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<平成26年第30週>平成26年7月21日〜平成26年7月27日

今週のコメント

 ヘルパンギーナの報告は先週をピークに減少しましたが、京都市伏見区、右京区、南区、山城南保健所管内において、警報レベルに達しています。咽頭結膜熱の報告は先週とほぼ同様に推移し、丹後保健所管内で警報レベルに達しています。流行性角結膜炎の報告は減少しています。これら疾患の予防として、感染者との密接な接触を避け、タオルを共用せず、手洗いをしっかり行うことが重要です。
 腸管出血性大腸菌感染症の報告が2件あり、今年累計35件となりました。昨年の同時期と比較し2倍近くの報告になっています。腸管出血性大腸菌は、汚染された水や食品などを介して経口感染し、食中毒の原因菌としても知られています。また患者や保菌者の便からも二次感染します。食肉を十分加熱処理し細菌を死滅させることや、調理前・食事前に手洗いを十分に行うことが感染予防に重要です。例年10月頃までの時期に多く報告されています。引き続き注意してください。
 急性出血性結膜炎の報告が、京都市左京区で3件あり、警報レベルに達しています。エンテロウイルス70型及びコックサッキーウイルスA24変異型の感染によって起こる急性結膜炎です。1日の潜伏期で、強い眼の痛み、異物感で始まり、多くは結膜の充血や結膜下出血を伴います。通常1週間ぐらいで治癒します。ウイルスを直接死滅させる薬剤はありません。細菌による混合感染を防ぐための抗生剤の点眼や、炎症を抑えるためのステロイド薬の点眼が治療となります。流行性角結膜炎と同様、接触感染しますので、なるべく眼を触らない、タオルを共用しない、手洗いを励行することが予防に重要です。

全数報告の感染症

分 類 報 告
1類感染症 報告がありません
2類感染症 結核が12件 報告されました
3類感染症 腸管出血性大腸菌感染症が2件 報告されました
4類感染症 報告がありません
5類感染症 アメーバ赤痢が1件、ウイルス性肝炎が2件 報告されました

定点把握の対象となる5類感染症

■京都府及び全国での定点当りの報告数が多い上位5疾患

感染症名 定点当たりの報告数
京都府 全国
1 感染性胃腸炎 3.04 3.21
2 ヘルパンギーナ 2.41 4.12
3 咽頭結膜熱 0.70 0.59
4 A群溶血性レンサ球菌咽頭炎 0.59 1.14
5 流行性角結膜炎 0.53 0.61

■基幹定点

報告がありません

■眼科定点

急性出血性結膜炎が3件 、流行性角結膜炎が9件 報告されました

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■京都府での定点当りの報告数が多い上位5疾患の推移

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今週のヘルパンギーナ地図(京都府版)

地図
罹患数 定点当たり
丹後 3 0.75
中丹西 - -
中丹東 2 0.40
南丹 20 4.00
乙訓 5 1.25
山城北 20 2.22
山城南 6 2.00
京都市 122 2.98
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