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No.64 平成11年11月

宇治上神社

(宇治上神社)
 京阪「宇治駅」下車、遊歩道(さわらびの道)を歩いて10分のところにある宇治上神社は平安後期に建てられたもので、菟道稚郎子(うじのわきいらつこ)、応神天皇、仁徳天皇を祭神としています。本殿および拝殿は国宝に指定されており、1994牛12月に世界文化遺産に登録されました。


 保健環境研究所紹介−−水質課(青少年地球環境科学教室)
 「ゴミ問題を考えよう」(府民地球環境講座)
 カエルの身に起きていること
 保健環境研究所50年のあゆみ
保環研だより

保健環境研究所紹介‐水質課(附:青少年地球環境科学教室)

 京都府保健環境研究所は、昭和24年10月1日に京都府庁内の細菌検査所、衛生検査所、獣疫検査室が統合し京都府衛生研究所として設立され、この度50周年を迎えました。当研究所としては10月2日に設立を記念して、ささやかな会を催しましたところ、研究所に在職され発展に努められました歴代所長、先輩諸兄はじめ現役職員らを含め86名の参加をいただくことができました。御年94歳で尚かくしゃくたる第8代所長川畑愛義京都大学名誉教授のご祝辞をいただき、続いて元大気課長迫田吉之助氏の乾杯のご発声で、和やかに約2時間が過ぎていきました。紙面をお借りして先輩諸兄の研究所発足から今日までのご尽力に深く感謝申し上げます。最近の当研究所は、感染症新法や業務の見直しなどに関連して、様々な改革、改善に取り組んでおり、新しい保健環境研究所の機能の模索に入った感があります。

 さて、本研究所の業務の一つに保健衛生環境に関する府民への啓発と教育があります。今年は、6月に一般府民を対象にした「府民地球環境講座」と8月には中学生を対象にした−エコ・スクールin京都「青少年地球環境科学教室」−が行われました。この内、「府民地球環境講座」については別の項で説明いたしますので、ここでは「青少年地球環境科学教室」についてご紹介いたします。 
 「青少年地球環境科学教室」は,平成3年から始まり、毎年1回開催され今回で9回目となりました。小中学生を対象にテキストを用い、体験を通しての保健・環境問題に関する理解を深めてきました。内容を見ますと、水質に関するものが最も多く、大気汚染や酸性雨、食品添加物、ごみとリサイクル問題、害虫や微生物に関するテーマへと続いています。今までに受講された青少年は1329名となり、皆さんは熱心に担当者の話を聞き、体験を通してよく理解していただきました。 また、質問も多く出席された皆さんの関心の強さが感じられました。

 それでは、本年開催されました教室のごく一部ですが、当研究所水質課による「水処理実験教室」をご案内いたします。

 川や湖を汚す大きな原因は、私達が毎日使用する台所や風呂場などの生活排水で、汚れの原因の60%近くを占めています。
 この水をきれいにする仕組みには、汚濁の原因となる物質を
   1)沈殿させる
   2)凝集剤を用いて塊を作らせ、それを沈殿させる
   3)ろ過材でろ過・吸着させる
   4)微生物に分解させる
                  等の方法で処理をします。

 これを、ペットボトルに、中和剤、活性炭、酸化チタンなどをつめて、確かめました。
実験について説明する職員
左の写真は、ペットボトルに活性炭を詰める前の準備を担当者から説明を受けているところです。


熱心に説明を聞く子供たち





右の写真は、活性炭で処理した水と、光と酸化チタンで処理した水とを、におい、色、にごり具合、パックテスト等により比較した結果をまとめている様子です。


 少年達の熱心な様子が良く分ります。体験学習はその他、「身のまわりの大気を計る」、「プラスチックの見分け方大研究」、「食品を調べる−レモンのビタミンCや防かび剤(チアベンダゾール)を測ってみよう−」等で、どのテーマにも大きな関心が寄せられました。

 次に、研究者8名の水質課の業務及び調査研究内容について、その一部をご紹介いたします。
 先ず、試験検査については、
 1)水質汚濁に係る検査として、公共用水域や発生源の水質汚濁対策等のため
  @河川、湖沼及び沿岸海域の水質測定
  A工場、事業所からの排水検査
  B地下水の水質検査
  C技術革新に伴って排出される化学物質の実態を把握するための排水、河川水、底質及び魚類等の検査
で年間ほぼ10,000件を取り扱いました。
最終的な測定に入るまでには時間のかかる複雑な前処理があり、時間を要しているのが現状です。
 水や土壌などの試料採取については、保健所の方々にも御協力いただいており、この場をお借りして感謝申し上げます。

 2)飲料水に関しては、水道原水や給水栓水及び井戸水などの水質検査を行っています。有害な化学物質等が無いことを確かめています。
 3)温泉水に関しては、最近京都府北部で良質の温泉が湧き、その泉質検査を済ませたばかりです。地域の活性化に繋がることを期待して止みません。

 研究所では、行政に反映させる調査研究は極めて重要な業務です。
今回は4つのテーマについてご紹介いたします。
 @光触媒を応用した水中有機塩素系化合物の除去法についての検討は、水中に含まれる低沸点有機塩素系化合物の除去で、酸化チタンを用いた光触媒法の効率的処理装置の基本設計を行っています。
 A事業所排水中の高分子有機物や自然界に存在するフミン質を含む水は、塩素処理を行うとトリハロメタンが生成されます。そこで当研究所で開発した全自動トリハロメタン生成能測定装置を用いて、トリハロメタンの生成能を調査し、水道水源としての安全性確保を図る研究を行っています。この様な研究をもとに、府民の皆様に安心して飲める水の確保に努めています。
 次いで環境ホルモンに関する研究ですが、B両生類の奇形を調べることにより環境ホルモン物質を主とした化学物質の催奇性を検討するため、アフリカツメガエルの胚を用いて催奇性試験FETAX法の検討を行っています。また、京都府近辺の爬虫類(カメ)を対象として、解剖学的所見に基づく実態調査を行うと共に、オスのメス化を調べる指標として血中ビデロゲニンの測定を行っています。これらの研究は、環境ホルモン撲滅に威力を発揮することが期待されます。
 C全国最大級の鳴き砂が分布する丹後半島琴引浜の保全に関する研究では、鳴き砂の発音特性を検討し汚染物質による音の低下を防ごうとするもので、環境保全や自然保護、更に観光資源の保存につなげる重要な研究です。

 この様に、水質課では通常の試験検査のほか、行政の指針となる調査研究を行っており、府民の皆様に安心して生活できる環境の提供など、使命感に燃えて業務の遂行に当たっています。府民の皆様、今後とも宜しくお願いいたします。(所長 前田知穂)




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《ゴミ問題を考えよう》

1 はじめに
 ゴミ処理場の起源は、貝塚が最初と考えられ、モースが発見して有名となった大森貝塚はさしづめゴミの埋立処分跡地といえます。貝塚は考古学的には価値があるものですが、一方では千年以上も前のゴミが現在に残っているだけであるとも考えることができます。現代のゴミが負の遺産として将来に残らないようにするにはどうすればよいかということを考えていきたいと思います。

2 ゴミの現状
 ゴミは法律上二つに分けられており、一般家庭からでる生ゴミやビン・缶類などの「一般廃棄物」と、事業活動に伴って工場などからでる燃えがらや廃油などの「産業廃棄物」があります。1年間に京都府内から出る一般廃棄物の量は、図1に示すとおり平成4年度から8年度まで、約110万トンから115万トンで推移し、この量は東京ド−ム約3杯分に相当することになります。

一般廃棄物の排出と処理グラフ
図1 京都府の一般廃棄物の排出と処理 (平成11年度京都府環境白書)


3 ごみ処理の問題点
 このように多量に出てくるゴミは、次の方法により扱われています。
 @燃やす(焼却処分)
 A埋める(埋立処分)
 B再利用(資源化)
です。
 最初に、焼却処分ですが、ゴミを燃やすことによってその体積を一挙に何十分の一に減らすことができます。しかし、燃やすことによって出てくる二酸化炭素は地球温暖化の原因物質ですし、その他、窒素酸化物や硫黄酸化物、水銀等の重金属なども排出されます。また、最近問題となっているダイオキシン類も排出されます。その上、燃やして体積を減らしたとしても無くなるわけでなく、その燃えがらの処分も必要となります。
 次に埋立処分ですが、これは集めてきたゴミをそのままあるいは圧縮・溶融化などをして埋めてしまうもので、ゴミを燃やさないのでダイオキシン類の発生はありません。しかし、埋め立てられているうちに雨水や圧縮等による腐食・発熱などにより、人の健康に影響を与えるような物質が溶け出すかもしれないというという不安があります。また、ゴミの体積もあまり減らず埋立処分場がすぐに満杯になることにもなります。
 最後に資源化です。ゴミの排出量全体からみれば、まだまだその割合は少ないものの(図1)、平成9年4月1日から容器包装リサイクル法が施行されて以来、各自治体では資源化のための分別収集を実施しています(図2)。これを事業者が再生紙や衣料品などさまざまなものに再製品化しています

ゴミ回収施策実施率
図2 京都府44市町村の資源ゴミ回収施策実施率


4 ダイオキシン対策について
 さて、一般廃棄物の処分方法の8割以上が焼却処分であることから、今一番心配されているダイオキシン類の対策について少し述べたいと思います。
 ダイオキシン類の発生メカニズムは、まだ未解明なところがありますが、自然界中でもわずかながら発生することが分かっており、煙草の煙からも微量ながら検出されます。しかし、現在の発生しているダイオキシン類の8割以上が一般廃棄物焼却施設からといわれておりますので、まず、燃やすゴミを減らすことが対策として重要になります。これは、ゴミを出す側、つまり消費者や事業者各々の問題ともいえるでしょう。
 一方、ゴミ処理施設側の対策としては、ダイオキシン類は、焼却温度が300〜800℃の時に発生しやすいといわれておりますので、
 @ゴミを850℃以上の高温で焼却する
 A焼却炉を連続運転する
 Bバグフィルター等のばいじん除去装置を設置する
などがあります。
人口の少ないところでは24時間連続して燃やすだけのゴミがないので、燃やし始めと終わりにはどうしてもダイオキシンが発生しやすい温度になります。そのため、京都府では、高温・連続運転が可能な大型焼却施設への転換を目指し、府内を7つのブロックに分けたゴミ処理広域化計画を進めています。
 京都府内の一般廃棄物焼却炉から実際にはどれぐらいのダイオキシン類が出ているのかといいますと、平成10年度の測定結果では、排ガス1立方メートル当たり0.06〜25ng(1ngは10億分の1g)であり、国の緊急対策期間(H.10.1〜H.14.11)の基準値の80ng/m3に比べると最高値でも1/3以下です。しかし、平成14年には恒久対策基準値(既設炉1〜10ng/m3、新設炉0.1〜5ng/m3)が適用されるために、どの焼却施設も5ng/m3以下に押さえられるように対策が進められています。
 ダイオキシン類は分解が遅いために、一度できてしまうと自然界に長く蓄積することになりますので、排出量は少ないに越したことはありません。

5 おわりに
 ダイオキシン類等の有害物質の排出を少なくするためには、先に述べたようにゴミの量を減らすライフスタイル(ゴミをなるべく出さない、不必要なものを買わないなど)へ転換する必要があります。
 リサイクル(再生使用)ももちろん大事ですが、リサイクルに必要な電力消費や薬品などの使用を考えて、リユース(再利用)をまず念頭においていただきたいと思います。
 環境にとってはゴミを減らすことが最も重要なことです。環境に与えるマイナスの影響、「環境負荷」といいますが、これを極力少なくしようと努力する人のことを最近では「グリーンコンシューマー」と表現されております。
皆さんがこの「グリーンコンシューマー」に率先してなっていただきたいと思います。例えば、むだな包装は断る、シャンプーなど洗剤を買うなら詰替製品を買う、ワンウェイ容器の商品はなるべく買わない、新聞・雑誌は燃えるゴミとして出さず古紙回収に出す、トイレットペーパー、ノートなど生活用品として使用するものは再生品があれば少々価格が高くとも買うなどといった行動があります。
 一人が行うことは小さなことでも皆さんが取り組めば大きな力となって地球に優しい行動となります。「私だけがしても」という考えではなく、「まず私からしよう」と行動をしていただきたいと思います。(環境衛生課)




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カエルの身に起きていること

カエルがいなくなる?

トノサマガエルの包接写真
写真1  トノサマガエルの包接(上:雄、下:雌)
     本種は繁殖期になると雌雄で体色が異なります。


 最近、水田でもカエルの姿を見かけることが少なくなりました。カエルだけではなく、イモリなども含めた両生類が、世界のいろいろな場所で減ってきたと言われています。なかには既に絶滅してしまったと考えられている種さえあります。
 一体、どういう理由で彼らは姿を消してしまったのでしょうか。カエルがいなくなった原因として、開発行為などによる生息環境の破壊、オゾン層の消失による紫外線の増加、温暖化、化学物質による汚染などが考えられてきました。
中でも紫外線の影響は最も注目され、調査も進められています。この他、新種のカビによる伝染病の蔓延が原因であるという説も最近発表されました。
 日本の場合、繁殖場所として水田を利用するカエルが少なくありません。そのため、減反などによる水田の消失は、カエル減少の大きな一因でしょう。
圃場整備なども、変態して陸に上がろうとする小さな仔ガエルにとっては障害となります。
 水田で使用される農薬の影響も無視できません。農薬は、雑草や害虫を駆除するための生理活性をもつ物質ですから、他の生物にも何らかの影響を及ぼすことが考えられます。
 当研究所では、水田で使われることが多く、生産量も多いチオベンカルブという農薬について、水に溶けた農薬の影響を最も受けやすいオタマジャクシの時期に焦点を当て、その影響を調べることにしました。

水田で使用される農薬とカエルへの影響
 農薬などの化学物質が生物に及ぼす影響を調べる際、最も基本となる毒性の指標は半数致死量です。これは試験動物に化学物質を投与したり、ある濃度で飼育した場合、統計的に試験動物の半数が死亡する化学物質の量や濃度のことでLD50(濃度の場合はLC50)と言います。
 オタマジャクシのような水生動物の場合には、普通LC50が用いられます。
そこで、オタマジャクシに対するチオベンカルブのLC50を求めるために、日本産のアズマヒキガエル、ニホンアマガエル、トノサマガエル、モリアオガエル、そして実験動物としてよく利用されている外国産のアフリカツメガエルの計5種(写真1〜5)のオタマジャクシを使って急性毒性試験を行いました。

アズマヒキガエルの卵塊写真 ニホンアマガエルの成体写真
写真2 アズマヒキガエルの卵塊(左)

 寒天状のチューブの中に卵が詰まっていて(右)、その数は、多い場合8,000個にも及びます。

写真3 ニホンアマガエルの成体
本種は、都市近郊でもまだ比較的多く生息するカエルで、5〜7月にかけて夜間、水田から聞こえてくるカエルの鳴き声の主は、多くの場合このカエルです。


その結果、どの種のオタマジャクシもLC50は1〜数mg/lでした。
 次に、実験室内に作った水田のモデルにチオベンカルブを散布し、水中に溶け出すチオベンカルブの濃度を継続的に測ってみました。すると、散布後4日以内は、チオベンカルブの濃度がオタマジャクシのLC50とほぼ同じレベルに達することがありました。その後、チオベンカルブの濃度は急速に低下し、2〜4週間後には検出されなくなりました。
 これらの結果は、チオベンカルブについて既に知られている魚毒性や残留性などの知見ともよく合致します。そもそも農薬は、その効果を発揮するために、このようなリスクは内包されていますから、当研究所での結果も、チオベンカルブが特に危険であるということを示唆するものではありません。しかし、オタマジャクシにとって、農薬散布後まもない水田が、一時的にリスクの高い環境となることはまちがいないでしょう。
 ただし、野外での影響の度合いは、カエルの繁殖時期や生態などの違いから、種によってかなり異なると思われます。例えば、トノサマガエルのように、同じ場所にす棲む個体群が短期間に集中して水田で繁殖する場合、チオベンカルブの濃度が高い時期とカエルの産卵時期とが重なると、ふ孵化したオタマジャクシがいっせいに影響を受けることが予想されます。
 ニホンアマガエルやモリアオガエルなども水田で繁殖しますが、彼らの繁殖期間は同じ場所でもかなり長く続きます。ですから、幾つかの個体の産卵時期が、チオベンカルブの濃度の高い時期と重なってしまうことがあったとしても、その場所に棲む個体群全体で見た場合、チオベンカルブの影響を受けるオタマジャクシは、それほど多くないでしょう。
 また、ヒキガエルは繁殖時期が農薬の散布時期よりもかなり早く、しかも水田のほか、山あいの一時的な水溜まりなどで産卵することも多いので、水田で使用される農薬の影響を受ける可能性は少ないと思われます。

人間とカエルが共存するために
 農薬も含め化学物質の幾つかは、その濃度や量によってカエルにも影響を及ぼすことが動物実験により確認されています。しかし、動物実験の結果と同じことが実際に野外でも起こっているのかどうか、また、起こっているとすれば、その結果としてカエルの数が減っているのかということについては、ほとんど何も分かっていません。
 前段で述べてきたことも、ほとんどが実験室内での結果に基づいた推測の段階で、ひとつの可能性を指摘したにすぎません。より説得力のある科学的な裏付けを得るためには、野外実験なども含め、もっと調査を進めていく必要があるでしょう。
 カエルは昔から人間にとって身近な生き物のひとつです。カエルが元気に飛び跳ねる姿を見て感動したり、日が暮れてからカエルの合唱に耳を傾けたことのある人なら誰でも、このような光景をいつまでも残していきたいと思うでしょう。
 水田での農薬の使用や圃場整備なども確かに必要なものですが、カエルが棲める環境を保全していくために、できる限りの努力をすることは決して無意味なことではありません。少なくとも、動物の大きな1グループであるカエル類が、現在理由も分からないまま姿を消しつつあるということは、楽観視できることではないのですから。(水質課)

モリアオガエルの卵塊(泡巣)写真 アフリカツメガエルの包接
写真4 モリアオガエルの卵塊(泡巣)
水辺の樹上に産卵することで有名ですが、写真のように、水田のあぜ道に産卵することもしばしばあります。
写真5 アフリカツメガエルの包接
本種はホルモン注射により、いつでも産卵させることができるので、実験動物としてよく利用されています。





保環研だより

保健環境研究所50周年のあゆみ
 保健環境研究所は設立以来、今年(平成11年)50年を迎えました。保健環境研究所のあゆみを少し振り返ってみたいと思います。

[衛生研究所誕生まで]
 昭和21年11月京都府庁に衛生部が創設され、保健衛生事務を担当した。
 衛生部の関係課内に「京都府細菌検査所」、「衛生検査所」、「獣疫検査室」を設け、手数料徴収条例も定めて衛生試験検査に対応していた。
 昭和24年6月、京都府議会において「京都府衛生研究所設置条例」が可決、7月1日に公布施行された。

[衛生研究所の誕生」
 設立準備のあと、本庁衛生部長が所長を兼務する形で、昭和24年10月1日、京都府庁内に廨として誕生した(このため、昭和24年10月1日を創立日とする)。
 設立後は機器類や人的機能的充実を目指して、研究所も京都市内で移転を繰り返したが、本府赤字再建団体指定下の影響もあって思うにまかせなかった。
 昭和40年代になり、公害問題に対する社会的ニーズの高まりに対応するため、昭和44年4月所内に公害調査課を新設、新たな行政需要に対応することとなった。

[公害研究所の独立と統合]
 この頃、環境公害行政体系化が求められ、公害問題に取り組む検査研究機関として昭和46年6月に京都府公害研究所が同じ建物内に分離併設独立を図ったが、昭和51年に2つの研究所は統合して衛生公害研究所となった。

[庁舎の新築移転]
 この後、大気関係の施設整備を始め、各種試験検査機械器具の充実整備の緊要性から本格的庁舎建物の建設計画を進め、昭和54年6月、伏見区の現在地(地下1階、鉄筋4階建て)に新築移転した。

[保健環境研究所に]
 衛生保持から保健事業に、公害対策から環境保全へと府行政目標が高くなるに伴い、平成6年から衛生公害研究所を「保健環境研究所」に名称変更して21世紀に備えようとしている。

[”保健環境研究所”だよりの発行経過]
 保健環境研究所50年の歴史の中で、府民向けの啓発誌として、昭和52年4月に「京都府衛生公害研究所だより」創刊第1号を発行以来22年間に通号64号を発行してまいりました。
 京都府民の方に情報を提供して、保健環境行政の推進を願って皆様の信頼と期待に応えるように編集に努めてまいります。