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<平成27年第41週>平成27年10月5日〜平成27年10月11日

今週のコメント

第41週の報告です。感染性胃腸炎RSウイルス感染症の流行が本格化しています。
 感染性胃腸炎の京都府全体での定点あたり報告数は、先週の3.77件から4.12件となり、全国の定点あたり報告数を上回って増加が続いています。今後ますます増加することが予想されますので、手洗いおよび食品の取り扱いを徹底し、患者との接触や、その嘔吐物や便の取り扱いに細心の注意を払うようにして下さい。
A群溶血性レンサ球菌咽頭炎の報告もさらに増加し、京都府全体で定点あたり0.93件になりました。A群溶血性レンサ球菌咽頭炎では主に飛沫感染して咽頭痛・発熱を発症し、後れて発疹がみられるようになります。急性糸球体腎炎やリウマチ熱を発症することがあるため、早めに医療機関を受診し、ペニシリン系抗生剤などで治療することが重要です。
RSウイルス感染症の報告も増加しました。今週のインフルエンザの報告は2例にとどまっていますが、冬場に多くみられる感染症の流行が本格化しています。引き続き手洗いおよびうがいの励行、咳エチケットなどの対策をお続け頂き、流行の拡大を可能な限り抑えていきましょう。
また、伝染性紅斑の報告が再び増加し、左京区で再度警報レベルに達しました。依然として例年より多い報告数が続いていますので、さらなる感染の拡大を防ぐことが重要です。具体的には、患者の咳やくしゃみなどにより飛沫・接触感染しますので、感冒様症状のある人に近寄らず、手洗いやうがいを励行してください。症状のある方の咳エチケットなども重要です。
流行性耳下腺炎の報告は先週より減少しましたが、例年より報告数が多い状況が続いています。
 全数報告対象の感染症については、結核2件アメーバ赤痢および侵襲性インフルエンザ菌感染症がそれぞれ1件報告されました。
 基幹定点の報告として、今週もマイコプラズマ肺炎5件報告されました。これからマイコプラズマRSウイルスに加えてインフルエンザウイルスなど、上気道炎を始めとした呼吸器感染症がさらに増えると予想されます。咳が出ている場合には咳エチケットを行い、早めに医療機関を受診し、必要に応じて在宅で休養するなど、感染が拡がらないように気を付けましょう。

全数報告の感染症

分 類 報 告
1類感染症 報告がありません
2類感染症 結核が 2件 報告されました
3類感染症 報告がありません
4類感染症 報告がありません
5類感染症 アメーバ赤痢と侵襲性インフルエンザ菌感染症が それぞれ 1件 報告されました

定点把握の対象となる5類感染症

■京都府及び全国での定点当りの報告数が多い上位5疾患

感染症名 定点当たりの報告数
京都府 全国
1 感染性胃腸炎 4.12 3.25
2 A群溶血性レンサ球菌咽頭炎 0.93 1.8
3 RSウイルス感染症 0.66 1.18
4 伝染性紅斑 0.38 0.44
5 流行性耳下腺炎 0.33 0.58

■基幹定点

マイコプラズマ肺炎が 5件、
クラミジア肺炎が 1件 報告されました

■眼科定点

流行性角結膜炎が 5件 報告されました

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■京都府での定点当りの報告数が多い上位5疾患の推移

** グラフにありませんが、「突発性発しん」が、京都府定点当り:0.33(全国:0.48) で流行性耳下腺炎にならび第5位に入っています

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今週の伝染性紅斑地図(京都府版)

地図
罹患数 定点当たり
丹後 - -
中丹西 - -
中丹東 - -
南丹 3 0.6
乙訓 - -
山城北 3 0.38
山城南 2 0.67
京都市 20 0.49
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