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<平成24年第2週>平成24年1月9日〜平成24年1月15日

今週のコメント

 第2週、インフルエンザの定点当たりの報告数は、先週(全国3.76、京都府3.53)からほぼ倍増し、全国で7.33、京都府で7.55となっています。検出されるウイルスの型はA香港型が優位で、今季はこれまでのところAH1pdm09はほとんど検出されていません。
 特に重症化のリスクのある方(慢性呼吸器疾患や慢性心疾患、糖尿病などの代謝性疾患、腎機能障害、ステロイド内服などによる免疫機能低下、妊婦、乳幼児、高齢者)では、予防を心掛け、高熱、関節痛、筋肉痛、全身倦怠感などインフルエンザを疑う症状があるときには医療機関を受診し、症状の推移に注意しましょう。
 また今週、風疹が一例報告されました。風疹は、2008年から全数報告対象の疾患となり、2008年に294例、2009年に147例、2010年に90例と減少傾向にありましたが、2011年には369例と増加に転じました。福岡県、神奈川県、大阪府、東京都などで多く報告され、京都府での報告数は少なくなっています(都道府県ごとの差が大きい)。風疹は通常小児が多く罹る疾患ですが、2011年には成人が多くを占めており、特に20〜40代の男性に多いという特徴がありました。ワクチン接種体制の変遷もあり、この世代ではもともと未接種の方の割合が多いなど、抗体価が低い方が多いことが原因と考えられています。
 本邦で風疹が流行する際には、1年目より2年目に患者数が増える傾向が知られており、風疹患者が多く出る春からの患者数の増加が懸念されています。
 風疹の問題点として、妊娠時に罹患すると先天性風疹症候群と言って胎児に影響が出ることが挙げられます。週数が高いほど危険が少なくなることが知られていますが、風疹を予防することが最も大切です。風疹はワクチンで予防することができ、2006年からは麻疹・風疹ワクチン(MRワクチン)の二期定期接種が行われています。2008年から2012年度の5年間は経過措置として第3期(中学1年生)、第4期(高校3年生)も風疹のワクチンを接種することが可能です。風疹ワクチンは生ワクチンであるため妊婦への接種は行われないため、妊娠を希望あるいは妊娠の可能性の高い年代の女性とそのご家族は、あらかじめワクチン接種をすることが勧められます。(なお、ワクチン接種後2ヶ月は妊娠を避けるようにします。)
 また職場での成人男性の集団感染の事例もあり、働き盛りであり、かつ抗体価の低い方が多い20~40代の男性も、これまでに接種の心当たりが無い方はワクチン接種をすることが望まれます。

(1月23日更新)

  全数報告の感染症

分類 報告
1類感染症 報告がありません
2類感染症 結核が2件報告されました
3類感染症 報告がありません
4類感染症 報告がありません
5類感染症 風しんが1件報告されました
 
定点把握の対象となる5類感染症

定点当りの報告数の多い上位5疾患


■京都府及び全国での定点当りの報告数が多い上位5疾患

感染症名 定点当りの報告数
京都府 全国
1 感染性胃腸炎 9.04 9.87
2 インフルエンザ 7.55 7.33
3 水痘 1.32 2.18
4 マイコプラズマ肺炎 1.29 0.92
5 A群溶血性レンサ球菌咽頭炎 0.83 1.51

■基幹定点

マイコプラズマ肺炎が9件報告されました


■眼科定点

流行性角結膜炎が7件報告されました

■京都府での定点当りの報告数が多い上位5疾患の推移


先週からの推移は次の通りです
第1位から第5位に入った疾患は先週と同じです。第1位「感染性胃腸炎」 5.39→9.04 、第2位「インフルエンザ」 3.53→7.55 、第3位「水痘」 1.87→1.32 、第4位「マイコプラズマ肺炎」 1.29→1.29 、第5位「A群溶血性レンサ球菌咽頭炎」 0.72→0.83 です。
やや減少した水痘、先週と同数のマイコプラズマ肺炎以外の疾患は増加しています。特に感染性胃腸炎とインフルエンザの増加は大きく、感染性胃腸炎は中丹東で警報が、インフルエンザは山城北・山城南・中丹西と京都市の一部地域(南区)で注意報が出ました。


疾患ごとのページへのリンク

■京都府

インフルエンザ 咽頭結膜熱 A群溶血性連鎖球菌咽頭炎 感染性胃腸炎 水痘
手足口病   伝染性紅斑   突発性発疹   百日咳   ヘルパンギーナ  
流行性耳下腺炎   急性出血性結膜炎   流行性角結膜炎

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