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<平成27年第2週>平成27年1月5日〜平成27年1月11日

今週のコメント

 第2週、インフルエンザの報告が続いています。京都府では定点あたりの報告数が、28.26件となりました。中丹西・南丹・乙訓・山城北・山城南保健所管内、京都市上京区・中京区・南区・東山区・山科区警報レベルが続いています。京都府の報告では、10歳未満が33.0%で最も多く、10代の15.3%、20代の12.1%、30代の10.7%となっています。全国的にインフルエンザ患者の入院報告数も増加しています。その5割以上を70代と80歳以上が占めています。直近の5週間の国内のインフルエンザの検出状況では、ほとんどがAH3亜型の検出となっています。今後さらなる増加が予想されています。外出後の手洗いの励行、外出時のマスク着用、咳エチケットの徹底、適切な湿度、十分な栄養と休養が、予防に重要です
 感染性胃腸炎の報告が続いています。集団感染の事例も報告されています。手洗いの徹底、嘔吐物などの適切な処理を心がけてください
 RSウイルス感染症の報告はやや減少しています。すべて3歳以下の報告となっています。また5ヶ月以下の報告が26.1%を占めています。乳幼児では細気管支炎や肺炎を合併することがあり、重症化に注意が必要です。手洗いとうがいを徹底してください。
 カルバペネム耐性腸内細菌感染症の報告が1件ありました。過去10週間で8件の報告となっています。メロペネムなどのカルバペネム系薬剤及び広域β-ラクタム剤に対して耐性を示す腸内細菌科細菌による感染症です。無症状で腸管等に保菌されることもありますが、多くは、肺炎などの呼吸器感染症、尿路感染症、手術部位や軟部組織の感染症、敗血症、髄膜炎、その他様々な感染症を引き起こし、しばしば、院内感染の原因となることが知られています。主に感染防御機能の低下した患者や外科手術後の患者、抗菌薬を長期にわたって使用している患者などで同感染症を起こす可能性が高くなります。また診断時年齢の報告では65歳以上の高齢者が多く占めています。

全数報告の感染症

分 類 報 告
1類感染症 報告がありません
2類感染症 結核が2件 報告されました
3類感染症 腸管出血性大腸菌感染症が1件 報告されました
4類感染症 レジオネラ症が1件 報告されました
5類感染症 カルバペネム耐性腸内細菌感染症と侵襲性肺炎球菌感染症がそれぞれ1件 報告されました

定点把握の対象となる5類感染症

■京都府及び全国での定点当りの報告数が多い上位5疾患

感染症名 定点当たりの報告数
京都府 全国
1 インフルエンザ 28.26 33.28
2 感染性胃腸炎 6.12 8.20
3 A群溶血性レンサ球菌咽頭炎 0.93 1.81
4 水痘 0.82 1.10
5 RSウイルス感染症 0.63 1.10

■基幹定点

マイコプラズマ肺炎が1件 報告されました

■眼科定点

流行性角結膜炎が7件 報告されました

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■京都府での定点当りの報告数が多い上位5疾患の推移

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今週のインフルエンザ地図(京都府版)

地図
罹患数 定点当たり
丹後 137 27.40
中丹西 168 33.60
中丹東 131 16.38
南丹 347 38.56
乙訓 179 25.57
山城北 440 31.43
山城南 188 37.60
京都市 1830 26.91
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