[心の健康について]
〈思春期・青年期の心の健康〉 思春期・青年期とは
子どもから大人への脱皮の時期です
思春期・青年期は、子どもから大人への脱皮の時期です。 第二次性徴の訪れとともに、からだの発育はめざましく、大人らしいからだつきになります。一方、こころの面でも自分自身に目を向けるようになり、急に親離れを始め、これまでとはちがった価値観を身につけようとします。
さらに、「自分とは何か」「自分は何をしたいのか」「自分は何を求めているのか」というような自分さがしを始めていく時期でもあります。
このように、からだ、こころ、そして周囲とのかかわり方が変化していく時期が思春期・青年期です。
思春期・青年期は10歳から30歳に延長
これまでは、13歳くらいから22歳くらいまでを「思春期・青年期」と呼んでいましたが、最近では、からだの成長・発育の加速現象により、女子においては10歳前後に初潮を見ることも珍しくなく、思春期の発現が早まってきています。また、高度な知識や技術を必要とする世の中になるとともに、独立と責任を社会から問われる年齢が年々高くなっており、現在では、思春期・青年期は10歳から30歳が一つの目安となっています。
思春期・青年期の発達は個人差が大きい時期です
現代の「思春期・青年期」は、からだの成熟の早さにくらべ、こころの成熟がこれにともなっていないということも、問題をさらに複雑にしています。その上、からだやこころの成長に個人差も大きいため、より慎重なかかわりが必要な時期でもあります。
※「思春期」という言葉は、もともとは10代にはじまるからだの変化の時期を示す言葉として使われてきましたが、ここではこころの成長を意味する青年期と一緒にして使っています。