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<平成27年第7週>平成27年2月9日〜平成27年2月15日

今週のコメント

 第7週、インフルエンザの報告は、4週連続で減少し、京都府における定点あたりの報告数は、7.81件となりました。丹後・中丹東・山城南保健所の管内で、依然警報レベルが続いています。定点以外を含む全国の医療機関をこの1週間に受診した患者数の推計は約59万人で、先週の推計値(91万人)より減少しています。また、国内のインフルエンザ検出状況では、多くはAH3亜型の検出ですが、B型の報告の割合が少し増えてきています。全国、京都府ともに報告数は減少していますが、外出後の手洗い・外出時のマスク着用・適切な湿度・十分な栄養と休養を徹底してください。
 感染性胃腸炎の報告は、先週と同程度で推移しています。全国的に、集団感染の報告も散見されます。手洗いの徹底、嘔吐物等の適切な処理が予防、感染拡大防止に重要です。
 レジオネラ症の報告が1件ありました。昨年も例年の約2倍の報告でしたが、今年もすでに5件の報告となっています。元々土壌や水環境に普通に存在するレジオネラという細菌による感染症です。人工的な環境では給湯系、冷却塔、浴場などの水環境中のアメーバなどの原生動物を宿主としてその細胞内で増殖しています。そのため、感染源となる水環境に対する衛生管理が予防に重要とされます。高齢者や、糖尿病などに罹患した患者など抵抗力の少ない人への感染が問題となっています。診断には、尿中抗原検査や喀痰中の菌の遺伝子検査が有用です。ペニシリン系やセフェム系の抗菌薬に効果はなく、ニューキノロン系、マクロライド系、テトラサイクリン系などの抗菌薬を使用する必要があります。

全数報告の感染症

分 類 報 告
1類感染症 報告がありません
2類感染症 結核が5件 報告されました
3類感染症 報告がありません
4類感染症 レジオネラ症が1件 報告されました
5類感染症 アメーバ赤痢が1件 報告されました

定点把握の対象となる5類感染症

■京都府及び全国での定点当りの報告数が多い上位5疾患

感染症名 定点当たりの報告数
京都府 全国
1 インフルエンザ 7.81 12.15
2 感染性胃腸炎 5.09 6.75
3 A群溶血性レンサ球菌咽頭炎 1.17 2.49
4 手足口病 0.40 0.31
5 咽頭結膜熱 0.29 0.27

■基幹定点

細菌性髄膜炎が1件 、感染性胃腸炎(ロタウイルス)が5件 報告されました

■眼科定点

流行性角結膜炎が5件 報告されました

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■京都府での定点当りの報告数が多い上位5疾患の推移

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今週のインフルエンザ地図(京都府版)

地図
罹患数 定点当たり
丹後 83 16.60
中丹西 36 7.20
中丹東 96 12.00
南丹 64 7.11
乙訓 49 7.00
山城北 96 5.65
山城南 58 11.60
京都市 487 6.97
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