ホーム >> 感染症情報(週報)

<平成27年第22週>平成27年5月25日〜平成27年5月31日

今週のコメント

 第22週、手足口病伏見区、右京区および左京区で定点あたりの報告数が警報レベル基準値の5件を超えるなど、報告数がさらに増加しました。
 流行性角結膜炎の報告は丹後地区で定点あたり6件あり、京都府全体では13件、定点あたり0.72件、A群溶血性レンサ球菌咽頭炎は京都府全体で定点あたり2.2件、といずれも増加し今年一番の報告数です。
 全国的に流行している伝染性紅斑は、定点当たりの報告数が増加し、乙訓で2.8件、南丹で2.0件と警報レベルに達しており、京都府全体の報告数が定点あたり0.55件と過去数年の平均を超えた状態が続いています。
 咽頭結膜熱もさらに増加し、京都府全体の報告数が定点あたり0.59件で、乙訓地区では3.5件と警報レベルでした。咽頭結膜熱はアデノウイルスによる感染症で、接触感染、飛沫感染で拡がります。患者は小学校低学年までの小児が多く、集団発生することもあります。アデノウイルス3型やアデノウイルス2型などが原因となります。症状としては、38度を超える高熱で発症し、咽頭炎・結膜炎が生じて、喉の痛み、目の充血・眼脂・流涙・眼痛を訴えます。症状が出る期間は数日間(3〜5日間)ほどです。抗ウイルス薬はありません。
 夏に多い感染症をはじめとしていずれも流行が本格化してきています。タオルや食器は共用せず、眼をこすらないよう注意して、引き続きうがい・手洗いの徹底をお願いします。
 感染性胃腸炎西京区15.5件、東山区14.5件、左京区12.3件、右京区8.4件、南区8.0件や、中丹西8.3件、乙訓8.3件など、先週より発生が増加しています。引き続き手洗いを励行してください
 腸管出血性大腸菌感染症の報告が今週も2例ありました。腸管出血性大腸菌は食中毒の原因菌としても知られていますが、腸管出血性大腸菌に限らず細菌による食中毒は夏期に多くなりますので、厚労省の食中毒に関するホームページなどを参考にしていただき、食中毒予防に努めてください。
 他、カルバペネム耐性腸内細菌感染症2件侵襲性肺炎球菌感染症1件報告されました。

全数報告の感染症

分 類 報 告
1類感染症 報告がありません
2類感染症 結核が 2件 報告されました
3類感染症 腸管出血性大腸菌感染症が 2件 報告されました
4類感染症 報告がありません
5類感染症 カルバペネム耐性腸内細菌感染症が 2件、侵襲性肺炎球菌感染症が 1件 報告されました

定点把握の対象となる5類感染症

■京都府及び全国での定点当りの報告数が多い上位5疾患

感染症名 定点当たりの報告数
京都府 全国
1 感染性胃腸炎 6.05 7.17
2 手足口病 2.65 2.01
3 A群溶血性レンサ球菌咽頭炎 2.20 3.60
4 流行性角結膜炎 0.72 0.53
5 咽頭結膜熱 0.59 0.79

■基幹定点

感染性胃腸炎(ロタウイルス)が 3件 報告されました

■眼科定点

流行性角結膜炎が 13件 報告されました

▲ページTOPへ

■京都府での定点当りの報告数が多い上位5疾患の推移

▲ページTOPへ

今週の手足口病地図(京都府版)

地図
罹患数 定点当たり
丹後 1 0.25
中丹西 4 1.33
中丹東 10 2.00
南丹 3 0.60
乙訓 10 2.50
山城北 8 0.89
山城南 9 3.00
京都市 151 3.68
京都市版はこちら
近隣版はこちら
▲ページTOPへ
インフルエンザ 咽頭結膜熱 A群溶血性レンサ球菌咽頭炎 感染性胃腸炎 水痘
手足口病   伝染性紅斑   突発性発しん   百日咳   ヘルパンギーナ  
流行性耳下腺炎   急性出血性結膜炎   流行性角結膜炎   RSウイルス感染症
▲ページTOPへ
丹後 中丹東 中丹西 南丹 京都市 乙訓 山城北 山城南