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2 アサリの生活サイクル
 (1)産 卵
 舞鶴湾におけるアサリの産卵期を調べるため、生殖腺の発達の仕方を追跡し ましたところ、結果は図3 のとおりです。大型群(殻長35mm以上)では8月から10月にかけ て生殖腺が最もよく発達し、その後急速に衰退しています。このことから、舞鶴湾におけるアサリの主な産卵期は10月から11月であることが分かります。
 ただ、大型群、中型群(殻長25〜35mm)及び小型群(殻長25mm未満)で は生殖腺の発達パタ−ンが若干異なっており、大型群ほど生殖腺が早く発達し、一部のものは夏頃から産卵しているようですが、12月頃には各群とも産卵を終えています(図3)。なお、アサリがどのサイズになると初めて産卵に参加しはじめるのか、また全ての個体が産卵可能となるサイズについて調べましたところ、前者については殻長7〜8mm、後者については殻長25mm以上と推定されました。
 (2)成 長
アサリの卵は受精後約5時間で水面に浮上し、10〜21日間水中を漂ってその 後海底に沈着します。受精後約1カ月で約0.3mmという超小型ですが、りっぱにアサリの格好をした稚貝になります。
 
 この沈着直後の稚貝の分布密度を調べてみたのが図4の結果です。夏場にも 小さなピ−クがありますが、11月から12月に大きなピ−クがあり、11月から12月にかけて稚貝が最もたくさんいることが分かります。すなわち、さきほど生殖腺の発達状況からアサリの産卵期を推定しましたが、この稚貝の密度からも、舞鶴湾におけるアサリの主産卵期は、10月から11月にかけてであることを裏付けることができました。
 11月から12月に沈着した舞鶴湾でのアサリ初期成長には2つのパタ−ンがあ ります。一つには、翌年5〜6月でも1〜2mmにしかならない群れと、もう一つは殻長10mm前後になる群れの二通りです(図5)。なお、このうち前者の群れは6月以降には漁場からいなくなり、ほとんど漁獲の対象にはなっておらず、後者の群れが漁獲対象になっていると考えられます。舞鶴湾で漁獲対象となっているアサリの成長を示しますと図6のとおりとなります。舞鶴湾においては、アサリは12月頃に沈着してから約6カ月で殻長10mmとなり、約1年後で殻長25mm、約2年後で殻長35mm、そして約3年後には殻長40mmに成長します。
 

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