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<平成25年第43週>平成25年10月21日〜平成25年10月27日

今週のコメント

 RSウイルス感染症の報告は先週とほぼ横ばいで推移しています。引き続き手洗いとうがいを徹底してください。
 感染性胃腸炎の報告が少し増加してきています。例年今後急増する傾向にありますので、徹底した手洗いを心がけるようにしましょう。
 侵襲性肺炎球菌感染症の報告が1件あり、累計10件となりました。肺炎球菌は非常にありふれた菌で90種類以上の種類があります。乳幼児では中耳炎や肺炎の原因となり、成人では市中肺炎の主要な原因の一つです。侵襲性肺炎球菌感染症とは、肺炎球菌による髄膜炎や菌血症、敗血症といった重症の病態であり、成人では肺炎に併発することが多く、小児では感染部位がはっきりしない菌血症が多くなっています。また小児、成人ともに細菌性髄膜炎の主な原因菌の一つです。侵襲性肺炎球菌感染症の予防として、肺炎球菌ワクチンの接種が行われます。小児に対しては2013年4月から定期接種となっています。2013年11月1日より13種類の肺炎球菌の成分が含まれているワクチンに一斉に切り替わりました。従来の7種類の肺炎球菌成分を含むワクチンと比べより高い予防効果が期待できると考えられています。成人に対しては、脾臓を摘出した患者や高齢者・糖尿病などの持病がある方などへの接種が行われますが、保険適用となるのは脾臓摘出後の患者さんに対する肺炎球菌感染予防目的での接種のみとなります。治療は、ペニシリン系の抗生物質の投与を行いますが、近年ではペニシリン系抗生剤への抵抗力をもったペニシリン耐性肺炎球菌が増えています。肺炎球菌感染が疑われた場合には、まずはペニシリン耐性肺炎球菌にも有効な抗生剤を選び、培養検査で抗生剤の効果を確認し最適な抗生剤への変更を検討します。

全数報告の感染症

分 類 報 告
1類感染症 報告がありません
2類感染症 結核が4件報告されました
3類感染症 報告がありません
4類感染症 報告がありません
5類感染症 侵襲性肺炎球菌感染症が1件報告されました

定点把握の対象となる5類感染症

■京都府及び全国での定点当りの報告数が多い上位5疾患

感染症名 定点当たりの報告数
京都府 全国
1 感染性胃腸炎 2.76 3.68
2 手足口病 1.12 1.06
3 RSウイルス感染症 0.86 1.17
4 流行性角結膜炎 0.59 0.53
5 水痘 0.57 0.54

■基幹定点

報告がありません

■眼科定点

流行性角結膜炎が10件報告されました

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■京都府での定点当りの報告数が多い上位5疾患の推移

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今週の手足口病地図(京都府版)

地図
罹患数 定点当たり
丹後 2 0.50
中丹西 - -
中丹東 3 0.60
南丹 5 1.00
乙訓 7 1.75
山城北 9 1.00
山城南 1 0.33
京都市 56 1.37
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