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[心の健康について]

〈中年期の心の健康〉 中年期にみられるこころの危険信号

不安

中年期は、仕事や生活の大きな転換期になります。この中で強い不安が襲ってきます。不安はこころの危険サインといわれ、意識の底には葛藤が隠れています。不安になると些細なことでも心配で仕方のない<精神不安>と動悸や冷汗などを伴う<身体不安>があります。後者の身体症状は自律神経の興奮によるものですが、狭心症や胃腸疾患などの身体疾患と思い込まれることもあります。

不安には別の分類もあり、不安が発作のように襲う<不安発作>と多少の波はあっても四六時中不安の続く<全般性(または浮動性)不安>があります。前者は<パニック障害>と呼ばれています。不安発作中には先の自律神経症状が嵐のごとくおこり、ついには「死ぬのではないか」「発狂するのではないか」という恐怖に襲われ、救急外来に飛び込むことになります。検査結果は異常なし。不安発作が怖くて家から外出できなくなる人もいます。

メモ

不安を<病的な不安>と<正常な不安>に分ける目安は、ささいな原因でおこり、強度が強く、しばしば自律神経症状を伴う不安と不安のためにその人の役割が明らかに制限されることです。この場合は、相談や受診をおすすめします。

自律神経は、循環、呼吸、消化など身体各器官の働きを自動的に調節しています。自律神経に変化が起こると、ほてり、冷え、めまい、頭痛、どうきなどの身体症状のでることがあります。

うつ

「うつ」では「気が滅入る」「元気が出ない」などを想像しますが、時に、身体症状(例えば食欲減退と体重減少、身体疲労感や性欲減退など)や体の健康をしつように気にしたり、確認癖がひどくなったり、イライラして怒りっぽくなるといったかたちで現れることがあります。このような「うつ」はみのがされやすいので要注意です。「うつ」に早く気付き、適切な治療をすることが必要です。

メモ

「うつ」の逆、すなわち<躁>があります。<躁病>は気分が異常に高揚して自分が偉くなったように思い、何事にも介入して疲れ知らずでしゃべり動き続ける状態です。躁病のある「うつ」を<躁うつ病>現在では<双極性(気分)障害>と呼びます。「うつ」には抗うつ薬などが有効です。

不適応

中年期には適応能力が落ちて、様々な変化に適応しにくくなる場合があります。一般的には、新たな状況に適応するのに、3〜6ヶ月かかると言われています。しかし適応できない状態がさらに長引くと、<適応障害>と呼ばれます。適応障害として「うつ」や不安も起こりますが、例えば引きこもり(出社拒否など)として現れることもあります。

メモ

明らかなストレスに対して、反応を起こしやすい人と起こしにくい人があります。また、同じストレスに対する反応でも著しく激しい症状(例えば精神病症状)から軽い症状(例えば一時的な不安や緊張)まで様々です。

ストレス要因の解消で症状は軽くなります。

依存

仕事や生活におけるストレスを解消できずに、アルコールや薬物に逃げ込む人もいます。 憂さを忘れたいといっては酒を飲み、眠れないといっては寝酒をするようになります。飲酒を続けるうちに同じ酒量では酔わなくなり(耐性上昇)、また断酒すると自律神経症状を伴った不快な状態(離脱症状あるいは退薬症状)になるためますます飲酒するようになります。

メモ

依存には<精神的依存>と<身体的依存>があり、身体的依存では上述のように<耐性上昇>と<離脱(退薬)症状>がみられます。

これらの依存はアルコールや薬物を止め続けることで軽快します。

妄想

中年期には妄想を主とした精神病がおこることがあります。妄想とは、実際とは全く異なることを信じ、その考えを否定する証拠があっても自分の考えを変えようとはしない状態です。

妄想には、被害・関係妄想、恋愛・嫉妬妄想、誇大・貧困妄想などがあります。被害妄想は自分の生命や人生を脅かす者がいるという妄想、関係妄想は全く関係のないことを自分に関係づける妄想、恋愛妄想は相手は何とも思っていないのに自分に気があると思い込む妄想、嫉妬妄想は愛情関係にあるパートナーが不倫をしていると思い込み激しく相手を責める妄想、誇大妄想は自分が特別に偉い人物であると確信して王様のごとく振る舞う妄想、貧困妄想は自分の財産や大切にしているものが全くなくなったと思い込む妄想です。

メモ

中年期の妄想は、躁うつ病や妄想性障害、認知症の初期やアルコール依存症などの疾患により起こってきます。

妄想性障害は、被害・関係妄想や恋愛・嫉妬妄想を主としますが、妄想以外では目立つ症状がなく社会適応している人も少なくありません。妄想体系(妄想と現実が入り組んで世界全体が妄想で脚色された状態)を示す人もいます。

妄想は抗精神病薬が有効なので、早期治療が大切です。

心身症

中年期にはストレスが体に向かう人がいます。特にきまじめで嫌とは言えない性格の人に多く、周りの人もついこのような人に負担をかけてしまいがちです。それでも不満を口にすることは少ない人です。やがてストレスが潰瘍、高血圧、心筋梗塞、下痢や便秘などの様々な体の病気をおこすようになると心身症と呼ばれます。

神経症と異なって心身症には明らかな体の異常所見があります。従って体とこころの両方の治療を必要とします。

メモ

心身症は1つの病気を意味する病名ではなく、体とこころの両面から診断や治療を考える必要のある病気を総称する言葉です。心身症として画一的な治療はありません。心身症に含まれる個別の病気にあわせ、患者さんの状況や性格などにあわせて治療を工夫する必要があります。



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