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<平成28年第38週>平成28年9月19日〜平成28年9月25日

今週のコメント

平成28年第38週の報告です。
感染性胃腸炎の京都府全体での定点当たり報告数は減少し、2.72件になりました。食中毒の報告は散見され、今週は腸管出血性大腸菌感染症の報告がありました。引き続き手洗いや消毒、食品の取り扱いにご注意ください。
手足口病の定点当たり報告数は横ばい、0.96件でした。今週は左京区で警報レベルを上回りました
流行性耳下腺炎の定点当たりの報告数はやや減少、0.93件となりました。乙訓地区の警報は解除されましたが、依然として、例年にない全国的な流行が続いていますのでご留意下さい。
RSウイルス感染症の報告は増加し、定点当たり0.73件でした。全国的には1.34件の報告があり、今後シーズンに入ることからさらなる流行が予想されます。
A群溶血性レンサ球菌咽頭炎の報告数は減少、定点当たり0.72件でした。全国的にも減少しており、1.20件でした。咽頭痛・発熱などがみられましたら早めに医療機関を受診してください。
咽頭結膜熱(プール熱)の報告は減少し定点あたり0.43件でしたが、南区の警報レベルは続いていますのでご注意ください
報告数が上位の感染症について減少が見られましたが、手足口病、咽頭結膜熱(プール熱)については警報レベルの地域があること、替わってRSウイルス感染症の報告がじわじわと増加していることに注意が必要です。うがいや手洗いの励行などの対応を引き続きお願いします。
全数報告対象の感染症は、結核が7件、腸管出血性大腸菌感染症が1件、侵襲性肺炎球菌感染症・梅毒および薬剤耐性アシネトバクター感染症がそれぞれ1件報告されました。

梅毒の報告がありました。以前お伝えしましたが、特に女性の報告が急増しており、20〜24歳の若い世代で目立つようです。先天性梅毒の報告も年間10例前後見られます。梅毒梅毒トレポネーマ(Treponema pallidum)という細菌による性感染症で、治療の基本はペニシリンやセフェム系の抗生剤ですが、病期が長いと長期の治療が必要になり、重度の合併症を伴います。近年、京都府でも梅毒の報告は増加傾向です。感染予防や拡大防止には性的接触を減らし、コンドームを用いるなどの対策をとることが重要です。
梅毒など性感染症についてはこちらの厚労省のサイトをご参照ください。>
  http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/kenkou/kekkaku-kansenshou/seikansenshou/

全数報告の感染症

分 類 報 告
1類感染症 報告がありません
2類感染症 結核が 7件 報告されました
3類感染症 腸管出血性大腸菌感染症が 1件 報告されました
4類感染症 報告がありません
5類感染症 侵襲性肺炎球菌感染症梅毒薬剤耐性アシネトバクター感染症が それぞれ 1件 報告されました

定点把握の対象となる5類感染症

■京都府及び全国での定点当りの報告数が多い上位5疾患

感染症名 定点当たりの報告数
京都府 全国
1 感染性胃腸炎 2.72 2.94
2 手足口病 0.96 0.79
3 流行性耳下腺炎 0.93 0.94
4 RSウイルス感染症 0.73 1.34
5 A群溶血性レンサ球菌咽頭炎 0.72 1.20

■基幹定点

細菌性髄膜炎が 1件、
マイコプラズマ肺炎 6件 報告されました

■眼科定点

流行性角結膜炎が 9件 報告されました

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■京都府での定点当りの報告数が多い上位5疾患の推移

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今週の咽頭結膜熱地図(京都府版)

地図
罹患数 定点当たり
丹後 - -
中丹西 - -
中丹東 1 0.20
南丹 3 0.60
乙訓 - -
山城北 3 0.33
山城南 4 1.33
京都市 21 0.50
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