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<平成24年第14週>平成24年4月2日〜平成24年4月8日

今週のコメント

 第14週、インフルエンザの定点あたりの報告数は、警報継続基準の10を下回り先週10.15から6.04に低下しました。定点あたりの報告数が警報継続基準を超えているところは福井県など4県のみとなりました。京都府も先週に引き続き低下し、第13週9.85から第14週6.14となりました。府内保健所管域をみますと、山城北保健所を除いて全ての管域で警報継続基準を下回りました。なお国立感染症研究所の報告によると、全国で検出されるインフルエンザウイルスの半数以上はB型となっています。
 全数報告の感染症では、デング熱が1件報告されました。デング熱は東南アジア、インド、中南米、アフリカなどでは珍しくない疾患です。蚊が媒介するウイルス性の疾患ですので、蚊に刺されないように注意する必要があります。渡航先の感染症情報をあらかじめチェックし、対応策を講じるようにしましょう。(厚生労働省検疫所 FORTHのホームページが参考になります。)
 また風疹が2件報告されています。風疹は小児に多い疾患で、発熱、発疹、リンパ節の腫れがみられますが、症状は比較的軽症で済みます。しかし、稀に脳炎、血小板減少症などの合併症が出たり、風疹は妊娠初期に罹患すると胎児に影響し先天性風疹症候群を引き起こす場合があります。また成人では、発熱や関節炎などの症状が強く出る例が多くなるといわれています。
 風疹は風疹ワクチンで予防可能な疾患ですが、生ワクチンであり妊娠中の接種はできません。妊娠を希望されている女性の方はあらかじめ抗体の有無の確認の上、ワクチン接種を検討してください(ワクチン接種後少なくとも2カ月間は避妊を要します)。
 また男性の方も、周囲への感染の広がりを防ぎ、また自らを守るためにも予防接種を検討しましょう。
 昨年は風疹の患者が増加し、男性の若い世代の罹患が目立ちました。以前には風疹ワクチンの対象者は中学生女子とされてきましたが、1994年の予防接種法改正により1995年度から生後12カ月〜90か月(7歳半)の小児男女に定期接種されるようになりました。経過措置として1979年4月2日〜1987年10月1日生まれの男女に対する接種が2003年9月まで行われました。しかし経過措置による接種を受ける人が特に男性において少なく、結果として経過措置対象であった方々が現在20〜30代となり、若年男性での風疹患者の増加の一因になっていると考えられています。
 麻疹・風疹混合ワクチン(MRワクチン)は麻疹排除の目的もあり2008年から5年間、今年度を最終年度として中学1年生の年齢、高校3年生の年齢の方にも定期接種の機会があります。男性も含めて予防接種を受けるよう心掛けましょう。

(4月16日更新)

  全数報告の感染症

分類 報告
1類感染症 報告がありません
2類感染症 結核が4件報告されました
3類感染症 報告がありません
4類感染症 デング熱が1件報告されました
5類感染症 後天性免疫不全症候群が1件、風疹が2件報告されました
 
定点把握の対象となる5類感染症

定点当りの報告数の多い上位5疾患


■京都府及び全国での定点当りの報告数が多い上位5疾患

感染症名 定点当りの報告数
京都府 全国
1 インフルエンザ 6.14 6.04
2 感染性胃腸炎 5.13 7.47
3 A群溶血性レンサ球菌咽頭炎 0.95 1.48
4 水痘 0.89 1.22
5 流行性耳下腺炎 0.36 0.44

■基幹定点

マイコプラズマ肺炎が1件報告されました


■眼科定点

流行性角結膜炎が5件報告されました

■京都府での定点当りの報告数が多い上位5疾患の推移


先週からの推移は次の通りです
今週も第1位は「インフルエンザ」です。定点当りの報告数は 9.85→6.14 に減少、京都府では山城北を除き警報は解除されています。
第2位は先週と変わらず「感染性胃腸炎」。第3位と第4位が入れ替わり第3位「A群溶血性レンサ球菌咽頭炎」第4位「水痘」となりました。第5位は先週第6位の「流行性耳下腺炎」が入りました。それぞれの定点当り報告数は 5.31→5.13 ・ 0.97→0.95 ・ 1.04→0.89 ・ 0.25→0.36 で、いずれも減少は見られるもののほぼ横ばいの状態です。


疾患ごとのページへのリンク

■京都府

インフルエンザ 咽頭結膜熱 A群溶血性連鎖球菌咽頭炎 感染性胃腸炎 水痘
手足口病   伝染性紅斑   突発性発疹   百日咳   ヘルパンギーナ  
流行性耳下腺炎   急性出血性結膜炎   流行性角結膜炎

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