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<平成27年第36週>平成27年8月31日〜平成27年9月6日

今週のコメント

第36週の報告です。
 感染性胃腸炎の京都府全体での定点あたり報告数が、先週の2.42件から今週は3.23件に増加しました。感染対策として手洗いがとても重要で、石けんによる2度洗いをする、食品に触れる回数を減らす、そのためにラップを使用することなどが有効と言われています。
伝染性紅斑の京都府全体での報告はよこばいですが、あらたに右京区で警報レベルに達し、乙訓で警報レベルが継続しています。
手足口病の京都府全体での定点あたりの報告数は、先週の1.78件から今週は1.36件に減少しました。南丹、左京区および右京区では警報が継続しています。また、A群溶血性レンサ球菌咽頭炎の報告が増加し、流行性角結膜炎・流行性耳下腺炎の報告もやや多くなっています。新たな発生や感染の拡大にはご注意下さい。とくに溶血性レンサ球菌は、手足の筋肉が壊死する「劇症型溶血性レンサ球菌感染症」を引き起こすことがあり、今年は全国で8月までに過去最多の299人が発症しています。やや高齢の成人で発症することが多く、致死率が3割と高いため、手足が腫れ始めたらすぐに医療機関を御受診ください。
咽頭結膜熱は横ばい、ヘルパンギーナは落ち着いているようです。RSウイルス感染症の報告が市内を中心に増加してきました。流行のシーズンに入りますので、とくに乳幼児の接触・飛沫感染にご留意頂き、手洗いとうがいを励行してください。
 全数報告対象の感染症については、結核3件カルバペネム耐性腸内細菌感染症3件報告されました。また、デング熱1件報告され、本年の京都府の累積報告数は8件となりました。
 デング熱は蚊が媒介するウイルス感染症で、主に発熱と頭痛で発症し、筋肉痛、関節痛、眼の奥の痛みなどを伴います。体幹から広がる発疹を伴い、1週間程度で回復することが多いです。国内での感染例の報告もありましたが、多くは熱帯・亜熱帯地域(東南アジア、南アジア、中南米、カリブ海諸国など)への海外渡航時に感染したものです。デングウイルスに対する抗ウイルス薬は無く、症状に応じて鎮痛剤の投与や輸液が行われます。またワクチンもないため、蚊に刺されないように予防対策をすることが重要となります。

全数報告の感染症

分 類 報 告
1類感染症 報告がありません
2類感染症 結核が 3件 報告されました
3類感染症 報告がありません
4類感染症 デング熱が 1件 報告されました
5類感染症 カルバペネム耐性腸内細菌感染症が 3件 報告されました

定点把握の対象となる5類感染症

■京都府及び全国での定点当りの報告数が多い上位5疾患

感染症名 定点当たりの報告数
京都府 全国
1 感染性胃腸炎 3.23 3.40
2 手足口病 1.36 5.10
3 A群溶血性レンサ球菌咽頭炎 0.88 1.45
4 流行性角結膜炎 0.59 1.08
5 伝染性紅斑 0.51 0.58

■基幹定点

マイコプラズマ肺炎が 1件 報告されました

■眼科定点

流行性角結膜炎が 10件 報告されました

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■京都府での定点当りの報告数が多い上位5疾患の推移

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今週の伝染性紅斑地図(京都府版)

地図
罹患数 定点当たり
丹後 - -
中丹西 - -
中丹東 1 0.20
南丹 2 0.40
乙訓 9 2.25
山城北 3 0.38
山城南 1 0.33
京都市 21 0.51
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