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アキヨレモク

学名

Sargassum autumnale Yoshida

分類

褐藻綱ヒバマタ目ホンダワラ科ホンダワラ属

成熟したアキヨレモクの個体【写真1】

アキヨレモクの生殖器床【写真2】

アキヨレモク群落【写真3】   

 繁茂するアキヨレモク【写真4】 

写真の説明 【写真1:成熟時のアキヨレモク個体(2003年9月16日 舞鶴湾)】【写真2:生殖器床を付けた枝,雌:左側,雄:右側 (2006年10月28日舞鶴湾)】【写真3:海面付近に生えているアキヨレモク(2003年10月28日舞鶴湾)】【写真4:1年のなかでアキヨレモクが最も繁茂したとき(2003年7月23日)】

分布

長崎県から山形県までの日本海に生育しています。舞鶴湾などの内湾や丹後半島北岸でも波あたりが遮蔽される湾内で分布が確認されています。潮位が下がる冬季にも干出しない高さから、水深1メートルまでの浅場に生えています。

生態

京都府沿岸域のホンダワラ類は春から夏にかけて成熟するものが多いのですが、アキヨレモクは秋に成熟します。アキヨレモクの成熟期を正確に知るために舞鶴湾で調査したところ、本種は9月下旬ごろに卵を放出していました。しかし、その後にも新しい主枝が伸びてきて,生殖器床が形成され、11月下旬~12月上旬にも放卵することが分かりました。季節がはっきりしている日本では、ホンダワラ類の成熟は年に1回のものが多いので、アキヨレモクのように2回も放卵する成熟様式は珍しいものです。

 舞鶴湾の湾奥から湾中央部あたりでは、水深0.3~1.0メートルぐらいに分布しています。ここでは海水の透明度が低く、アキヨレモクの生育水深帯より深いところにホンダワラ類はほとんど生育できません。そのため、舞鶴湾の中央部より奥側のホンダワラ藻場は、ほとんどアキヨレモクで占められています。

お問い合わせ

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