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<平成24年第43週>平成24年10月22日〜平成24年10月28日

今週のコメント

 第43週、RSウイルス感染症は<引き続き報告数の多い状況が続いています。マイコプラズマ肺炎の報告は全国的に例年より多い状況ですが、京都府での報告数は多くはありません。しかし昨年は11月〜12月に全国的、また京都府でも報告数が増えており、注意が必要です。
 また感染性胃腸炎の報告数の増加が、例年よりも早い立ち上がりを示しています。
 今週バンコマイシン耐性腸球菌感染症が1例報告されました。腸球菌は、ヒトや動物の腸の中に存在する常在菌であり、健康な人に病原性を示すことはありません。しかしバンコマイシン耐性腸球菌が抵抗力の低下した患者さんに感染し、敗血症や腹膜炎、尿路感染などを引きおこした場合、バンコマイシン含め多くの抗生剤に抵抗を示すため治療が難しくなります。便などに含まれる菌が接触感染で拡がるため、医療機関で検出された場合には、手洗いを含めた接触感染予防対策が重要です。
 感染症法で全数報告が義務づけられている薬剤耐性菌には、他にバンコマイシン耐性黄色ブドウ球菌があります。また定点把握することになっているものには、メチシリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA)、ペニシリン耐性肺炎球菌、多剤耐性緑膿菌および多剤耐性アシネトバクター属菌があります。感染症法に基づく報告とは別に、厚生労働省の院内感染症対策サーベイランス事業(JANIS)があり、200床以上の医療機関(任意参加)から、これら耐性菌などの細菌検査のデータを集め、院内感染の状況を把握・解析し、医療機関に還元しています。還元された解析データは、各参加病院の院内感染対策に役立てられています。(JANISホームページへ)

全数報告の感染症

分 類 報 告
1類感染症 報告がありません
2類感染症 結核が9件報告されました
3類感染症 報告がありません
4類感染症 報告がありません
5類感染症 バンコマイシン耐性腸球菌感染症が1件報告されました

定点把握の対象となる5類感染症

■京都府及び全国での定点当りの報告数が多い上位5疾患

感染症名 定点当たりの報告数
京都府 全国
1 感染性胃腸炎 4.07 4.64
2 RSウイルス感染症 1.05 1.13
3 A群溶血性レンサ球菌咽頭炎 0.90 1.22
4 流行性角結膜炎 0.72 0.51
5 水痘 0.64 0.72

■基幹定点

報告がありません

■眼科定点

流行性角結膜炎が13件報告されました

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■京都府での定点当りの報告数が多い上位5疾患の推移

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今週のRSウイルス感染症地図(京都府版)

地図
罹患数 定点当たり
丹後 - -
中丹西 5 1.67
中丹東 4 0.8
南丹 12 2.4
乙訓 - -
山城北 3 0.38
山城南 2 0.67
京都市 51 1.24
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