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<平成25年第11週>平成25年3月11日〜平成25年3月17日

今週のコメント

 第11週、インフルエンザ患者の報告は引き続き減少傾向です。定点あたりの報告数は、全国レベルで第10週10.37から第11週8.13に、京都府では第10週11.02から第11週8.91に減少しています。京都府の保健所管内別にみますと、定点あたりの報告数が10を超えているところもありますので、引き続きご注意ください。国立感染症研究所の報告によれば、検出される型はA香港型が主体であることは変わりませんが、B型の占める割合が約25%と増加しています。
 風しんの流行が続いています。京都府でも第8週以降連続して報告がみられます。都市圏で報告数が多く、順に東京を中心とした関東(東京都、神奈川県、千葉県、埼玉県)、ついで関西(大阪府、兵庫県)、東海(愛知県、静岡県)と続きます。若い男性に多いのが特徴です。(患者は20歳代〜40歳代男性が中心で、男性が女性の約3.6倍(2013年1〜10週)。)国立感染症研究所のホームページにあります『風疹に関するQ&A』もご参照ください
 細菌性赤痢が1例報告されました。「赤痢」という言葉は「赤い下痢」、すなわち「粘血混じりの下痢」を意味しています。主に大腸の炎症により、発熱、下痢、腹痛、粘血便などの症状が現れます。
 現在「赤痢」と呼ばれる病気には、細菌性赤痢アメーバ赤痢があります。細菌性赤痢の原因は赤痢菌(Shigella)であり、アメーバ赤痢は赤痢アメーバという原虫の感染を原因とする別の病気です。赤痢菌は、1897年に志賀潔によって発見されたため、この名前(Shigella)があります。赤痢菌には、4種類(Shigella dysenteriae、S. flexneri、S. bodydii、S. sonnei)知られていますが、重症になりやすいS.dysenteriae感染は減り、軽症で経過する例の多いS. sonnei感染の割合が増えています。
 細菌性赤痢は、患者の便に汚染された手指や食べ物を原因として、経口感染により拡がります。感染力が強く少ない菌量でも感染しうるため、二次感染に対して注意が必要で、予防に食中毒対策と同様の注意をするとよいでしょう。厚生労働省のホームページの『食中毒予防に関する情報』をご参照ください。また海外で細菌性赤痢の発生がみられる地域に旅行する際には、生水、氷、生野菜や生の魚介類、カットフルーツなどを避けるようにしましょう。海外の衛生状況は国内とは異なりますし、流行している感染症も異なります。海外渡航の折には、『厚生労働省検疫所(FORTH)ホームページ』などで、前もって渡航先の国の感染情報などを見て、予防策を確認するようにしてください。

全数報告の感染症

分 類 報 告
1類感染症 報告がありません
2類感染症 結核が2件報告されました
3類感染症 細菌性赤痢が1件報告されました
4類感染症 デング熱が1件報告されました
5類感染症 風しんが1件報告されました

定点把握の対象となる5類感染症

■京都府及び全国での定点当りの報告数が多い上位5疾患

感染症名 定点当たりの報告数
京都府 全国
1 インフルエンザ 8.91 8.13
2 感染性胃腸炎 7.80 10.18
3 A群溶血性レンサ球菌咽頭炎 1.30 2.28
4 水痘 1.14 1.08
5 突発性発しん 0.43 0.50

■基幹定点

報告がありません

■眼科定点

流行性角結膜炎が5件報告されました

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■京都府での定点当りの報告数が多い上位5疾患の推移

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今週のインフルエンザ地図(京都府版)

地図
罹患数 定点当たり
丹後 29 5.80
中丹西 46 9.20
中丹東 90 11.25
南丹 161 17.89
乙訓 64 10.67
山城北 87 5.12
山城南 47 9.40
京都市 563 8.40
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