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<平成29年第5週>平成29年1月30日〜平成29年2月5日

今週のコメント

平成29年度第5週の報告です。
インフルエンザの報告数は先週から微増し定点あたり32.49件となっています。京都府下全体で基準となる定点あたり30件を超え警報レベルが持続しています。先週の南丹、乙訓、山城北、山城南に加え中丹西でも定点あたり38.40件と警報レベルとなっています。乙訓では定点あたり46.86件、南丹では40.11件と40件を超えて流行が広がっています。京都市内においても右京区、西京区、南区、伏見区、山科区で警報レベルが継続しています。患者数の増加は先週までに比べやや鈍りましたがまだピークはすぎておらず警戒が必要です。
感染性胃腸炎の京都府全体での定点当たり報告数は、4.36件とよこばいで落ち着いています。
流行性耳下腺炎、A群溶血性レンサ球菌咽頭炎の発生数は特に変化はありません。
咽頭結膜熱(プール熱)は今週も乙訓のみで警報レベルとなっています。
全数報告対象の感染症は、結核が7件、カルバペネム耐性腸内細菌感染症・急性脳炎・劇症型溶血性レンサ球菌感染症・侵襲性肺炎球菌感染症梅毒がそれぞれ1例報告されました。
また、基幹定点の報告として、マイコプラズマ肺炎が3件、ロタウイルス感染胃腸炎が1件、眼科定点では流行性角結膜炎が6件報告されています。
インフルエンザ感染症はまだ終息しておらず、 小児を中心に感染が広がっています。今週さらに学年閉鎖が19件、学級閉鎖が63件ありました。
ロタウイルスは特に乳幼児の重症急性胃腸炎の主要な原因病原体で、ロタウイルス感染症により5歳未満の小児が約50万人の死亡があるとされています。その多くは発展途上国で起こっていますが、ロタウイルスは 感染力が非常に強いため衛生状態が改善されている先進国でも感染は多く見られ、生後6カ月から2歳をピークに、5歳までにほぼすべての児がロタウイルスに感染し、胃腸炎を発症するとされています。通常2日間の潜伏期間をおいて発症し、発熱と嘔吐から症状が始まり24〜48時間後に頻繁な水様便を認めます。成人も感染、発病しピークは20〜30歳代と50〜60歳代に認められます。 主な感染経路は糞口感染ですので オムツの適切な処理、手洗いの徹底、汚染された衣類等の次亜塩素酸消毒などによる処置が感染拡大防止の基本となります。

全数報告の感染症

分 類 報 告
1類感染症 報告がありません
2類感染症 結核が 7件 報告されました
3類感染症 報告がありません
4類感染症 報告がありません
5類感染症 カルバペネム耐性腸内細菌感染症急性脳炎劇症型溶血性レンサ球菌感染症侵襲性肺炎球菌感染症梅毒が それぞれ 1件 報告されました

定点把握の対象となる5類感染症

■京都府及び全国での定点当りの報告数が多い上位5疾患

感染症名 定点当たりの報告数
京都府 全国
1 インフルエンザ 32.49 38.14
2 感染性胃腸炎 4.36 5.80
3 A群溶血性レンサ球菌咽頭炎 0.93 2.32
4 流行性耳下腺炎 0.38 0.66
5 咽頭結膜熱 0.36 0.36

■基幹定点

マイコプラズマ肺炎が 3件、
感染性胃腸炎(ロタウイルス)が 1件 報告されました

■眼科定点

流行性角結膜炎が 6件 報告されました

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■京都府での定点当りの報告数が多い上位5疾患の推移

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今週のインフルエンザ地図(京都府版)

地図
罹患数 定点当たり
乙訓 328 46.86
山城北 667 39.24
山城南 193 38.60
南丹 361 40.11
中丹西 192 38.40
中丹東 182 22.75
丹後 134 26.80
京都市 2004 29.04
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