ホーム >> 感染症情報(週報)

<平成25年第45週>平成25年11月4日〜平成25年11月10日

今週のコメント

 RSウイルス感染症の報告は、先週とほぼ同様の高水準で推移しています。全国的には昨年以上の流行となっています。乳幼児の重症化には注意が必要です。手洗いとうがいを徹底してください。
 感染性胃腸炎が先週とほぼ同様の水準で報告されています。東京や大阪などの都市部で感染性胃腸炎の報告が急増しており、今後京都府においても急増が予想され、注意が必要です。患者との接触に加え、嘔吐物や便を介して感染するため、予防には手洗いの励行や、嘔吐物などの適切な処理に心がけてください。
 レジオネラ症の報告が1件あり、累計12件となりました。レジオネラ症は、レジオネラという細菌による感染症です。レジオネラは元々環境中に広く存在しており、人工的な環境では給湯系、冷却塔、浴場などの水環境中のアメーバなどの原生動物を宿主としてその細胞内で増殖しています。高齢者や糖尿病などに罹患した患者など抵抗力の低い方は感染の危険が高く、注意が必要です。一般に用いられるグラム染色という検査法では判別できず、特殊な染色法を用います。他に簡便な方法としては、尿検査があり普及しています。レジオネラに対しては一般的な細菌性肺炎に用いる抗生剤(セフェム系、ペニシリン系)は効かず、有効な抗生剤の種類(ニューキノロン系、マクロライド系、テトラサイクリン系など)が決まっています。また感染源となる水環境に対する衛生管理が重要です。

全数報告の感染症

分 類 報 告
1類感染症 報告がありません
2類感染症 結核が6件報告されました
3類感染症 報告がありません
4類感染症 レジオネラ症が1件報告されました
5類感染症 侵襲性肺炎球菌感染症が1件報告されました

定点把握の対象となる5類感染症

■京都府及び全国での定点当りの報告数が多い上位5疾患

感染症名 定点当たりの報告数
京都府 全国
1 感染性胃腸炎 2.44 4.11
2 RSウイルス感染症 0.76 1.16
3 手足口病 0.75 0.79
4 A群溶血性レンサ球菌咽頭炎 0.65 1.11
5 水痘 0.61 0.84

■基幹定点

マイコプラズマ肺炎が2件報告されました

■眼科定点

流行性角結膜炎が10件報告されました

▲ページTOPへ

■京都府での定点当りの報告数が多い上位5疾患の推移

▲ページTOPへ

今週の感染性胃腸炎地図(京都府版)

地図
罹患数 定点当たり
丹後 1 0.25
中丹西 17 5.67
中丹東 27 5.40
南丹 4 0.80
乙訓 15 3.75
山城北 19 1.90
山城南 - -
京都市 100 2.44
京都市版はこちら
近隣版はこちら
▲ページTOPへ
インフルエンザ 咽頭結膜熱 A群溶血性レンサ球菌咽頭炎 感染性胃腸炎 水痘
手足口病   伝染性紅斑   突発性発しん   百日咳   ヘルパンギーナ  
流行性耳下腺炎   急性出血性結膜炎   流行性角結膜炎   RSウイルス感染症
▲ページTOPへ
丹後 中丹東 中丹西 南丹 京都市 乙訓 山城北 山城南