高齢者ケア体制整備推進プラン策定検討会(第2回)の概要
1 日時
平成20年7月23日(水曜) 午後2時から午後4時まで
2 会場
京都ガーデンパレス 2階 「葵」
京都市上京区烏丸通下長者町上ル龍前町605
3 出席委員(敬称略)
井上 恒男:同志社大学大学院総合政策科学研究科教授
北川 靖:社団法人京都府医師会理事
清水 紘:京都療養病床協会会長
荻野 修一:京都府老人福祉施設協議会副会長
角谷 増喜:京都府老人保健施設協会副会長
高山 良雄:京都新聞社論説副委員長
田中 一実:株式会社新経営サービス代表取締役社長
岩﨑 義典:長岡京市健康福祉部長
田井 豊: 久御山町民生部長
4 議事
- 高齢者ケア体制整備に関する論点
5 委員の発言要旨
(1)現状及び課題について
在宅での受け皿づくりについて
- 後期高齢者の増加、在宅指向の高まり(病院から在宅へ)、在宅の範囲の拡大(病院・老健施設以外は在宅)、療養病床の再編の問題により、今後、在宅医療のニーズは高まっていく。
- 在宅医療が成立するためには、(ア)本人・家族が拒否していないこと、(イ)一定の介護力(人的・経済的)があること、(ウ)在宅医療を支える環境が整備されていること、の3つの条件を満たしている必要があるが、現在、療養病床に入っている人は、(ア)(イ)の条件を満たしていない場合が多く、在宅に戻るのは難しいのではないか。
- 在宅医療を支える環境として、訪問看護の事業所数は全国平均に比べても少ないわけではないが、小規模で地域差が大きい。療養通所介護は、府内に1事業所しかなく、報酬が見合わなかったり、人材が不足していたりするため、整備が進まない。
- 在宅医療は供給する側にとっても大きな負担となる。開業医の平均年齢は60歳であり、訪問診療の負担が大きい。また、急変時の受け皿確保や患者家族とのトラブルなど、精神的な負担もある。
- 在宅療養支援診療所は、3から4人の医師がいる診療所を想定して国が進めているものであり、一般の診療所にはなじまない。在宅療養支援診療所の届出をしないで、在宅医療を頑張っている医師もたくさんいる。
- 在宅医療は、あくまでも本人・家族の希望に基づく場合に限り、実施すべきものである。
- 利用者は、どのような施設がどの程度あるのかとか、在宅でどのようなサービスが受けられるのかといったことが分からない。
- ショートステイは、入退院の事務処理が煩雑であったり、環境が変わって寝付けず、夜中に徘徊する患者の対応などの課題がある。
既存施設での受入について
ア 介護老人保健施設について
- 人員配置基準を上回って看護・介護職員を配置している実態があり、現在の介護報酬では運営が厳しい。また、ヘルパーの人材確保も困難である。
- 介護報酬が包括化されており、検査をいくら行っても、報酬が変わらない。アルツハイマー治療に効果的な新薬は価格が高いため使えず、認知症の方の受入にも支障が生じる制度となっている。
- 老人保健施設入所者の平均要介護度は3.3であるのに対し、介護療養病床入院患者の平均要介護度は4.5であり、療養病床からの退院者を介護老人保健施設で受け止めるのは困難ではないか。
イ その他
- ボランティアの活用については、守秘義務の問題や事故発生時の管理責任の問題がある。
(2)今後の方向について
- 在宅介護者が介護に限界を感じたときのレスパイトとして、ショートステイの充実・確保が必要である。
- 在宅で介護を行う方が、地域で安心して暮らすことができるよう、情報提供や相談対応などを行う総合的な窓口が必要である。
