[心の健康について]
〈パニック障害〉 パニック発作とは
パニック発作は場所や状況にかかわらず、突然起こるのが特徴です。リラックスしているときや睡眠中でも起こります。こうした突然の発作を何度も経験するうちに、発作の起こった場所や状況に身をおくと、緊張が高まり、自ら発作が起こりやすい状況を作ってしまい、また発作を引き起こしてしまうといった繰り返しになります。
最近は、少しあわてた場合にも、「パニクる」などという言葉が使われますが、パニック発作のパニックは、そんな生やさしいものではありません。当人は激しい不安と恐怖で、生命の危機さえ感じます。
パニック発作の定義
以下の症状のうち4つ以上が同時に起こり、急激に高まり、急速におさまっていくものを言います。あまりに激しい症状のため、「死んでしまうのではないか」などの恐怖感も伴います。
- 動悸・心拍数の増加
- 発汗
- からだの震え
- 息切れ感または息苦しさ
- 窒息しそうな感覚
- 胸痛または胸部不快感
- 吐き気または腹部の不快感
- めまい、ふらつく感じ、気が遠くなる感じ
- 現実感がない、離人症状(自分が自分でない感じ)
- 気が変になるのではないかと感じる
- 死ぬことに対する恐怖
- 皮膚感覚のマヒ、うずく感じ
- 皮膚が冷たい、または熱いという感じ
[注意] パニック発作と定義するのは、検査でからだに異常がないと確認されたうえでのことです。
動悸などを起こす他の病気
激しい動悸や息切れ、めまいといった症状は、心臓の病気や甲状腺の病気などでも起こります。
低血糖、更年期障害、狭心症、甲状腺機能亢進症、不整脈、メニエール病など
上記の病気の多くは、血液検査や心電図検査など基本的な検査で診断できます。
※ こんな場所で、こんな時に
パニック発作は、緊張したり、不安を感じやすいところでは起こりやすくなります。
- 乗り物の中 電車やバス、飛行機、渋滞中の車など
- 人混みの中 デパートやスーパー、雑踏など
- 公の場 病院の待ち時間、美容院など
- 狭い空間 トンネルやエレベーターなど
- 一人の時 誰にも助けが求められないとき