家庭ゴミの減量のためにさらに一工夫を!

(京都府保健環境研究所だより82号掲載)

1 はじめに

当研究所では、ごみの分別や収集体制の変化により、ごみの組成がどのように変わるのか、どうすればごみを減らすことができるのか、などの問題・テーマについて研究を行っています。 ここでは、昨年の夏に府内のある市の協力を得て実施した「ごみ調査」の結果から、家庭ごみの現状と問題点について、紹介したいと思います。 図1のグラフは「燃えるごみ」、図2のグラフは「燃えないごみ」で、それぞれ各ごみの組成が占める割合を示しています。

2 燃えるごみについて

 「燃えるごみ」では、厨芥が全体の約半分、紙が4分の1ほどを占めていました。プラスチック系のごみも10%含まれていました。これらの組成で、可燃ごみのほぼ90%ほどになります。「燃えるごみにプラスチック?」と思われた方もおられるかもしれませんが、ごみの分別方法は市町村ごとに少しずつ異なっており、この市では食品が付着したプラスチック類を燃えるごみにしているためです。 各組成を細かく調べると、紙は段ボールや雑誌などが「燃えるごみ」全体の6%、紙おむつが6%、紙箱や包装紙などが5%を占めていました。また、プラスチックはフィルムやプラスチック包装が3%、トレイやパックが3%を占め、台所からのプラスチックが多いようです。なお、図では示していませんが、「その他の燃えるごみ」には、ペットの糞尿が3%含まれていました。 この「燃えるごみ」には、段ボールなどリサイクル可能な紙が6%、牛乳パックが1%、繊維の中にリサイクル可能な布が2%、合計9%のリサイクル可能なものが含まれていました。また、写真1のように全く手つかずの食品が4%もあり、もったいない感じがしました。厨芥が全体の約半分を占めていますので、これらのうち何割かを堆肥などにできれば、燃やすごみの量をぐっと減らすことが可能と考えられます。

図1 燃えるごみの組成のグラフ

3 燃えないごみについて

  「燃えないごみ」では、プラスチックが3分の1強ほど、玩具などの小物が4分の1ほど、金属とガラス・陶磁器が12%ずつ占めていました。  各組成を細かく調べると、プラスチックはトレイやパックが「燃えないごみ」全体の15%、ペットボトルが8%、ペットボトル以外のボトルが8%を占めていました。金属は、鍋や金属の蓋などが8%を占め、リサイクル可能な飲料用の空き缶や缶詰の缶は別に分別して収集されていますが、この中にも1%含まれていました。ガラス・陶磁器は、陶磁器が6%を占め、リサイクル可能なガラスビンも空き缶と同様に別に分別して収集されていますが、この中にも2%含まれていました。 この「燃えないごみ」には、ペットボトルが8%、発泡トレイが1%、飲料用の空き缶や缶詰の缶が1%、リサイクル可能なガラスビンが2%と、合計12%のリサイクル可能なものが含まれていました。ペットボトルは、府内のどの自治体でも分別して収集されていると考えられますが、こんなに混入していました。


写真2 混入していた注射器

図2 燃えないごみの組成のグラフ

4 ごみの分別のすすめ

  リサイクルできるものを分別すれば、「ごみ」の量を減らすことが出来ますし、一方では原料として活用できます。例えば、ペットボトルは、洗浄して汚れや異物が取り除かれてから細かく粉砕されて再生ペット樹脂となり、繊維として作業服に、シートとして箱の中の仕切や果物のパックに、成型品として洗剤用のボトルなどに再生されています。 また、ごみ調査をしていると、自動車エンジン用品の引火しやすい油が入ったままのボトルや、穴が開けられていないスプレー缶、注射針など危険なごみを見かけることがあります。これらの混入は、ごみ処理の作業員に危険ですし、収集運搬車やごみ処理の施設での事故発生につながりかねません。「ごみ」だからとむやみにごみ袋に入れるのではなく、各市町村の分別方法に従い適切に処理を行ってください。 平成14年度の府民1人1日当たりの家庭ごみの排出量は641gになっています。少しの工夫でごみの減量につながることも多く、みんなで出来るところから取り組んでみたいものです。

(環境衛生課)

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