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「ネウボラ」(フィンランド発祥の妊娠から修学までの切れ目のない子育てサポートシステムのこと)を全国でいち早く導入した浦安市の取組について調査する。
浦安市の合計特殊出生率は1.04人(平成24年度)と、全国や千葉県の平均値よりも下回っている状況が続き、未就学児数が毎年減少していた。また、核家族化率、未婚率も全国や千葉県と比較して高く、浦安市の子どもや子育て家庭を取り巻く課題が浮き彫りになっていた。
そこで、妊娠期から子育て期にわたる切れ目ない支援を目指して、平成26年10月からフィンランドの国策である「ネウボラ」を参考に、浦安版「ネウボラ」制度を創設し、市の重要政策として取り組んできた。
まず、少子化対策に有効な事業を中長期的にわたり安定的・継続的に取り組むための財源として30億円を積み立て、対象事業を定めて実施した(平成29年度は18事業)。主要事業である「こどもプロジェクト事業」では、個々に応じたケアプランを作成し、1.妊娠届出時、2.出産前後、3.子どもの1歳誕生日前後とライフステージごとに受けられる公的支援のサービスを紹介し、それぞれの家庭環境を踏まえて、社会と市民とのつながりが途切れないような仕組みを整備した。
平成28年度から未就学児数が増加に転じ、成果が出てきたところであるが、今後も、市健康センターや本庁(母子保健課等)との連携体制の強化に努めていく必要があるとのことであった。
概要説明を聴取
概要説明聴取後、市健康センターを視察
世田谷区は、平成18年度に策定した「健康せたがやプラン」の中で、区民のライフステージに応じた食育の推進と食環境の整備を図ることを重点的な事業として位置づけており、その具体的な取組について調査する。
世田谷区では、区民が食に関する正しい知識を持ち、望ましい食習慣の習得と実践により、生涯にわたり健康で豊かな生活を送ることを目的に「食育の推進」に取り組んでおり、大きく以下の3つの施策を推進している。
(1)ライフステージに応じた食育の推進
母子保健事業や世代別の体験型食育事業等を通じ、多様な暮らしに対応した食習慣の普及・啓発と実践の支援を推進する(世田谷区高校生食育プロジェクト等)。
(2)生活習慣病予防と改善につながる食育の推進
望ましい食生活の習得に向けた食育講座の実施や食生活・栄養相談等の機会を通じ、かしこく・おいしく生活習慣病を予防する食生活の改善を実践する(世田谷食育ハンドブック等)。
(3)食育を通じた地域社会づくりの推進
異世代交流による共食を通じ、食事マナーや食文化の継承、食糧の生産・流通・消費を学ぶなど、望ましい食事の実践と家庭や地域等で食事をおいしく楽しむことの大切さを知る機会を設ける(ホームページ等を活用した情報発信等)。
今後も、様々な媒体や講座等で情報発信するとともに、区民や地域の学校、関係団体、企業等と協働し、食育を推進していくとのことであった。
概要説明を聴取
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