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<平成28年第6週>平成28年2月8日〜平成28年2月14日

今週のコメント

平成28年第6週の報告です。
 インフルエンザの京都府下での定点医療機関当たり報告数が、先週の24.77から34.33に増加し、京都府において2年ぶりに警報レベルを超過しました。地域別では山城北・乙訓・南丹・山城南地区、市内では南区・右京区・西京区・左京区・伏見区で警報レベルを上回り、他すべての地区・地域で注意報レベルを超過しています。外出後の手洗いや部屋の湿度を保つなどの予防策をとり、症状があるときは人混みを避けて咳エチケット・マスク着用を徹底するなど、感染拡大を予防するよう引き続きご配慮下さい。
 感染性胃腸炎の京都府全体での定点あたり報告数は6.82件とやや減少しましたが、西京区の警報レベルが継続し、東山区で新たに警報レベルを超過しました。ノロウイルスは新型の流行が懸念されています。石けんでの手洗いや食品の取り扱いに留意し、感染者の嘔吐物や便は次亜塩素酸ナトリウムを含む塩素系の漂白剤などで消毒処理を行って下さい。
 A群溶血性レンサ球菌咽頭炎の報告は微減、定点あたり1.82件でした。全国的に過去5年間の同時期と比較してかなり多くなっています。
 流行性耳下腺炎は、定点あたりの報告数が再び増加し0.84件、中丹東では警報レベルが継続しています。全国的に過去数年にない流行にありますので引き続きご注意下さい。
 伝染性紅斑の報告は定点あたり0.31件に減少しましたが、こちらも全国的に例年の同時期より報告が多い状態が続いています。
 咽頭結膜熱の定点あたりの報告数は減少し0.30件でした。
 全数報告対象の感染症については、カルバペネム耐性腸内細菌感染症・急性脳炎侵襲性インフルエンザ菌感染症がそれぞれ1件侵襲性肺炎球菌感染症3件報告されました。
 侵襲性肺炎球菌感染症の報告が先週の4件に続いて今週は3件ありました。肺炎球菌により、髄膜炎や菌血症、敗血症といった重症の病態が肺炎に併発することがあります。小児だけでなく肺炎球菌疾患にかかるリスクが高い人および高齢者を対象としたワクチンも発売されていますので、対象の方は肺炎球菌ワクチンの接種による予防をご検討下さい。
 受験シーズン中の現在もインフルエンザの流行拡大が続いています。インフルエンザについてもワクチン接種をご検討下さい。

全数報告の感染症

分 類 報 告
1類感染症 報告がありません
2類感染症 報告がありません
3類感染症 報告がありません
4類感染症 報告がありません
5類感染症 カルバペネム耐性腸内細菌感染症急性脳炎侵襲性インフルエンザ菌感染症が それぞれ 1件、
侵襲性肺炎球菌感染症が 3件 報告されました

定点把握の対象となる5類感染症

■京都府及び全国での定点当りの報告数が多い上位5疾患

感染症名 定点当たりの報告数
京都府 全国
1 インフルエンザ 34.33 39.97
2 感染性胃腸炎 6.82 6.72
3 A群溶血性レンサ球菌咽頭炎 1.82 3.31
4 流行性耳下腺炎 0.84 0.73
5 伝染性紅斑 0.31 0.52

■基幹定点

マイコプラズマ肺炎が 5件、
感染性胃腸炎(ロタウイルス)が 2件 報告されました

■眼科定点

流行性角結膜炎が 2件 報告されました

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■京都府での定点当りの報告数が多い上位5疾患の推移

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今週のインフルエンザ地図(京都府版)

地図
罹患数 定点当たり
丹後 124 24.80
中丹西 149 29.80
中丹東 214 26.75
南丹 322 35.78
乙訓 301 43.00
山城北 733 45.81
山城南 173 34.60
京都市 2206 32.44
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