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<平成29年第45週>平成29年11月6日〜平成29年11月12日

今週のコメント

平成29年度第45週の報告です。
感染性胃腸炎は定点あたり4.01件と先週の2.58件から増加しています。A群溶血性レンサ球菌咽頭炎、手足口病、RSウイルス感染症、流行性耳下腺炎、ヘルパンギーナの発生数は大きく変化はありません。
全数報告対象の感染症は、結核が7件、腸管出血性大腸菌感染症が1件、レジオネラ症が1件、ウイルス性肝炎・カルバペネム耐性腸内細菌感染症・劇症型溶血性レンサ球菌感染症・侵襲性肺炎球菌感染症・水痘梅毒が それぞれ1件報告されました。また、基幹定点から感染性胃腸炎(ロタウイルス)が1件、眼科定点から流行性角結膜炎が3件報告されました。
百日咳はけいれんを伴うような咳発作を来す疾患であり、特に生後6カ月以下の乳児では重症化して肺炎や脳炎を起こし、死に至る危険性もあります。百日咳にはワクチンが有効で、現在定期接種となっています。ワクチンにより乳幼児の感染は減少しましたが、ワクチンにより獲得した抗体価は徐々に低下することがわかっています。そのため、最近では成人の百日咳患者が増えています。2010年には成人において百日咳が大流行し、患者全体の半数以上が15歳以上という結果でした。その後も乳幼児に比べ成人の感染が多い状況が続いています。百日咳は抗生剤の内服により治療が可能ですが、大人では症状が軽く気がつかないことが多いとされています。大人が感染源となり、ワクチン接種前の乳児に二次感染する可能性がありますので、子供と接する機会の多い方で、咳が続く際は医療機関を受診してください。

全数報告の感染症

分 類 報 告
1類感染症 報告がありません
2類感染症 結核 が 7件 報告されました
3類感染症 腸管出血性大腸菌感染症 が 1件 報告されました
4類感染症 レジオネラ症 が 1件 報告されました
5類感染症 ウイルス性肝炎カルバベネム耐性腸内細菌感染症劇症型溶血性レンサ球菌感染症侵襲性肺炎球菌感染症
水痘(入院例)梅毒 が それぞれ 1件 報告されました

定点把握の対象となる5類感染症

■京都府及び全国での定点当りの報告数が多い上位5疾患

感染症名 定点当たりの報告数
京都府 全国
1 感染性胃腸炎 4.01 4.27
2 A群溶血性レンサ球菌咽頭炎 1.47 2.19
3 手足口病 0.83 1.41
4 RSウイルス感染症 0.71 0.88
5 ヘルパンギーナ 0.47 0.24

■基幹定点

感染性胃腸炎(ロタウイルス) が 1件 報告されました

■眼科定点

流行性角結膜炎 が 3件 報告されました

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■京都府での定点当りの報告数が多い上位5疾患の推移

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今週の感染性胃腸炎地図(京都府版)

地図
罹患数 定点当たり
乙訓 38 9.50
山城北 33 3.30
山城南 3 1.00
南丹 11 2.20
中丹西 11 3.67
中丹東 17 3.40
丹後 5 1.25
京都市 191 4.44
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