基本計画であり、下水道法第2条の2に基づき、都道府県が策定します。

京都府では、大阪湾・淀川流域別下水道整備総合計画を平成22年8月に、若狭湾西部流域別下水道整備総合計画を平成21年6月に策定し、府内の下水道整備を促進しています。

(4)京都の流域下水道・長寿・循環再生プラン

京都府の流域下水道事業は、昭和47年に着手し、現在5箇所で実施していますが、桂川右岸流域下水道及び木津川流域下水道では、供用開始後約30年が経過し、老朽化による大規模修繕・更新が必要となる施設・設備の増加が予想されます。下水道経営の観点から合理的な投資が必要となる一方、良好な水環境や水循環の保全を図る必要があるなど、様々な課題があります。これらの課題を解決するため、アセットマネジメントの考え方を導入した「京都の流域下水道・長寿・循環再生プラン」を、学識者等による検討委員会を設置し、平成18年12月に策定しました。

お問い合わせ

建設交通部水環境対策課

京都市上京区下立売通新町西入薮ノ内町

ファックス:075-414-5470

mizukantai@pref.kyoto.lg.jp