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更新日:2019年2月20日

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文化・教育常任委員会管外調査(平成30年11月8日から9日)

備前市議会(岡山県備前市)

ICT教育の取組について

調査目的

本府における今後のICTを活用した教育普及の参考とするため、市内全小・中学校の児童・生徒に自習用タブレットを貸与するなど、学力向上に向けてICTを活用している同市の取組について調査する。

調査内容

同市では、平成26年度に市内全小・中学校(小学校13校、中学校5校)の児童・生徒約2,600人にタブレット端末を1台ずつ貸与するなど、ICT教育に力を入れている。

平成28年5月には、岡山大学、ベネッセコーポレーションと3者による包括連携協定を締結した。協定の柱の1つは、タブレットを活用した家庭学習の促進である。ベネッセコーポレーションのタブレット学習プラットフォーム「ミライシード」の「ドリルパーク」を導入し、子どもたちが自分で家庭学習に取り組むことができるようにした。学習状況は、学校のパソコンでも共有できるようになっており、教員は、子ども一人ひとりの進捗状況を把握することができる。

平成29年度には、多様な表現活動やグループ学習ができるよう、プロジェクターや可動式机を完備した教室「フューチャールーム」が市内全小・中学校に整備された。

これらの取組が評価され、平成30年全国ICT教育首長サミットでは、「1人1台のタブレット導入をはじめとする活用に関わるICT活用の推進」で奨励賞を受賞した。

今後は、学習の振り返りが容易なICTのメリットを最大限に生かし、子どもたちの学力向上に繋げていきたいとのことであった。

主な質疑

  • ICT教育に係る成果について
  • タブレット端末導入に係る財源及び調達方法について
  • 小学校低学年の授業におけるタブレット端末の使用方法について など

備前市議会概要説明を聴取
概要説明を聴取

瀬戸内市民図書館(岡山県瀬戸内市)

市民参画による図書館づくりの取組について

調査目的

今後の公立図書館のあり方の参考とするため、市民と行政が協働で推進してきた同館の図書館づくりの取組について調査する。

調査内容

平成28年6月に開館した同館は、蔵書数20万冊で、子どもたちのためのコーナーや学習スペースも充実しており、さらには、門田貝塚や同市出身の糸操り人形師・竹田喜之助を顕彰するギャラリーなど、郷土資料展示を行う「せとうち発見の道」も含んだ多機能型図書館である。

同館の愛称「もみわ広場」は、基本理念の「もちより・みつけ・わけあう広場」の頭文字を取って付けられた。

同館の特徴は、公設公営方式を採用しているが、館長が公募で決定された点や、図書館整備にあたっては、市民参加のワークショップ「としょかん未来ミーティング」が計12回開催され、市民の意見が多く取り入れられている。

開館に向けて6年間にわたり、市民と行政で進めた整備プロセスをはじめ、幼児や高齢者のための移動図書館サービス、郷土資料の展示など、これからの公共図書館のあり方のモデルを示したと高く評価されたことから、「平成29年度ライブラリー・オブ・ザ・イヤー大賞」に選ばれ、インターネット等による一般投票で選ばれる「オーディエンス賞」も同時受賞した。

図書館は、本を借りるだけの場所ではなく、人が集まるまちの拠点となりつつあることを踏まえ、今後も引き続き、「市民の市民による市民のための図書館」となるよう、協働による図書館づくり、まちづくりを進めていきたいとのことであった。

主な質疑

  • 同館の開館時間について
  • 市民参画による図書館づくりを進めてきた背景について
  • 今後の図書館の役割について など

瀬戸内市民図書館概要説明を聴取

瀬戸内市民図書館館内を視察
概要説明を聴取後館内を視察

徳島県立みなと高等学園(徳島県小松島市)

発達障害のある生徒の自立と就労支援の取組について

調査目的

近年、増加傾向にある発達障害のある児童・生徒の社会的・職業的自立の参考とするため、特色ある授業や校内就業体験など、同校が展開している先進的な取組について調査する。

調査内容

平成24年4月に開校した同校は、徳島県発達障害者総合支援ゾーンにおいて、高等学校段階の発達障害の生徒を対象とした社会的・職業的自立に向けた教育を行う機関として位置づけられており、商業ビジネス科、情報デザイン科、生産サービス科、流通システム科の4つの学科があり、定員は1~3年生ともに各学科8名となっている。

同校は、生徒の社会的・職業的自立に向けた特色ある取組を多数展開している。学年に応じた事業所見学や校内就業体験、現場実習も充実しており、1年生では、働くことへの理解を進めるとともに、自分の職業適性を知る取組、2年生では、就労に向けた知識や技能、態度などを身につける取組、3年生では、就職を希望する事業所への円滑な移行を目指した取組を行っている。

また、外部の専門家による多様な授業も行っている。和菓子職人による製菓実習や農園経営者による園芸実習などもあり、専門知識や技能のほか、仕事に対する態度や心構えなども同時に学ぶことができるとのことである。

卒業後の進路先としては、一般企業への就職が大半で、中には、製造や清掃の仕事に就く生徒もある。卒業後3年間は就業・生活支援センターや相談支援事業所などの関係機関からの支援が行われ、特に卒業後1年間は、継続的な就労のための手厚いアフターケアが行われている。

今後も、少人数できめ細かな教育を行い、生徒の自立を支援していきたいとのことであった。

主な質疑

  • 年間予算について
  • 生徒の通学時間について
  • 実習先の選定方法について
  • 卒業後の就職先やアフターケアについて など

徳島県立みなと高等学園概要説明を聴取

徳島県立みなと高等学園施設を視察
概要説明を聴取後、施設を視察

お問い合わせ

京都府議会事務局委員会課調査係

京都市上京区下立売通新町西入

ファックス:075-441-8398