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<平成24年第30週>平成24年7月23日〜平成24年7月29日

今週のコメント

 第30週、ヘルパンギーナは、ピークを過ぎたものと思われ、前週よりも報告数が低下しました。
 またマイコプラズマ肺炎の報告が前週よりも増加しています。マイコプラズマ肺炎は、昨年6月下旬頃から報告数が例年よりも多い状況が続いています。
 マイコプラズマ肺炎の原因菌は、Mycoplasma pneumoniaeという特殊な細菌で、治療にはベータラクタム系という細菌感染症治療にしばしば用いられる抗生物質が無効なため、マクロライド系抗生剤が第一に使われてきました。
 しかし、近年ではマクロライド系抗生剤に抵抗力をもったがMycoplasma pneumoniaeが8割方を占めるようになっており、マクロライド系抗生剤が無効であった場合に、テトラサイクリン系抗生剤などの他の種類の抗生剤を用いられることが多くなっています。
 マイコプラズマ肺炎は、「オリンピック病」と呼ばれ、4年周期で夏期のオリンピックの年に流行を繰り返していました。今年はオリンピックの開催年ですが、実は2000年以降は4年毎の周期は見られず、報告数は増加してきていました。
 マイコプラズマ肺炎の感染経路は飛沫感染です。発熱、痰を伴わない咳などで発症し、熱が下がっても頑固な咳が数週間続きます。咳が続くときには、マイコプラズマ肺炎の可能性も考える必要がありますから、医療機関を受診するようにしましょう。

全数報告の感染症

分 類 報 告
1類感染症 報告がありません
2類感染症 結核が4件報告されました
3類感染症 報告がありません
4類感染症 レジオネラ症が1件報告されました
5類感染症 破傷風と風しんが各1件報告されました

定点把握の対象となる5類感染症

■京都府及び全国での定点当りの報告数が多い上位5疾患

感染症名 定点当たりの報告数
京都府 全国
1 感染性胃腸炎 2.78 3.39
2 ヘルパンギーナ 1.93 4.35
3 マイコプラズマ肺炎 1.14 0.98
4 A群溶血性レンサ球菌咽頭炎 0.86 1.15
5 水痘 0.70 0.75

■基幹定点

無菌性髄膜炎が1件、マイコプラズマ肺炎が8件報告されました

■眼科定点

流行性角結膜炎が10件報告されました

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■京都府での定点当りの報告数が多い上位5疾患の推移

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今週のヘルパンギーナ地図(京都府版)

地図
罹患数 定点当たり
丹後 - -
中丹西 - -
中丹東 - -
南丹 24 4.80
乙訓 1 0.33
山城北 17 1.89
山城南 3 1.00
京都市 96 2.34
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