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丹後の海の生き物(ハダムシ)

ハダムシ


  「ハダムシ」は、その名の通り多くの海産魚の肌(体表)に寄生する虫です。ブリに寄生する「ベネデニア・セリオレ」が代表選手といったところでしょうか。この虫は単生類カプサラ科の仲間で、魚の体表に強固に付着し、上皮細胞や粘液などを摂取して、体長10mm程度に成長します。この虫が大量に寄生すると、粘液を多量に分泌し、体表はただれ、出血を伴うこともあります。生簀網などに体をこすりつけるため、傷口から病原菌が浸入し、死に到ることもあります。
  ハダムシ対策としては、淡水中に魚を3~5分間浸す方法が一般的です。その他、生簀網の交換や乾燥も有効な対策です。海洋センターでは、府内養殖業者に対して、養殖魚の寄生虫検査や対策指導も行っています。
 
京都府立海洋センター 海洋生物部長 傍島直樹
 (平成21年1月30日、京都新聞掲載)

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