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<平成26年第31週>平成26年7月28日〜平成26年8月3日

今週のコメント

 ヘルパンギーナの報告は、京都府において2週前をピークに減少していますが、京都市伏見区、南区、右京区、山城南保健所管内において、警報レベルに達しています。ヘルパンギーナは、38度以上の発熱で発症し、のどの奥に水疱ができ、食事が摂れないほど口やのどが痛みます。こまめに水分摂取をするようにしましょう。また、熱が続く、頭痛・嘔気の強いとき、元気がなく、ぐったりしているときには、早めに医療機関に受診しましょう。予防には、うがいと十分な手洗いが重要です。
 腸管出血性大腸菌感染症の報告が4件ありました。京都府において昨年より多い報告となっています。国立感染症研究所の週別分離報告によると、多くはO157ですが、O26、O121、O103といった菌も検出されています。腸管出血性大腸菌は、汚染された水や食品などを介して経口感染します。食中毒の原因菌としても知られており、最近集団食中毒が他県にて報告されています。充分加熱すれば、細菌は死滅します。調理の途中で調理器具や食品が汚染されて感染につながる場合がありますので、食品の加熱に加え、調理前、食事前の手洗いや衛生に留意してください。
 アメーバ赤痢の報告がありました。赤痢アメーバと呼ばれる原虫の感染に起因する疾患です。海外渡航者の感染に加え、近年国内感染による発症例が増加しています。感染経路として、性的接触や汚染された飲食物の摂取が知られています。腸管アメーバ症として下痢、粘血便を生じたり、腸管外アメーバ症として肝膿瘍を生じたりします。飲食物の加熱、手洗いの励行、適切な糞便処理が予防に重要とされています

全数報告の感染症

分 類 報 告
1類感染症 報告がありません
2類感染症 結核が3件 報告されました
3類感染症 腸管出血性大腸菌感染症が4件 報告されました
4類感染症 報告がありません
5類感染症 アメーバ赤痢・後天性免疫不全症候群が1件、梅毒が2件 それぞれ報告されました

定点把握の対象となる5類感染症

■京都府及び全国での定点当りの報告数が多い上位5疾患

感染症名 定点当たりの報告数
京都府 全国
1 感染性胃腸炎 3.21 3.41
2 ヘルパンギーナ 1.92 4.39
3 咽頭結膜熱 0.67 0.60
4 A群溶血性レンサ球菌咽頭炎 0.51 1.09
5 流行性角結膜炎 0.50 0.69

■基幹定点

報告がありません

■眼科定点

流行性角結膜炎が9件 報告されました

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■京都府での定点当りの報告数が多い上位5疾患の推移

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今週のヘルパンギーナ地図(京都府版)

地図
罹患数 定点当たり
丹後 - -
中丹西 1 0.33
中丹東 5 1.00
南丹 13 2.60
乙訓 4 1.00
山城北 17 1.70
山城南 10 3.33
京都市 94 2.29
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