青少年地球環境科学教室を開催しました!
(京都府保健環境研究所だより85号掲載)
平成18年8月3日(木曜日)に第16回青少年地球環境科学教室を当研究所で開催しました。小中学生対象の科学実験(2教室)とオープン参加方式の2講演、そして施設見学を行い、教室29名、講演30名、施設見学29名の参加がありました。ここではその教室で行われた二つの実験内容についてご紹介します。
1 水をきれいにするしくみ
(内容)
雨が降って川が濁ったときでも、蛇口からはきれいな水道水が出てきます。それは、濁った水を、沈殿やろ過、吸着という方法できれいにしているからです。この教室では、ペットボトルで簡単にできる水処理装置を作ってもらい、水をきれいにするしくみを知ってもらうとともに、きれいになったことを確かめるための実験を行いました。
(実験方法)
実験1 水処理装置
・ペットボトル2本を用意します。
・ペットボトルを2本とも上下半分に切り、キャップ2個ともに穴を空け、適当な細い管類を差し込みます。
・一つのキャップをつけた上半分に脱脂綿をつめ、きれいに洗った砂を入れます。
・もう一つのペットボトルの上半分に脱脂綿をつめ、活性炭(冷蔵庫脱臭剤にも用いられています)を入れます。
・一度水道水を両方に流します。
・濁った水や色の付いた水にポリ塩化ナトリウムなどの市販の凝集剤を加え、かき混ぜた後の水をゆっくり流して出てきた水がどうなるかを観察します。
実験2 簡易透視度計
・大きさの同じペットボトルを3本用意します。
・図1のように切ります。
・ペットボトルのフタに入る大きさに切った厚紙(牛乳パック等)に2重の十字線を書き入れます。(図2)
・ペットボトルを左写真のように水漏れがないようにテープでしっかり巻き付けます。
・一方のフタに十字のある厚紙を入れ締めます。(水を入れた場合の底になります)
・目盛が書き込めるテープを貼り、長さを記入します。
・測りたい水を入れ、厚紙の2重の十字線が見えるまで水の量を下から流し出し、その時の深さを測ります。
・その深さのことを透視度といいます。
(図1)
(図2)
2 ミラクル!酵素の分解パワー(野菜の中の酵素の実験)
(内容)
酵素は、化学反応を進みやすくする働きのあるタンパク質です。実際の教室では、だ液の中の酵素のアミラーゼと、野菜の中の酵素のカタラーゼをとりあげました。カタラーゼは有害な活性酸素の過酸化水素を分解して無害な酸素に変える働きがあります。ここでは、教室で実施した実験内容のうち、カタラーゼの実験を紹介します。
(実験方法)
(1)野菜(大根1/5カット、ジャガイモ1/2カットあるいはキュウリ1/2カットなど)をすりおろし、ガーゼでこして、絞り汁を作ります。
(2)絞り汁の一部を試験管に移して、市販のオキシドール(過酸化水素を薄めたもの)をスポイトで加えます。様子を観察していると、次第に泡がもくもくと出てきます。この泡は、過酸化水素が酵素の働きで分解されて酸素になったものです。絞り汁が多いほど、オキシドールが多いほどたくさんの泡が出てきます。
なお、家庭で行う場合は、泡がふきこぼれることがありますので流し台で、また試験管の代わりに透明で細長いコップを使ってみてください。
(3)この絞り汁をあらかじめ熱したり、あるいは氷水に漬けて冷やしてから、オキシドールを加えると、泡が出にくくなります。酵素の働きは、温度に依存して変わります。
(青少年地球環境科学教室実行委員)

