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更新日:2017年3月24日

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文化・教育常任委員会 出前議会(平成29年2月7日)

テーマ

若手芸術家の発掘・育成による芸術振興について~京都から世界へ~

日時

平成29年2月7日(火曜日)14時15分から16時02分

場所

京都府京都文化博物館別館2階講義室

参加者

文化・教育常任委員会

委員長:小鍛治義広
副委員長:園崎弘道、田中英夫
委員:巽 昭、兎本和久、磯野 勝、山内佳子、本庄孝夫、成宮真理子、田中健志、田中美貴子、上倉淑敬

意見交換参加者

平成26年度新鋭選抜展最優秀賞受賞者 人長果月 氏

独立行政法人国立美術館京都国立近代美術館情報資料室長・主任研究員 平井章一 氏

美術評論家 太田垣 實 氏

ギャラリーヒルゲート代表 人見ジュン子氏

京都府

文化スポーツ部文化芸術振興課長 山本範子

文化スポーツ部文化芸術振興課京の芸術創造担当課長 原田憲一

京都府文化博物館

副館長 神山俊昭

地元議員

原田 完 議員

傍聴者

3名

概要

京都府では、文化芸術の振興のため、府内各地域で活動する文化芸術団体の活動支援や、若手芸術家の育成、文化マーケットの創出等の様々な取組が行われている。とりわけ若手芸術家については、活動発表の場を提供する展覧会やアートフリーマーケットの開催を通して発掘・育成に取り組んでいる。

今回の出前議会では、こうした状況を踏まえ、文化芸術に携わっておられる方々の日頃の活動報告や御意見を伺い、若手芸術家の発掘・育成による芸術振興について意見交換を行った。

参加者からの主な意見

 

  • 作品発表の場の充実について、既にたくさんの取り組みがなされていると思うが、京都は作家も多いことから、色々な形で新たな作品発表の場を創出していただきたい。
  • 若い作家が育つには、若い鑑賞者も必要と思う。若い人が日常的に作品を楽しむ習慣が発展していけばよいと思う。
  • 作家と若い人が交流する場が多くなることで、芸術に関心を持つ若い人が増えるのではないかと思う。
  • 大学を出て5年間は経済的な自立と未熟な作家活動の狭間で苦しむ時期なので、見込みのあると思われる若手作家には積極的な経済支援があるとよいと思う。
  • 京都は芸術系の大学が多く、毎年約4千人の学生が輩出されているが、一方的に輩出するだけでは、若い作家が京都に根付き、さらに若い人を育てるというサイクルも根付かない。行政が優秀な作家の作品を買い上げて、公共施設や街中で展示するなどし、若い芸術家の活躍の場を創出することが必要と思う。
  • 京都から世界へ文化芸術を発信するには、優秀な作家を海外のアート先進都市に送り出し、帰国後京都で活動してもらう制度をつくるなど、人への投資があればよいと思う。
  • 行政主催の展覧会において、出品作家の選抜や作品の審査を外部の人に任せきりではなく、行政にも専門家を配置し、主体的に展覧会の企画や作家の人選をすると良いと思う。
  • 美術に関する情報は東京に集中している。東京に対する西の軸として、京都から東京に文化芸術を発信していくことがもっとあってよいと思う。具体的には、京都は潜在的に若い作家がたくさんいるのに、オール京都として東京に発信できるような、芸術系大学が連合して開催する展覧会などがない。大学が考えることだが、行政として橋渡しができないかと思う。
  • 展覧会は何年か続かないと、広く知られることがなく、出品しようとする人の意気込みも積み重ならない。行政主催の展覧会は、3年や5年で形態や名称が変更されることが多いが、継続性という意味で大変な損失だと思う。新陳代謝も必要だが、少なくとも5年、できるなら10年程度は続けて開催していただきたい。
  • 美術系の大学の絵画や彫刻といったファインアートのコースに学生が来なくなっている。特にこの5年間で、小規模な大学で美術教育系のカリキュラムを持っているところの多くが定員割れしている。
  • 展覧会が少なくなってきているなかで、ほとんどの展覧会が40歳までの人しか出品できない。これから仕事をしていこうとする世代の発表の場がないことは問題だと思う。
  • 京都には企画展を開催し、一方で会場の貸出も行う企画画廊が多くある。展覧会を企画しても、ほとんど作品が売れない展覧会もあるので、企画画廊を続けていくことは大変である。
  • 若い鑑賞者を育て、良い作品が売れるレベルの高い市場を京都に作りだしていただきたい。
  • 作家を続けるのは大変なことだが、それでも作品制作を続けていく動機として、どこかで評価されたことが大きいと思う。様々な賞がなくなる中で、新鋭選抜展の果たしてきた役割は大きいと思う。
  • 良い作品を鑑賞すると、日常にはない発見や刺激がある。多くの人に良い作品を鑑賞していただき、そういう体験をしていただきたい。
  • 文化芸術行政の中心である文化庁が京都に来ることで、京都ブランドが世界に発信しやすくなると思う。海外において「京都」というネームバリューは大きい。京都で発表したい海外の芸術家も多いので、文化庁と府が協力して海外芸術家の招聘制度などがつくられると良いと思う。

お問い合わせ

京都府議会事務局委員会課調査係

京都市上京区下立売通新町西入

ファックス:075-441-8398