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<平成27年第16週>平成27年4月13日〜平成27年4月19日

今週のコメント

 第16週、感染性胃腸炎は先週から増減なく横ばいです。警報レベルには達していませんが、中丹東9.2をはじめ、中丹西・乙訓・南丹で定点あたり4.6〜7.0件の報告があります。引き続き手洗いを徹底してください
 A群溶血性レンサ球菌咽頭炎の報告は横ばいで落ち着いていますが、インフルエンザおよび手足口病の報告が微増しています。引き続きうがい・手洗いの励行をお願いします。
 腸管出血性大腸菌感染症の報告が1例ありました。腸管出血性大腸菌は食中毒の原因の一つです。手洗いを励行し、食品の衛生に気をつけるようにしましょう
 レジオネラ症の報告が1件ありました。レジオネラは元々土壌や水環境に普通に存在していますが、人工的な環境では給湯系、冷却塔、浴場などの水環境中のアメーバなどの原生動物を宿主としてその細胞内で増殖しており、感染源となる水環境に対する衛生管理が予防に重要です。また高齢者や、糖尿病などに罹患した患者など抵抗力の少ない人が感染することが問題となります。治療として、ペニシリン系やセフェム系は効果がなく、ニューキノロン系、マクロライド系、テトラサイクリン系などの抗菌薬を使用する必要があります。
 先週に続いて侵襲性肺炎球菌感染症の報告が2件ありました。侵襲性肺炎球菌感染症は、肺炎球菌による髄膜炎や菌血症、敗血症といった重症の病態です。成人では肺炎が多くみられますが、小児では、成人と異なり肺炎を伴わず、発熱のみを初期症状とした感染巣のはっきりしない菌血症例が多くみられます。また細菌性髄膜炎の主な原因菌の一つとなっています。治療はペニシリン系抗菌薬が第一選択で、予防には肺炎球菌ワクチンの接種が有効です。

全数報告の感染症

分 類 報 告
1類感染症 報告がありません
2類感染症 結核が 4件 報告されました
3類感染症 腸管出血性大腸菌感染症が 1件 報告されました
4類感染症 レジオネラ症が 1件 報告されました
5類感染症 侵襲性肺炎球菌感染症が 2件 報告されました

定点把握の対象となる5類感染症

■京都府及び全国での定点当りの報告数が多い上位5疾患

感染症名 定点当たりの報告数
京都府 全国
1 感染性胃腸炎 4.95 6.84
2 インフルエンザ 1.41 2.06
3 A群溶血性レンサ球菌咽頭炎 1.36 2.87
4 手足口病 0.78 0.77
5 伝染性紅斑 0.43 0.73

■基幹定点

マイコプラズマ肺炎が 2件、
感染性胃腸炎(ロタウイルス)が 5件 報告されました

■眼科定点

流行性角結膜炎が 6件 報告されました

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■京都府での定点当りの報告数が多い上位5疾患の推移

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今週の伝染性紅斑地図(京都府版)

地図
罹患数 定点当たり
丹後 2 0.50
中丹西 - -
中丹東 3 0.60
南丹 12 2.40
乙訓 2 0.50
山城北 2 0.20
山城南 - -
京都市 11 0.28
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