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研究こぼれ話(アワビの生殖腺熟度調査)

  海洋センターでは、本府沿岸のアワビ類の適切な資源管理を推進するために、クロアワビの生殖腺の発達状況を調べています。
  夏が過ぎると、クロアワビの雄、雌共に牛の角の形をした中腸腺を取り巻くように生殖腺が発達してきます。京都府では、アワビの産卵を保護するため、府漁業調整規則で9月1日から11月30日まで採捕が禁止されていますので、海洋センターでは特別採捕許可を受けて調査しています。
  この調査では、雌の生殖腺を切り取り、生殖腺と中腸腺の横断面の比を測定するとともに、その組織を顕微鏡下で観察して、成熟および産卵期を把握します。ちなみに、11月頃になると発達した生殖腺が中腸腺の周りを覆っている個体が多く見られるようになります。このような状態となった個体は今後何らかの刺激を受けて産卵をすると考えられますが、詳細については現在調査を進めているところです。
  調査に使用するクロアワビは海洋センター職員が潜水で採捕するのですが、アワビ自体の分布密度が低い上、その中の雌だけを選別しなければならないので、なかなか必要数を確保できません。このように苦労して見つけた貴重なサンプルの調査結果を活かし、今後も漁業者がクロアワビを安定して漁獲し続けられるよう、研究を進めていきたいと思っています。

(増殖担当)

発達した生殖腺(卵巣) 生殖腺の横断面

 

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