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2.放流後の減耗
クルマエビを含めて、一般に種苗を放流する際に、放流直後における減耗が大きいことが知られています。このことが、クルマエビ放流量に見合った漁獲が期待できない原因の1つとして考えられます。そこで、放流種苗がどれくらい生き残っているかを知るために、特製の曳網を使って放流後の種苗の採集を行いました。例えば、平成4年に7月に放流した種苗(平均体長23mm)の採集結果によりますと、放流1日後には264尾採集されましたが、2日後の調査では38尾、4日後の調査では34尾しか採集されませんでした。したがって放流2日後〜4日後の間で、生残尾数は放流1日後の約1割しかなく、言い換えれば9割の種苗が放流場所周辺からいなくなっていると考えられます。この理由としては種々考えられます。例えば分散・移動して放流場所からいなくなるためとも考えられますし、あるいは魚に捕食されたとも考えられます。全国各地ではクルマエビ種苗の放流後の減耗は魚などの捕食によるところが大きいと報告されていますので、ここでは魚による捕食を中心に検討してみました。平成4年の種苗放流1日後に放流海域周辺で刺網によって、魚を漁獲しました。その結果、採集した魚類の胃の中から、放流したクルマエビを確認することができました(図4)。

 アイナメ9尾からはクルマエビが42尾、ハオコゼ10尾から16尾のクルマエビが、またクロソイ1尾からは22尾のクルマエビが、クジメ1尾からは17尾のクルマエビが出てきました。したがって京都府でも放流の度ごとに、周辺にいる魚類に捕食されていた可能性の高いことが分かります。
さらに、同年10月の刺網調査の結果では、種苗放流前には13種37尾の魚が採れたのですが、放流1日後には17種133尾の魚が採れ、明らかに放流後に魚類が集ってきたと考えられます(図5)。

 したがって、放流後の減耗を防ぐためには魚類等からの食害を防がなければならないことが分かりました。したがって魚類の捕食による放流後の減耗を防ぐために、放流クルマエビの潜砂能力や放流する場所等に十分な注意を配らなくてはなりません。
 
 
・放流後の減耗を減らすために
放流クルマエビの潜砂能力
放流場所の環境

  などに注意する
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