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<平成26年第27週>平成26年6月30日〜平成26年7月6日

今週のコメント

 ヘルパンギーナの報告増加しています。山城南保健所管内や京都市南区において警報レベルに達しています。例年この時期に多く報告されており、今後さらに増加する可能性があり、注意が必要です。38度以上の発熱で発症し、のどの奥に水疱ができ、食事が摂れないほど口やのどが痛みます。食事が摂りにくくなり、脱水症を起こすこともあります。こまめに水分摂取をするように注意しましょう。熱が続く、頭痛・嘔気の強いとき、元気がなく、ぐったりしているときには、早めに医療機関に受診しましょう。予防にはうがいと十分な手洗いが重要です。
 流行性角結膜炎の報告が、増加しています。京都市北区で警報レベルに達しています。7〜12日の潜伏期間の後、結膜炎を発症し、結膜の充血や眼脂を認めます。感染力が強く、集団感染を引き起こすことがあります。タオルは共用しない、眼脂は手でこすらずティッシュで拭いて捨てる、患者も周囲の人も手をよく洗う、など心がけてください。
 デング熱の報告が1件ありました。蚊が媒介するウイルス感染症で、3~7日の潜伏期間の後に突然の発熱で発症し、筋肉痛、関節痛、眼の奥の痛みを伴います。体幹から拡がる発疹を伴い、7日間ほどの経過で改善します。日本国内での流行はなく、日本での報告例は、熱帯・亜熱帯地域(特に東南アジア、南アジア、中南米、カリブ海諸国)への海外渡航時に感染したものです。デングウイルスに対する抗ウイルス薬は無く、症状に応じて鎮痛剤の投与や輸液が行われます。またワクチンはなく、蚊に刺されないようにすることが予防対策となります。流行地への渡航時には、厚生労働省のFORTH外務省の海外安全ホームページなどを参照し、事前に流行地の情報や対策について確認しましょう。

全数報告の感染症

分 類 報 告
1類感染症 報告がありません
2類感染症 結核が17件 報告されました
3類感染症 腸管出血性大腸菌感染症が1件 報告されました
4類感染症 デング熱とレジオネラ症が各1件 報告されました
5類感染症 アメーバ赤痢が1件 報告されました

定点把握の対象となる5類感染症

■京都府及び全国での定点当りの報告数が多い上位5疾患

感染症名 定点当たりの報告数
京都府 全国
1 感染性胃腸炎 4.04 4.62
2 ヘルパンギーナ 2.86 2.54
3 A群溶血性レンサ球菌咽頭炎 1.36 2.13
4 流行性角結膜炎 1.06 0.67
5 咽頭結膜熱 0.64 0.76

■基幹定点

感染性胃腸炎(ロタウイルス) が1件 報告されました

■眼科定点

流行性角結膜炎が19件 報告されました

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■京都府での定点当りの報告数が多い上位5疾患の推移

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今週のヘルパンギーナ地図(京都府版)

地図
罹患数 定点当たり
丹後 7 1.75
中丹西 - -
中丹東 13 2.6
南丹 9 1.8
乙訓 13 3.25
山城北 21 2.63
山城南 24 8
京都市 122 2.98
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