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<平成26年第43週>平成26年10月20日〜平成26年10月26日

今週のコメント

 第43週、感染性胃腸炎の報告は先週と同水準で推移しています。今後増加が予想されます。手洗いを徹底してください。RSウイルス感染症の報告は先週と同様、高水準で推移しています。今週の報告では、すべて4歳以下の患者です。乳幼児では細気管支炎や肺炎を合併することがあり、重症化に注意が必要です。手洗いとうがいの励行が予防に重要です。
 レジオネラ症の報告が2件あり、京都府では累計19件となりました。例年より多い報告となっています。元々土壌や水環境に普通に存在するレジオネラという細菌による感染症です。人工的な環境では給湯系、冷却塔、浴場などの水環境中のアメーバなどの原生動物を宿主としてその細胞内で増殖しており、感染源となる水環境に対する衛生管理が予防に重要です。病原体に暴露された誰しもが発症するわけではなく、高齢者や糖尿病などに罹患した患者など抵抗力の少ない人を感染させることが問題となります。尿中抗原検査や喀痰中の菌の遺伝子検査が診断に有用とされています。治療として、ニューキノロン系、マクロライド系、テトラサイクリン系などの抗菌薬を使用する必要があります。

全数報告の感染症

分 類 報 告
1類感染症 報告がありません
2類感染症 結核が1件 報告されました
3類感染症 腸管出血性大腸菌感染症が1件 報告されました
4類感染症 レジオネラ症が2件 報告されました
5類感染症 アメーバ赤痢と後天性免疫不全症候群がそれぞれ1件 報告されました

定点把握の対象となる5類感染症

■京都府及び全国での定点当りの報告数が多い上位5疾患

感染症名 定点当たりの報告数
京都府 全国
1 感染性胃腸炎 3.61 3.62
2 A群溶血性レンサ球菌咽頭炎 0.82 1.66
3 水痘 0.64 0.76
4 RSウイルス感染症 0.63 0.86
5 手足口病 0.58 0.60

■基幹定点

無菌性髄膜炎とマイコプラズマ肺炎がそれぞれ1件 報告されました

■眼科定点

流行性角結膜炎が8件 報告されました

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■京都府での定点当りの報告数が多い上位5疾患の推移

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今週の感染性胃腸炎地図(京都府版)

地図
罹患数 定点当たり
丹後 5 1.25
中丹西 10 3.33
中丹東 29 5.80
南丹 5 1.00
乙訓 10 2.50
山城北 31 4.43
山城南 - -
京都市 170 4.15
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