高齢者ケア体制整備推進プラン策定検討会(第3回)の概要
1 日時
平成20年8月4日(月曜) 午後2時から午後4時まで
2 会場
京都ガーデンパレス 2階 「祇園」
京都市上京区烏丸通下長者町上ル龍前町605
3 出席委員(敬称略)
井上 恒男:同志社大学大学院総合政策科学研究科教授
今中 雄一:京都大学大学院医学研究科教授
北川 靖:社団法人京都府医師会理事
清水 紘:京都療養病床協会会長
荻野 修一:京都府老人福祉施設協議会副会長
角谷 増喜:京都府老人保健施設協会副会長
高山 良雄:京都新聞社論説副委員長
田中 一実:株式会社新経営サービス代表取締役社長
岩﨑 義典:長岡京市健康福祉部長
4 議事
- 高齢者ケア体制整備に関する論点
5 委員の発言要旨
【医療療養病床に関する意見】
- (診療報酬が大幅に切り下げられている)医療区分1の患者の療養費が増えれば、病院経営が安定し、医療度の低い患者が療養病床に居続けられる余地も出てくる。
- 自治体が療養病床の数を減らさないという方針を決めても、診療報酬を下げられると、病院の経営が持たない。医療区分1の患者が引き続き療養病床に居続けられるようにする施策を、京都府独自に講じるしか方法はない。
- 医療区分が2や3とされている人は、医療の必要度が相当に高い人であり、それ以外の人を全て医療区分1とする決め方自体が極めて荒っぽい。この見直しを国に求めていくことも必要。
- 地域を支える(小規模の)診療所を特別に優遇する施策を考えることが必要。
【介護療養型老人保健施設に関する意見】
- 併設外来診療所を設置しても、この診療所の保険医が夜間や休日に介護療養型老人保健施設へ往診に行くということは現実的に難しい。
- 介護療養型老人保健施設の人員配置がそもそも問題であり、介護療養病床と同じく、医師を3名配置とし、介護職員についても、5:1の基準を設定すべきである。その上で、これに見合う報酬の裏付けが必要である。
【既存施設(特別養護老人ホーム・介護老人保健施設・回復期リハビリテーション病棟など)に関する意見】
- 特別養護老人ホームにおいては、医療ニーズのある方の受入やターミナル対応を行っているが、介護サービスだけでは限界があるので、地域の医療資源といかに連携していくかが重要。
- 回復期リハビリテーション病棟では、京都府保健医療計画の中で進められている地域連携パスを支援するような施策が必要。
【在宅・その他に関する意見】
- 現在、療養病床に入っている人が在宅に戻ってくることは考えにくいが、今後、高まる在宅ニーズに対応していくためにも、在宅のインフラ整備を進めていくことが必要。
- 訪問看護の利用を促進していくことが大事であるが、ケアプランの中心に位置付けられていないのが課題。
- 訪問看護ステーションは、絶対的な数が足りていない。報酬の問題が大きく、十分な支援が必要。
- (医療機関を退院して在宅療養に移行する場合の)情報共有については、診療報酬で評価されているが、関係者の負担が大きく、機能していない。在宅ケアをチームで行う体制づくりへの支援が必要。
- 要介護度が重度(要介護4や要介護5)の方でも、在宅医療・在宅介護の支えがあれば、在宅で頑張っていきたいという意向を持っている人が多い。
- 在宅で高齢者のケアを頑張っていて、それが困難になった場合に、いつでも病院に戻って診てもらえるような体制があれば、在宅で続けられる。
- 病床の有効活用が重要であり、1つの病床を1人が30日独占するよりは、3人が10日ずつ利用すれば、残りの20日は在宅で頑張れる。このようなバックアップ病床の確保が必要。
- ここに行けば、何でもワンストップで相談できるという総合相談・支援窓口の整備が必要。
- 地域包括支援センターは、非常に忙しいのが課題であるが、力を発揮しているので、センターをサポートして、地域住民や民生委員などとのネットワークを構築することが重要。また、もっと数を増やしていけば、きめ細やかな対応ができる。
- 福祉系の介護支援専門員(ケアマネジャー)が増えているが、医療との連携の知識がつくような研修の実施が必要。
- 介護保険制度については、まだまだ周知が足らず、療養病床の再編成の問題も含めて、一層の広報啓発が必要。
