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<平成25年第37週>平成25年9月9日〜平成25年9月15日

今週のコメント

 手足口病の報告が、先週よりやや増加しています。京都府では今週定点あたり5.18件の報告がありました。昨年のような大流行ではありませんが、例年より長期間にわたって発生報告が続いています。手洗いを徹底して予防に努めるとともに、発症時には水分補給をこまめにして脱水にならないようにしましょう。
 流行性角結膜炎の報告が増加してきています。流行性角結膜炎は、7〜12日の潜伏期間の後、結膜炎を発症し、結膜の充血が強く、眼脂(めやに)が多く出ます。耳の前のリンパ節が腫れ、押さえると痛みが出ます。片方から始まっても、多くの場合、もう一方の眼にもうつります。風邪のような頭痛や倦怠感、食欲不振、咽頭痛が出ることもあります。眼の分泌物との接触、あるいは汚染された器物を介しての間接的な感染が原因で、感染力が強いため家族内での感染も起こります。タオルは別々に使用するようにして患者と共用しないこと、眼脂は手でこすらずティッシュで拭いて捨てること、患者も周囲の人も手をよく洗うことが感染予防に大切です。
 厚生労働省では、毎年9月24日〜30日「結核予防週間」と定めて結核に関する正しい知識の普及啓発を図ることとしています。結核予防会では周知ポスターやパンフレット「結核の常識」等を作成配布するとともに、全国各地で街頭募金や無料結核検診、健康相談等を実施して、結核予防の大切さを伝えています。詳しくは、結核予防会のホームページをご参照ください。京都府においても保健所での健康相談、講習会や関係団体とともに啓発活動を強化しています。
 今週京都府では結核の報告はありませんでしたが、累計429件の報告となっています。結核は肺だけでは無く、いろいろな臓器に感染して症状をきたしますが、新規登録者の多くは肺結核です。肺結核でみられる症状は他の呼吸器感染症と区別がつかず、医療機関への受診が遅れがちです。自覚症状に加え、経過が長いことや結核患者との接触歴などが結核を疑うきっかけになります。風邪のような咳や微熱が2週間以上続く様な場合には医療機関を受診し診察を受けるようにしましょう。また特に高齢者では、呼吸器の症状がはっきりせず、体重減少や体のだるさといった症状が主体のこともあるため注意が必要です。

全数報告の感染症

分 類 報 告
1類感染症 報告がありません
2類感染症 報告がありません
3類感染症 腸管出血性大腸菌感染症が2件、腸チフスが1件報告されました
4類感染症 デング熱とレジオネラ症が各1件報告されました
5類感染症 ジアルジア症と風しんが各1件報告されました

定点把握の対象となる5類感染症

■京都府及び全国での定点当りの報告数が多い上位5疾患

感染症名 定点当たりの報告数
京都府 全国
1 手足口病 5.18 3.96
2 感染性胃腸炎 2.27 3.05
3 流行性角結膜炎 1.17 0.81
4 ヘルパンギーナ 0.58 1.08
5 RSウイルス感染症 0.55 1.11

■基幹定点

マイコプラズマ肺炎が1件報告されました

■眼科定点

流行性角結膜炎が21件報告されました

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■京都府での定点当りの報告数が多い上位5疾患の推移

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今週の手足口病地図(京都府版)

地図
罹患数 定点当たり
丹後 9 2.25
中丹西 4 1.33
中丹東 46 9.20
南丹 19 3.80
乙訓 30 7.50
山城北 65 8.13
山城南 3 1.00
京都市 202 4.93
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