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<平成30年第13週>平成30年3月26日〜平成30年4月1日

今週のコメント

平成30年第13週の報告です。
感染性胃腸炎の京都府全体での定点当たり報告数は、4.18件とやや増加しました。京都市左京区で定点あたり13.25件と警報レベルとなっています。その他の感染症の報告も先週までと比べて著変ありません。
全数報告対象の感染症は、結核が4件、アメーバ赤痢梅毒が それぞれ 1件 、侵襲性肺炎球菌感染症が 3件 報告されました。また、基幹定点の報告として、ロタウイルスによる感染性胃腸炎が3件、流行性角結膜炎が4件 報告されました。
「赤痢」と呼ばれる病気には、細菌性赤痢とアメーバ赤痢があります。今週定点報告において報告されたアメーバ赤痢は赤痢アメーバという原虫の感染を原因とする病気です。 アメーバ赤痢の原因は大腸に寄生する赤痢アメーバと呼ばれる原虫の一種です。栄養型(いわゆるアメーバー運動をして活発に動く)とシスト型2つの形態を取り、外部環境に強いシスト型を摂取することで経口感染します。具体的には海外旅行などで汚染された飲食物を摂取することや性行為が原因で感染し、典型例は粘血便などの下痢、テネスムス(しぶり腹)、腹痛で発症します。まれに肝膿瘍や脳・肺・皮膚などの腸管外に合併症を来します。細菌性赤痢と原因は異なりますが、ともに赤い便(赤痢)をきたし、感染地域である海外で生水、氷、生野菜や生の魚介類、カットフルーツなどから感染することが多いです。海外渡航の折には、厚生労働省検疫所(FORTH)ホームページなどで、前もって渡航先の国の感染情報などを見て、予防策を確認するようにしてください。

全数報告の感染症

分 類 報 告
1類感染症 報告がありません
2類感染症 結核 が 4件 報告されました
3類感染症 報告がありません
4類感染症 報告がありません
5類感染症 アメーバ赤痢梅毒 が それぞれ 1件 、侵襲性肺炎球菌感染症 が 3件 報告されました

定点把握の対象となる5類感染症

■京都府及び全国での定点当りの報告数が多い上位5疾患

感染症名 定点当たりの報告数
京都府 全国
1 感染性胃腸炎 4.18 4.50
2 インフルエンザ 2.12 3.39
3 A群溶血性レンサ球菌咽頭炎 1.31 2.06
4 突発性発しん 0.25 0.39
5 流行性角結膜炎 0.22 0.63

■基幹定点

感染性胃腸炎(ロタウイルス) が 3件 報告されました

■眼科定点

流行性角結膜炎 が 4件 報告されました

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■京都府での定点当りの報告数が多い上位5疾患の推移

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今週の感染性胃腸炎地図(京都府版)

地図
罹患数 定点当たり
乙訓 13 3.25
山城北 38 3.80
山城南 2 0.67
南丹 13 2.60
中丹西 13 4.33
中丹東 12 2.40
丹後 6 1.50
京都市 225 5.23
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