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<平成26年第34週>平成26年8月18日〜平成26年8月24日

今週のコメント

 咽頭結膜熱の報告はさらに減少していますが、南丹保健所管内で依然警報レベルに達しています。ヘルパンギーナの報告は横ばいです。
 流行性角結膜炎の報告が、京都市右京区で急増し、警報レベルに達しています。流行性角結膜炎は、7〜12日の潜伏期間の後、結膜炎を発症し、結膜の充血や眼脂を認めます。感染力が強く、集団感染を引き起こすことがありますので、タオルは共用しない、眼脂は手でこすらない、患者も周囲の人も手をよく洗う、など対策をしましょう。
 今週、パラチフスの報告が1件ありました。パラチフスはパラチフスA菌が原因の感染症で、チフス菌が原因の腸チフスと同様の症状を呈し、発熱(高熱が出ます)、比較的徐脈(熱のわりに脈が速くならない)、バラ疹(ピンク〜紅色の小さい発疹で発熱時に出現する)、脾臓の腫大がみられます。汚染された水や食べ物を食べることで感染します。不明熱のように、熱以外の症状がはっきりしないこともあり、血液培養や便培養などにより原因となるパラチフスA菌を検出し診断します。治療にはキノロン系が使われますが、耐性菌が増えてきており、感受性の確認のためにも細菌培養は重要です。報告例の多くは国外での感染で、主な推定感染国は南アジアや東南アジアです。海外旅行の際には、生水や氷、生野菜などは避け、充分加熱した料理を摂るようにしましょう

全数報告の感染症

分 類 報 告
1類感染症 報告がありません
2類感染症 結核が9件 報告されました
3類感染症 腸管出血性大腸菌感染症が2件、パラチフスが1件 報告されました
4類感染症 報告がありません
5類感染症 報告がありません

定点把握の対象となる5類感染症

■京都府及び全国での定点当りの報告数が多い上位5疾患

感染症名 定点当たりの報告数
京都府 全国
1 感染性胃腸炎 2.78 3.22
2 流行性角結膜炎 1.17 0.89
3 ヘルパンギーナ 1.05 2.25
4 咽頭結膜熱 0.64 0.46
5 A群溶血性レンサ球菌咽頭炎 0.53 0.78

■基幹定点

無菌性髄膜炎が1件 報告されました

■眼科定点

急性出血性結膜炎が1件、流行性角結膜炎が21件 報告されました

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■京都府での定点当りの報告数が多い上位5疾患の推移

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今週の流行性角結膜炎地図(京都府版)

地図
罹患数 定点当たり
丹後 - -
中丹西 - -
中丹東
南丹 - -
乙訓 - -
山城北 2 0.67
山城南 - -
京都市 19 1.90
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