特許紹介 養殖施設
養殖施設の全体構造
【経緯】
海面上に筏やブイを浮かべる垂下式の貝類養殖は、波浪の影響を強く受ける海域では養殖施設が破損する恐れがあるため、内湾などの比較的静穏な海域でしか実用化されませんでした。そこで、海洋センターでは、広い海域が利用できる外海域においても養殖が可能であるとともに、人工魚礁としても機能する養殖施設を株式会社中山製鋼所と共同開発しました。
【特徴】
開発した養殖施設は、下部の重力式(鋼製)魚礁部と上部の浮体式養殖施設部とから構成されています。この施設を水深10m程度の海底に沈設することで
- 波浪の影響を受けにくく、外海域でも養殖が可能
- 筏のように海面を占有しないため、船舶の航行に支障がない
- 浮体式養殖施設部が水深の中層域にあるため、養殖貝に付着物が付きにくい
といった特徴があります。養殖対象種としては、垂下式養殖されているイワガキ、ホタテ、ホヤなど様々な種が想定されますが、外海域での養殖が期待されているイワガキが有望です。
この施設は、下部の鋼製部に加え、上部の浮体部も浮魚礁として機能しており、施設全体が人工魚礁にもなっています。鋼製魚礁部にはメバル、カサゴなどの底魚類が、浮体部にはマアジなどの浮魚類が蝟集するなど高い集魚効果があります。
【特許権者】
京都府
株式会社中山製鋼所
【特許登録番号】
No.3796224
