ホーム >> 感染症情報(週報)

<令和元年第20週>令和元年5月13日〜令和元年5月19日

今週のコメント

平成31年(令和元年)第20週の報告です。
感染性胃腸炎は定点あたり7.32件と増加しています。伝染性紅斑乙訓に加え京都市左京区、右京区、中京区でも警報レベルとなっています。全数報告対象の感染症は、結核が2件、腸管出血性大腸菌感染症が1件、侵襲性肺炎球菌感染症が2件、梅毒風しんが1件、百日咳が4件報告されました。 また、基幹定点の報告としてマイコプラズマ肺炎が1件、ロタウイルスによる感染性胃腸炎が7件報告されました。眼科定点の報告として流行性角結膜炎が3件報告されました。
伝染性紅斑が一部の地域で流行しています。 伝染性紅斑(erythema infectiosum)は、ヒトパルボウイルスB19(Human parvovirus B19)による感染症であり、幼児、学童の小児を中心にみられる流行性の発疹性疾患です。典型例では両頬に蝶形紅斑が出現し、リンゴのように赤くなることから「リンゴ(ほっぺ)病」と呼ばれることもありますが、本疾患の約4分の1は不顕性感染です。感染経路は通常は飛沫感染もしくは接触感染です。感染後10?20日の潜伏期間を経て両頬の境界鮮明な紅斑が出現し、続いて腕、脚部にも網目状・レース様の発疹がみられます。感染後1週間前後でインフルエンザ様の症状がでますが、発熱は軽度です。成人では頬の紅斑は少なく、風疹との鑑別が必要になります。2018年から2019年にかけて全国的に流行しています。また、妊娠している方やその可能性のある方は、感染により胎児水腫や流産を起こす場合があります。流行地域の家庭内で調子を崩している小児を妊婦がケアをする場合においては、手洗いの通常以上の徹底や、食器の共有をしないなど注意してください。

全数報告の感染症

分 類 報 告
1類感染症 報告がありません
2類感染症 結核 が 2件 報告されました
3類感染症 腸管出血性大腸菌感染症 が 1件 報告されました
4類感染症 報告がありません
5類感染症 侵襲性肺炎球菌感染症が 2件 、 梅毒風しんが それぞれ1件 、 百日咳 が 4件 報告されました
全数報告一覧へ

定点把握の対象となる5類感染症

■京都府及び全国での定点当りの報告数が多い上位5疾患

感染症名 定点当たりの報告数
京都府 全国
1 感染性胃腸炎 7.32 7.00
2 A群溶血性レンサ球菌咽頭炎 1.74 2.86
3 インフルエンザ 1.30 0.92
4 伝染性紅斑 1.01 0.91
5 手足口病 0.64 0.96
■京都府の定点当りの報告数の一覧表へ 保健所別年齢階級別

■基幹定点

マイコプラズマ肺炎 が 1件 、
感染性胃腸炎(ロタウイルス)
7件 報告されました

■眼科定点

流行性角結膜炎 が 3件 報告されました

▲ページTOPへ

■京都府での定点当りの報告数が多い上位5疾患の推移

▲ページTOPへ

今週の伝染性紅斑地図(京都府版)

地図
罹患数 定点当たり
乙訓 14 3.50
山城北 9 0.90
山城南 1 0.33
南丹 - -
中丹西 - -
中丹東 2 0.40
丹後 - -
京都市 52 1.21
京都市版はこちら
近隣版はこちら
▲ページTOPへ
インフルエンザ RSウイルス感染症 咽頭結膜熱 A群溶血性レンサ球菌咽頭炎 感染性胃腸炎
水痘   手足口病   伝染性紅斑   突発性発しん   ヘルパンギーナ
流行性耳下腺炎   急性出血性結膜炎   流行性角結膜炎
▲ページTOPへ
丹後 中丹東 中丹西 南丹 京都市 乙訓 山城北 山城南