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<令和元年第37週>令和元年9月9日〜令和元年9月15日

今週のコメント

令和元年第37週の報告です。
感染性胃腸炎は定点あたり2.48件報告されています。RSウイルス感染症が増加し、定点あたり2.16件報告がありました。伝染性紅斑京都市左京区、伏見区警報レベルとなっています。手足口病乙訓で定点あたり3.50件と警報レベルとなっています。水痘山城南、京都市右京区注意報レベルとなっています。その他の感染症に大きな変化はありません。全数報告対象の感染症は、結核が8件、腸管出血性大腸菌感染症が2件 、レジオネラ症ウイルス性肝炎が1件、梅毒が2件、百日咳が4件報告されました。また、基幹定点からマイコプラズマ肺炎が4件、眼科定点から流行性角結膜炎が9件報告されました。
京都府内の一部の地域で水痘の発生が報告されています。水痘は例年冬から春にかけて増加する水痘帯状疱疹ウイルスというウイルスによって引き起こされる発疹性の病気です。空気感染、飛沫感染、接触感染により広がり、潜伏期間は感染から2週間程度と言われています。発疹の発現する前から発熱が認められ、典型的な症例では、発疹は紅斑から始まり、水疱、膿疱を経て痂皮化して治癒するとされています。発疹出現後、大体6日間前後は感染性があるとされます。治療は軽症例では対症療法が基本ですが、重症例や重症化のおそれのある場合抗ウイルス薬が使用されます。9歳以下での発症が90%以上を占めると言われています。合併症としては、皮疹への細菌感染、熱性痙攣、ウイルス性肺炎、脳炎、無菌性髄膜炎などがあります。成人での水痘も稀に見られますが、成人発症の場合、水痘そのものが重症化する危険が高いと言われています。
発症予防には、水痘ワクチン接種が有効です。1回の接種により重症の水痘をほぼ100%予防でき、2回の接種により軽傷の水痘も含めてその発症を予防できると考えられています。平成26年より水痘ワクチンは定期接種となっていますので忘れずに接種しましょう。

全数報告の感染症

分 類 報 告
1類感染症 報告がありません
2類感染症 結核 が 8件 報告されました
3類感染症 腸管出血性大腸菌感染症 が 2件 報告されました
4類感染症 レジオネラ症 が 1件 報告されました
5類感染症 ウイルス性肝炎 が 1件 、梅毒 が 2件 、 百日咳 が 4件 報告されました
全数報告一覧へ

定点把握の対象となる5類感染症

■京都府及び全国での定点当りの報告数が多い上位5疾患

感染症名 定点当たりの報告数
京都府 全国
1 感染性胃腸炎 2.48 3.26
2 RSウイルス感染症 2.16 3.45
3 手足口病 1.30 2.82
4 A群溶血性レンサ球菌咽頭炎 1.22 1.56
5 伝染性紅斑 0.71 0.67
■京都府の定点当りの報告数の一覧表へ 保健所別年齢階級別

■基幹定点

マイコプラズマ肺炎 が 4件 報告されました

■眼科定点

流行性角結膜炎 が 9件 報告されました

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■京都府での定点当りの報告数が多い上位5疾患の推移

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今週の伝染性紅斑地図(京都府版)

地図
罹患数 定点当たり
乙訓 2 0.50
山城北 6 0.60
山城南 - -
南丹 - -
中丹西 1 0.33
中丹東 4 0.80
丹後 2 0.50
京都市 40 0.93
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